GTD (Getting Things Done)とは
GTDとはGetting Things Doneの略で、Life Hacksの教祖とも言われるDavid Allenが提唱する、デジタル時代のストレスフリーな仕事術です。
(右に掲載した同名の書籍のほかに、「仕事を成し遂げる技術――ストレスなく生産性を発揮する方法」というタイトルで邦訳も出ています)
私がGTDについて始めて知ったのは、百式の田口さんが主催するアカデメディアで5月に開催されたLife Hackers Conferenceに関するLacrimeさんのログ経由だったと思います。
上記のログにも書いてあるようにGTDの極意は
1.すべきことは一カ所に入れろ
2.たまったやつはあるルールに従ってシステマティックに処理しろ
の2点。
個人的にも、大量のメールや、日々のタスクと雑用の処理に対して、似たようなロジックで対応していたのですが、このGTDのコンセプトは、はるかに先に進んでいてスゴイ刺激を受けています。
(ちなみに、このGTDのコンセプトを少し一般の人向けに分かりやすくしたのがCLM(Check List Management)で、それをシステムに落としたのが水曜日に紹介したcheck*padになります)
実際、情報やデータのデジタル化によって、私たちは大量のメールや情報の処理を日々迫られているわけで、それによるストレスは高まる一方だといえます。
それをあたかも自らがPCであるかのように、タスクや仕事をリスト化し、システマティックに対応することで、ストレスを低下させるというコンセプトは非常に納得です。
どうしてもグループウェアのような仕組みというのは「共有」に重点が置かれて、利用する個人個人の利便性だとか効率アップを忘れがちですが、こうやって個人の仕事を楽にする仕組みからシステムやツールというのは考えなければならないというのを改めて考えさせられました。
ちなみにGTDの概要については下記のウェブサイトに詳しく書いてあります。
・Getting Things Done (a.k.a. GTD) part (1)
・時間と仕事の整理術『GTD』がカルト的人気
【ストレスフリーの仕事術に掲載されているGTDの5つのステップ】
■GTDの5つのステップ
ステップ1 収集する
・あなたの注意をひくものすべてを、ひとつ残らず「in-box」に入れてしまおう。
決して頭で覚えておこうなどと思ってはいけない。
(書類受けやメールの受信箱、メモ帳、ボイスレコーダーなど)
・定期的にレビューしてつねに空にするように心がけよう
ステップ2 処理する
・「in-box」からひとつずつやるべきことを取り出す
・それについて行動を起こすかどうか決める。
・行動を起こさない、と決めたら捨ててしまうか、資料として保存しておくか、「いつかやる」リストなどに転記しておしまいにする。
・行動を起こすべきと決めたら、「次にとるべき具体的な行動」を決める
・今すぐ自分でやるか、人に任せるか、あとでやるかを決める。
・簡単に決まらないようだったら「プロジェクト」リストに転記しておしまいにする
ステップ3 整理する
・あとで取り出したり、レビューしたりできる適当なカテゴリーに分ける
・プロジェクト(複数のアクションが必要なもの)
・カレンダー(特定の日時にやらなくてはいけないもの)
・次にとるべき行動(空き時間に片付けるもの)
・連絡待ち(ほかのだれかに任せたもの)
・必要ならば状況ごとにこれらのリストをさらに分類する(電話、コンピュータ、家等)
・判断基準に迷ったときに使える、長期的な目標や価値観のリストを作っておく。
・必要ならば使いまわしのきくチェックリストを作っておく
・いつでも参照可能なように「資料」フォルダを整理しておく
・リマインダーの仕組みを作っておく
ステップ4 レビューする
・カレンダーと「次にとるべき行動」リストを毎日見直す
・週次レビューを絶対に行わなくてはいけない
・長期的な目標や計画、自分の価値観を、必要と思われる頻度でレビューする
ステップ5 実行する
・「次にとるべき行動」リストを見直し、現在の状況、持ち時間、エネルギーレベル、優先順位を考慮して行動に移す
・適切なリマインダーを設定することで、その場の自分の意思決定に自信が持てるようにする
・「自分がなぜそれをやっているのか」をつねに意識することによって、正しい選択を心がける。
【関連記事】
GTDとは (1) ストレスフリーになるための3つのポイント
GTDとは (2) 実践するための5つのステップ
GTDとは (3) GTDに使えるツール群
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