中谷防衛相、艦艇開発再提案へ インドネシア国防相に
【ジャカルタ共同】中谷元・防衛相はインドネシアに対し、艦艇の共同開発に向けた協議を再提案する方向で調整に入った。7日に同国首都ジャカルタでシャフリ国防相と会談する際に伝達したい考えだ。東・南シナ海で覇権主義的行動を強める中国をにらみ、海洋安全保障分野での連携を強める狙いがある。日本政府関係者が6日、明らかにした。
インドネシアは海上自衛隊の護衛艦に関心を持っているとされる。関係者によると、両政府は数年前から協議してきたが、ジョコ前政権が多大な資金を投じて首都移転を進め、交渉は足踏み状態となった。国防相経験者で経緯を知るプラボウォ氏が昨年10月、大統領に就任したのを機に、協議する意思があるかどうか意向を確認する。
護衛艦は殺傷能力が高い武器に該当するため、輸出は防衛装備移転三原則で制限されるが、国際共同開発・生産であれば可能。最近では新型艦導入を計画するオーストラリアの共同開発相手となるため、海自の最新鋭護衛艦「FFM」(もがみ型)をベースとする提案内容を検討している。