アップルからiOS 5が200個以上もの新機能をひっさげて発表されました。iOS 5のベータバージョンで新しい機能を使ってみたので、ポイントごとに細かく見ていきましょう!
・通知機能正直、iOS 4以前の通知機能にはいまいち満足してませんでした。スクリーンにいきなりボンと表れてくる感じがありましたし、アプリのアイコン右肩に表示されるバッジにしても、未チェックのアイテム数が表示されるのみで、それ以上の情報はありませんでした。
でも、iOS 5の通知機能は違います。一番のポイントはなんといっても、設定の中に通知機能を集約して管理できるNotification Centerができたことです。ここで各アプリについての通知機能をカスタマイズできます。通知のオンオフをトグルボタンで設定できるのはもちろん、アラートメッセージの表示数やロックスクリーン上に通知を見せたいかどうかといったこともカスタマイズできます。
他にもいくつかの通知スタイルについてアプリごとに設定できます。たとえばバッジや、ボックス型のアラートや新しいオプションのバナーなどです。バナーはスクリーンのトップに最新の通知15件まで表示されるものです。アラートの概要をサッとチェックでき、何かアクションを起こすべきかどうか判断できます。ただし20~30秒間しか表示されないので、本当にサッとです。これを見逃すと、従来のバッジの情報しかありません。
バッジ以外の選択肢として、新たにプルダウンウィンドウができました。これはホームスクリーンの上に乗るもので、アクティブなアラートを一覧で表示してくれます。このアラート一覧は別のアプリを使っているときでもすぐに表示できます。この折りたたみトレー的見せ方はAndroidの通知と同じようなやり方なので、Androidユーザーの方にはなじみのあるものかもしれません。
トレー上のアラートはアプリごと、または時間別で整理できます。アラートをタップすると、メールを開いたり、電話をかけたりといったアクションを直接起動できます。「X」ボタンを押すと各アプリの過去のアラートをクリアできます。折りたたみトレーとバナー、ロックスクリーン通知を組み合わせることで、今までにない快適な通知環境を作ることができます。
・TwitteriOS 5でもうひとつウェルカムだったのは、Twitterとの連携機能です。Twitterのログイン情報を設定に入力しておけば、Safariや写真といったアップルのネイティブアプリから直接Tweetできます。
Tweetオプションは、「メールで送信」とかと同じ共有パネルの中にあります。パネルから「Tweet」を選択すると、メッセージ編集用のテキストボックスと、Tweetするアイテムのプレビューが表示されます。ナビゲーションアイコンをクリックすれば、位置情報も簡単に追加できます。テキストを入力して送信ボタンを押せば、フォロワーのみんなにメッセージが届く、というわけです。
・カメラと写真カメラアプリはiOS 5でも力の入っているポイントです。ここには写真をきれいにそろえて写すためのグリッドや、任意の部分にフォーカスしやすくするピンチしてズーム機能が入ってきました。また特にうれしいのは、ボリュームボタンで写真がとれるようになったことです。スクリーンに表示されるボタンを押すよりも、通常のカメラと同じようにデバイスの物理的なボタンを押す方が自然な感じがします。また、フォーカスや露出のロックもディスプレイの長押しで可能です。さらには、電話がロックされた状態のときにシャッターチャンスがあって、今すぐ撮りたい! というときには、ホームボタンのダブルタップがカメラへのショートカットになっています。クール!
写真を撮ったら、写真アプリで編集ができます。カメラロールから写真を選択すると、右上に編集ボタンがあります。これはもちろんPhotoshopと同じ機能というわけにはいきませんが、トリミングしたり自動拡大したり回転したり、赤目除去なんかもできます。iOS 5のベータバージョンでは、写真編集するにはカメラアプリを閉じて写真アプリを開く必要がありました。これがもしカメラアプリから直接遷移できるともっと簡単だな...と思うので、もしかしたら最終バージョンではアップルがこの点を修正してくれるかもしれません。
・リマインダーリマインダーはiOSアプリの新しいものです。App Storeにはリマインダー的アプリがたくさんありますが、アップルがこれをネイティブで搭載してしまったのでデベロッパー的にはアレでしょうが...。さて、このリマインダーアプリはその名の通り、重要なタスクやイベントについてのリマインドをしてくれます。「+」ボタンをタップしてタイトルや日付、優先度を入力すればリマインダーを追加できます。時間だけでなく位置情報からアラートしてもらうこともできます。特定の場所に来たら通知ってことですね。たとえば銀行の前を通ったら「家賃振込!」ってリマインドしてもらう、とかができるわけです。
リマインダーは任意のリストで整理でき、たとえば仕事用、家用、子供用といったリマインダーを作ることができます。リマインダーはリストごとに、または日付ごとに表示可能です。また、終わったリマインダーについても閲覧できるので、完了できたことを一覧して確認することもできます。他のiOSアプリ同様、リマインドするアラートはバナーと折りたたみトレーに表示されます。
・Safari MobileのReaderとタブSafari Mobileでようやくタブブラウジングできるようになりました! デスクトップのSafariと同様、iPadバージョンのディスプレイでも、開いているページはすべてタブで表示されます。ページアイコンをクリックしてグリッドから選択する手間にはもうサヨナラです。タブからタブへの移動、タブをドラッグして並べ替えといったことも簡単です。ただし一度に開けるタブの数は9個に制限されています。
さらにInstapaperみたいな機能も追加され、記事の閲覧中にSafariがページの中の広告やサイドバーを判別してくれて、余分なものを除いたすっきりしたページを作ってくれます。読みやすいきれいなページはポップアップウィンドウで表示されます。
・ワイヤレスシンク、メールアプリ、Newsstandベータリリースではこれらについて完全には実装されていないようです。Newsstandアプリはホームスクリーン上にはあるんですが、フォルダに入れることはできません。また、立ち上げると、空っぽの本棚と一緒に雑誌の定期購読を追加するようにメモが表示されるのみです。でも肝心の定期購読を申し込むStoreへのリンクが切れています。ワイヤレスシンクも、この記事執筆時点では動いていません。
早く最終版使ってみたいですね! ギャラリーもどうぞ。
Kelly Hodgkins(原文/miho)