地下鉄の廃駅が、まさかプールになる日が来ようとは…。
パリに限らず、閉鎖されてしまった地下鉄の駅といえば、不法占拠者や都市探検家の遊び場となっていますが、そこをエンターテイメント&スポーツ施設にする計画があるそうです。
このプランを提案したのは、パリ市長候補のナタリー・コシウスコ=モリゼ(Nathalie Kosciusko-Morizet)さん。画像は彼女が、建築家Manal Rachdiさんと都市計画家Nicolas Laisnéさんとともに制作した、この再開発計画のデザイン画です。コシウスコ=モリゼさんのプランは、再開発といってもありきたりな施設にするのではなく、廃駅をプールやナイトクラブへと変えようとしているのが特徴です。廃墟となった駅を使ったクラブでパーティーなんて盛り上がりそう!
他の国々でもデッドスペースの有効活用を行っているようです。例えばスウェーデン、ストックホルムのTranebergbron橋の下の空っぽな空間。とあるデザインスタジオが、そこを屋根付きの遊歩道と屋外シアター、そしてアートギャラリーに変える計画を提案したそうです。さらにニューヨークの場合は、非合法ではあるものの封鎖された地下鉄の駅構内が有名なアンダーグラウンドのパーティー会場だったんだとか。
こういった例もあるので、公共施設を再開発するというアイデア自体は真新しいものではありません。それでも、コシウスコ=モリゼさんが提案する再開発プランはもし実現したとすれば、その内容が群を抜いてアグレッシブと言えそうです。
訳者はこの記事を読んで、映画「Vフォー・ヴェンデッタ」に出てくる、ロンドン地下鉄構内を改装したアジトを思い出したのですが、その内装も今回のデザイン画も、地下鉄の廃駅を改装するとどうしてこんなにもセンスの良いものが出来上がるのかが気になりました。
ADAM CLARK ESTES(米版/たもり)