ジョークというのはどこで線を引くべきか、ね。
米App Storeで売上げトップを記録した人気iMessageステッカーが、早くもAppleに目を付けられ取り下げの危機に面しています。問題となっているのは、Phoneysという99セントのステッカーセット。ヒネリのあるデザインが人気の秘密で、これステッカーなのにiMessageの青い吹き出しのデザインそのままなんです。
友人のメッセージの上に貼付けることで、友人は自分が送っていないメッセージがあたかも送ったように見えるというわけ。単純ながら賢いイタズラステッカーです。TechCrunchで取り上げられ、人気ブロガーJohn Gruberさんが紹介したこともあり、爆発的に人気がでて有料iMessageステッカー売上げトップに。
ステッカーを開発したのはAdam Howellさん。自身のTwitterでも「Apple的に大丈夫?」なんてツイートしていましたが、大丈夫じゃありませんでした…。
Fun with iMessage stickers…
— Adam Howell (@ahow) September 19, 2016
(think Apple would ever approve these?) pic.twitter.com/B0diNw9gU6
Phoneysが売り上げトップに登りつめてから約24時間後、HowellさんのもとにApple担当者から連絡がありました。Howellさん曰く、担当者は丁寧で感じよかったということですが、まぁとどのつまりは、Apple弁護士チームがこのアプリが審査通過したことに異議を唱えているとのこと。ステッカーはデザイン変更が求められており、吹き出しは青/緑はダメ、フォントはSan Francscoはダメということ。
また、「イタズラ」というマーケティングが不可だとも。Howellさん自身はイタズラステッカーというキャッチコピーは使っていないのですが、メディアではそのように伝えられていました。ステッカーはすぐさま取り下げられるのではなく、Howellさんが対応できるよう、1週間猶予が与えられました。Appleの申し入れがアップデートに反映されない限り、今後、アップデート申請は却下されることになります。
一連の流れに対して、Howellさんは自身のブログで語っており、「Appleのリクエストに従ってデザイン変更してアップデートすれば、そもそもの意味を失い、Phoneysを購入したユーザーを裏切ることになる。かといって、アップデートしないとステッカーはストアから削除されてしまう。すでに購入したユーザーは使い続けられるが、ステッカー追加を期待して購入したユーザーを裏切ることには違いない」と葛藤を続けています。どちらにしても、購入者はガッカリ。
Appleはジョークがお嫌いなようで…。さて、Howellさんは、どちらの道を選ぶのでしょ。
source: Adam Howell via 9to5Mac
Christina Warren - Gizmodo US[原文]
(そうこ)