『リング』の結核療養所、デビッド・リンチの悪夢を思わせるセピアな病院―。
米国立保健医学博物館は軍が独立戦争の昔からの医療関連写真50万枚をスキャンしてアーカイブに保存しています。今年さらに22.5万セットをデジタル化し、Flickrにて一般公開予定です。
さっそく時代考証が終わった第1陣の800点近くが公開となったのですが、国に手足を捧げた人たちが義肢で仕事をこなす姿、毒ガス探知の啓蒙ポスター、宇宙服みたいな腺ペスト実験用の細菌防護服、透析機などが淡々と無音の世界に広がり、見てるとなんとも底冷えがします。
一番上の写真は第1時世界大戦時、米ウォルターリード陸軍病院で使われていたポータブルなX線検査装置ですね。初期の義肢写真集(警告:気分が悪くなる写真も混じってます)には、鼻がえぐれた人が自分の中指を包帯で継ぎ足してる1880年の写真も…。これは皮膚が繋がったところで中指を切断する当時の鼻形成術だそうですよ。
同博物館のリード・アーキテクトのマイク・ロード(Mike Rhode)氏は、「税金を納めるのはみなさん。これはみなさんの写真なんですから、見れるようにしないとね」と全公開に意欲を燃やしてますけど、ああ、最後まで見る勇気、僕にあるんだろか…。
以下の動画は今のi-Limbバイオニックアームです。
[Flickr via Wired via BoingBoing]関連:WIRED VISION
matt buchanan(原文/訳:satomi)
【関連記事】
・ホラーでテイストレスなキューピー:「ピーキューさん」(動画あり)