ドイツで暗い夜道を歩く人にアドバイス。「携帯は外出前に満タンにしようね」
というのも今ドイツでは、省エネで街灯を消す町が増えてるんです。誰も通らない道、明るくしても電気のムダ。必要な人が通るときだけ携帯でピピッとオンにしたらいいんじゃない?という発想ですね。
これまでのところ事業はまずまずの成果を収めてるようです。これを初導入したのは、名前だけ大きい小村Morgenröthe-Rautenkranz。最初の2週間こそ村民が夜珍しがって練習するので、ずっと煌々と明かりが点きっぱなしだったようですけど、導入から1年半、年間$5300の節約になったそうです。村は人口たったの900人ですから悪くない数字ですよねー。
人口4300人の町Groß Pankowも刺激されて最近、この「オンコール街灯」を導入しました。
Döblitzという町でも、似たシステムを1年ぐらい前から使ってます。こちらは地元住民Heinrich Frühauf氏の発明品。氏は旅行先で暗がりを歩いた経験をきっかけに、街灯制御ボックスに改造したケータイを取り付ける許可を取得したそうです。市民は誰でもそこの電話番号に電話をかけて街灯をオンにできます。いったんオンにすると、放っといても15分で消灯になる自動タイマー設定。
別のDörentrupでは、この「ダイヤルイン・システム」の発明者はおらが村のDieter Grote氏だって風にBBCに話してるので、どっちか先か分からないんですけどね…。そちらの使用中の動画はBBCでご覧になれます。この町は利用者登録が必要で、電話をして点けてもらいたい地域を6桁番号で指定しなきゃならないので、ちょっと通りがかりの人は暗くて電柱に貼った番号も見えづらいだろうし、調べるのが大変そう。
面倒でも合理的なことは通すエコ大国ドイツでは人気で、「Dial4Light」という会社はこの技術の特許も申請中です。また、有料化の町もあり、先のDörentrupとLemgoは電話料分で地域全体を点灯できますし、Rahdenという町では街灯60分点灯するのに約$4.65もかかるんだそうですよ?
となると心配なのは安全面ですよね。人間、いくらドイツ人でも面倒なことは嫌な人もいるだろうし、電気代ケチる人も…この不景気じゃマンホールの穴に落ちる人が何人出るものやらなところもあったり。これは目が離せません。
[Dial4Light via Treehugger]
Jack Loftus(原文/訳:satomi)
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UPDATE:「万」とりました、ご指摘ありがとうございます。