こぎつね座に9等の新星が出現

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7月29日、こぎつね座に11等級の新星が発見された。翌日には9等台まで明るくなっている。

【2024年8月1日 高橋進さん/CBAT】

ロシアのニューミルキーウェイサーベイチームが、7月29.8317日(世界時、以下同。日本時では30日4時58分ごろ)に撮影した画像から11.2等の新天体を発見しました。

確認画像
確認画像(撮影:吉本勝己さん)

こぎつね座の新星の位置
こぎつね座の新星の位置。画像クリックで星図拡大(「ステラナビゲータ」で星図作成)

同チームの28.8399日の観測では、この天体は14.5等級以下で写っていませんでした。また、群馬県の小嶋正さんが29.513日に撮影した画像にも14.3等以下で写っていなかったと報告され、この新天体は爆発後すぐに発見されたことがわかりました。

京都大学岡山天文台の「せいめい望遠鏡」で30.47日に分光観測を行ったところ、Hα、Hβ、Hγ、O I(7774Å)の輝線にP Cygプロファイルが認められることなどが確かめられ、この天体が古典新星であることが確認されました。

新星の光度曲線
新星の光度曲線(CBATとVSOLJメーリングリストの報告から高橋さん作成)

新星の明るさは7月30日時点でおよそ9等台なかばを推移しています。位置はこぎつね座とや座の境界付近で、近くにあれい星雲M27やコートハンガー(アステリズム)、球状星団M71などがある観望や写真撮影の人気のスポットです。ぜひ多くの皆さんの観測をお願いします。

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