「名古屋市って最も行きたくない街に選ばれたんでしょ」
東京の友人たちに自分が愛知出身だと言うと高い確率で言われる台詞です。具体的には今年6月に名古屋市が主要8都市(東京23区、札幌、横浜、名古屋、京都、大阪、神戸、福岡)に住む20~64歳を対象にインターネットで「都市・ブランドイメージ調査」を行いました。
その中で、名古屋市は「行きたくないランキング」で2位の大阪市(20.4%)をダブルスコアで引き離しワースト1位(44.1%)になってしましました。さらに「最も魅力的に感じる都市」で最下位、「最も魅力に欠ける都市」で最上位となったのです。
さらに、今月に森記念財団が発表した「世界の都市総合力ランキング」では東京都が3位、大阪市が22位、福岡市が36位だったのに対して、名古屋市は・・・ランキング外でした。
散々な結果な名古屋市ですが、愛知県に住む私から言わせてもらうと、名古屋市(というか愛知県)は結婚に例えると、「遊びがなくて、つまらないけど、経済的に堅実で結婚には向いている男性」的な街と言えます。
経済的に堅実という点では、名古屋市は市内総生産では東京・大阪・横浜市に次いで第4位の都市です。さらに平均年収も540万3000円(愛知県)で、全国3位を誇ります。
何より安定のTOYOTAがあります。名古屋駅前のトヨタビルはその堅実さの象徴です。
でも派手な結婚式を挙げる地域なんでしょ?と言われますが、勘違いです。
最も結婚式にお金をかけているのはダントツで群馬県(443万円)で愛知県は全国平均以下(285万円)なのです。詳しくはこちらを参照のこと。
つまり、平均年収が高いのに結婚式にもお金をかけない堅実っぷりなのです。
確かに、名古屋市(と愛知県)は遊ぶところが名古屋港水族館、東山動物園、名古屋城くらいしかありませんが、その気になれば東京ディズニーランドやUSJは新幹線ですぐですし、TOYOTA系をはじめとする安定した雇用がある街ですので、結婚して家庭を持つには良い街と言えるでしょう。
ただし、ベストな街とは言えないので、名古屋城の木造復元に400億円もかけるのではなくてそれを子育てや教育分野に回すようにしたほうがいいですね。
先日、自民党のパーティーが名古屋城目の前のウィスティン・キャッスルホテルであったのですが、そこに向かう時に乗ったタクシーの運転手さんも言ってました。
「名古屋城の天守閣を木造にしたくらいで経済効果100億円もあるはずないでしょ。」
東猴史紘