ゾウガメ捜しに来た父子「まさかいるとは」15分で発見

村上友里
【動画】動物公園近くの林で見つかったアルダブラゾウガメの「アブー」=村上友里撮影
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 岡山県玉野市渋川動物公園から2週間あまり行方不明になっていた大型陸ガメのアルダブラゾウガメ「アブー」が16日、園から北東150メートルの林の中で見つかった。行方を捜していた園は、見つけた人に50万円の懸賞金を渡すと公表。岡山市から来た父子が発見した。

 アブーは体長約1メートル、体重約55キロの雌。見つけたのは、岡山市南区の会社員東内(とうない)誠一さん(39)と、息子で市立光南台中学3年の晟(あきら)さん(15)。インターネットのニュースでアブーが逃げたことを知り、16日午後2時ごろから動物公園近くの草むらで捜し始めた。周囲には同じように捜しに来た人たちもいた。

 約15分後、道路脇から約2メートルの高さの草むらをのそのそと歩く姿を誠一さんが発見。晟さんが園まで走って知らせた。「まさかいるとは思わなかった」と誠一さん。晟さんは「夏休みのいい思い出ができました」。園は2人に50万円を渡した。

 アブーはふだん園内で放し飼いにされており、1日朝、施錠されていなかった入園ゲートから園外に出る様子が防犯カメラに映っていた。見つかった場所は、園の従業員が1度捜していたが、その時はいなかったという。

 発見後、職員に運ばれて園に戻ったアブーは元気な様子で、職員が梨やスイカを差し出すと、むしゃむしゃと食べた。宮本純男園長(79)は「華はないけど、風格があるカメ。いなくなって心にぽっかり穴が開いたようだった。戻ってきてよかった」と話した。

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この記事を書いた人
村上友里
国際報道部
専門・関心分野
難民移民、人権、司法