・スペック
価格:199ドル(約1万6723円、T-Mobileと2年間契約の場合)、529ドル(約4万4454円、契約なし)
スクリーン:4インチのSuper AMOLED Contour Display、解像度800 x 480
プロセッサーおよびRAM:1 GHZ Hummingbird、512MB
ストレージ:16GB内蔵
カメラ:静止画5メガピクセル、動画720 x 480、LEDフラッシュと640 x 480のフロントカメラ付き
約1年前に発表されたNexus Oneは、その後に続く主要Android端末の方向性を描く存在でした。Nexus Oneで搭載された多くのものについて、僕らにはすでに当然になってしまいましたが、たとえば1GHzのプロセッサー、5メガピクセルと720pのカメラ、800x480のOLEDスクリーン、みんなNexus Oneから始まりました。Nexus Oneはもっとも洗練され、丁寧にデザインされたAndroidフォンであり、初めてみんなに買う気を起こさせたAndroid端末でもありました。それはグーグルからの「これが今後1年間のAndroidフォンの姿」というメッセージだったのです。
ではそのNexus Oneの後継機となるNexus Sが、これからの1年を定義するほどすごく新しいかというと...そんなに変わらないんです。Nexus Sは、基本的にはサムスンのGalaxy Sのグーグルバージョンと言った方がよさそうです。目新しい点を言えば、NFC(詳細はこちらに)のサポート、前面カメラ(ただしグーグルとしては動画チャットに使っていません)です。Nexus Oneと違って、数ヵ月間は他の端末に追い越されない...とは言いにくいです。
それでも、Nexus Sは最新のグーグル・フォンであり、グーグルのエンジニアたちがそれを目指して開発するであろう存在です。Android OSの熱いところを他の端末よりいち早く導入した、Androidのサンクチュアリのはずです。
・使ってみましたAndroid 2.3(Gingerbread)についてはこちらでポイントをご紹介していますので、Androidのアップデートについて知りたい方はチェックしてみてください。ハードウェアのみで見ると、中身はおおむねサムスンの他の「S」の付く端末と同じで、新境地を開拓している感じではありません。Contour Display(湾曲ディスプレイ)は、見た目にはとても微妙で、ガラスのスクリーンに長時間座っていたらこんな跡が付くのかな? ってくらいです。でも顔に当ててみると、たしかにすごくエルゴノミックです(そういえば通話の音質もすごくいいです)。その中にはサムスンの800 x 480のAMOLEDスクリーンがあり、Androidの新しいインターフェースである、黒に明るくポップなオレンジ&グリーンがあふれています。あと変な問題もあったので一応記しておきますが、明るさ設定を省エネモードにすると、スクリーンがすごく黄色っぽくなります。・好きなところ動作が速くて、いろんな意味で反応が良いです。バッテリー持続時間も平均的なAndroidフォンより長いですが、これはハードウェアのおかげと同じくらい、Gingerbreadのおかげでもあります。800x480の解像度はもはや新鮮味がないですが、Contour DisplayもAMOLEDスクリーンもナイスです。NFCリーダーのナードっぽさも魅力と言いたいところですが、これでできることがもっと増えればって感じです。・好きじゃないところ正直チープなんです。2011年のグーグルフォンとしては心もとないです。また、Galaxy Sと同じようなGPSのバグにやられていて、GPSロックするのにものすごく時間がかかります。ロックボタンがサイドにあるのも残念です。T-Mobileの4Gにも対応していません。専用のカメラボタンがないのもイマイチです。
・結論まとめると、Nexus Sは息を飲むようなシロモノではありません。でもまあベースラインとしては十分で、評価できるのは、スクリーンとかスピードとかです。まあまあなのは、たとえばカメラ(サンプルはこちら)で、イマイチなのは、ビルドの質と素材です。Nexus Sを買うべき理由を強いてあげるなら...誰よりも早く、最新のAndroidとグーグルのソフトウェアを体験したい方は、どうぞ。
音楽はKillabiteさんから使用許可を得ています。matt buchanan(原文/miho)