無線通信計測関係の翻訳で、link budgetという言葉が出てくる(例えば、無線エミッタの信号モニタリング、周波数管理、地理位置特定の技術と動向のp10の表2)。
リンク・バジェットとは、通信システムの送信端と受信端の間の経路(リンク)に存在する利得要因(アンテナ、アンプ、コード化などによる利得)と損失要因(ケーブル、自由空間、フェージング、熱雑音などによる損失)をすべてdB値で加算/減算して、リンク全体の収支(許容伝搬損失)を計算することである。この計算から、基地局から端末までの電波の到達距離がわかり、無線システムの回線設計(セル半径や送信電力)に利用される。
FOMAのリンク・バジェットの例が、FOMAの無線ネットワーク設計概要の表1~表3にある。