「氷上のF1」ボブスレーで戦う最速の男たち
(CNN) ボブスレーは「氷上のF1」とも呼ばれ、高速で走るそりでタイムを競い合うウインタースポーツだ。ジャマイカチームの奮闘を元に作られた映画『クール・ランニング』でも知られるが、世界を代表する強豪国と言えばドイツだ。
その中でもケビン・クスケ選手(33)は冬季五輪で4度の金メダルに輝いたスター選手。世界選手権の優勝回数は7回に上る。現在はトーマス・フロルシュッツ選手(34)と組んで、来月の世界選手権と、2014年のソチ冬季五輪での優勝を目指している。
「高速でぶつかって重傷を負うこともあるスポーツだ」とクスケ選手は言う。「今のところ、事故を起こしても頭に軽いけがをしたくらいで済んでいるから、僕はラッキーだ」
ボブスレーでは、前に乗ってハンドルを操作する選手を「パイロット」、後ろに座ってブレーキを操作する選手を「ブレーカー」と呼ぶが、これは誤解を招く呼び名と言える。なぜならクスケ選手がブレーキをかけるのはゴールに入った後の1回だけ。スタート時にボブスレーを押しながら走り、十分な勢いをつけることが彼の大事な仕事だからだ。
最初の30メートルのタイムは3.69秒。滑走するボブスレーの最高時速は155キロに達する。