アドベンチャーワールド(白浜町堅田)が12月1日、ジャイアントパンダの日中共同繁殖研究の軌跡を描いたフォトブック「いのちの側へ。いのちの側で。」を刊行した。
同園でのジャイアントパンダ日中共同繁殖研究30周年を記念し、制作したフォトブック。動物画家の琴塚吉太朗さんが描いた雌のジャイアントパンダ「良浜(らうひん)」が表紙を飾る。
フォトブックは、写真や飼育日報、歴代飼育スタッフの座談会、飼育スタッフが描いたイラストで紹介する「ジャイアントパンダあるある」などを掲載し、30年の歩みをまとめる。
パンダの日中共同繁殖研究は1994(平成6)年9月、繁殖を目的とした飼育動物の貸し借り制度「ブリーディングローン制度」で「永明(えいめい)」「蓉浜(ようひん)」の2頭の来園から始まった。同園では30年間に17頭のパンダの育成に成功し、そのうち13頭が中国へ返還された。現在は「良浜」「結浜(ゆいひん)」「彩浜(さいひん)」「楓浜(ふうひん)」の4頭を飼育する。
広報担当者の長谷川穂波さんは「来園者や地域の人たちのおかげで30年の節目を迎えることができた。これまでパンダファミリーを温かく見守り、支えてくださった皆さんに感謝している」と話す。「中国に帰った13頭のパンダたちは新たなパートナーと出会い、20頭以上の子孫が生まれパンダファミリーの輪が広がっている。本書を手に、奇跡のような30年を一緒に感じてもらえたら」とも。
価格は4,400円。A4サイズ、118ページ。同園ギフトショップとオンラインショップで販売する。