これは3Dプリンタ製のロボットやLEGOと組み合わせた全自動自炊マシーンなどのDIYな電子工作プロジェクトや、スマート洗濯機やNestの製品を活用してスマートホームを実現するような「モノのインターネット(IoT)」関連でも注目されている、小さくてもハイスペックな「シングルボードコンピュータ」と呼ばれる小さなコンピュータなんです。
今の現状でも十分盛り上がりを見せているのですが、その市場で特に猛威を振るうRaspberry Piに対抗すべく、イスラエルのSolidRunにより安価でより強力なスペックを持った「HummingBoard(ハミングボード)」が発売されました。
HummingBoardはRaspberry Piが採用するCPUである「700MHz ARMチップ」より高性能な「1GHz ARMチップ」を搭載していて、HDMIやGPIOなどとほぼ同等のインターフェースや同じプラットフォームを採用しているため、Raspberry Pi用に作られたサードパーティ製ケースにも入ります。これだけでもすごいのですが、さらにCPUとメモリユニットを交換することだってできるんです。交換できれば1年後にマシンスペックが追いつかなくなった時に新しいCPUとメモリを買ってくればいいだけですし、なによりゴミになることがなく環境にも優しいですよね。
値段は512MBのメモリを搭載した「HumminBoard-i1」が44.99ドル(約4,600円)で、プラス10ドルで電源アダプタを付属できます。上位ヴァージョンである高スペックなCPUと1GBのメモリを積んだ「HummingBoard-i2」は74.99ドル(約7,600円)で、さらにより高いGPU性能とステレオアウトとマイクなどの入出力が増えた「HummingBoard-i2eX」は99.99ドル(約1万円)で購入できますよ。
Raspberry Piにとっては痛いところですが、シングルボードコンピュータの性能が上がることで個人で行えるプロジェクトの可能性が広がって、IoT(Internet of Thing)の新しいアイデアにも繋がりそうでワクワクしますね。
追記(2014年7月14日)「マイコン」と記載していましたが、正しくは「シングルボードコンピュータ(もしくはマイコンボード)」です。誤解を招いてしまい、申し訳ありませんでした。
source: HummingBoard via Engadget
(徳永智大)