もしも、TMネットワークの時代にコイツがあったなら。
一般的なピアノの鍵盤数は88鍵で、27.5Hzのラの音から4.186kHzのドの音までカバーしています。これより低音・高音の鍵盤も作れるけど、きれいな音になるとは言い難い。だから1890年代に88鍵がリファレンスとなりました。
ポリフォニックな電子楽器の時代になって、異なる音色の音を鳴らせるようにと100鍵オーバーの製品も作られるようになりましたが、あまり横に広げても演奏しにくいだけ。だから多鍵キーボードはエレクトーンのように2段重ねとする製品が主流です。
しかし「PianoArc」は違います。輪、です。292もの鍵盤で、演者を取り囲みます。
レディー・ガガのキーボーディストであるBrockett Parsonsが弾く「PianoArc」。バッキングのドラムスは後から重ねているのかと思いきや。
トリガーをロック可能。鍵盤から指を離してもシーケンスデータを再生できるようです。
機能としては既存のキーボード・シンセサイザーと変わりはないでしょう。しかしこのエクストリームな存在感。センターに据え置いてもステージ映えすること間違いありません。そして「キーボーディストは男子にしかモテない」論を払拭するポテンシャルを秘めているでしょう。
…え、鍵盤革命ってそういうこと!?
[PianoArc]
(武者良太)