Visual Studioで最新のVST Audio Plug-Ins SDK(VST3 SDK)をビルドしたい時は、無料ソフト「CMake」を使用して、Visual Studioのプロジェクトファイルを作成します。
**** 手順:(以下、CMake 3.9.6 で確認しました。)
VST SDK最新版の入手や配置については、「
WindowsでVST Audio Plug-Ins SDK (VST3 SDK)を使用する方法」
(Visual Studioの公式対応バージョンもこちら)
1. CMake をインターネットから入手してインストールします。
Download | CMake (CMakeの公式ページ)
- Release Candidate(rc)版は最新機能のお試しバージョン。
- Latest Release版は、少し古いですが安定バージョンです。(今回こちらを試しました。CMake 3.9.6)
実行して問題がありましたら、他の良さそうなバージョンで試してみます。
(CMakeの古いバージョン(3.4まで)が入っている場合は、一旦アンインストールして下さいとの事です。)
2. CMake (cmake-gui)を実行します。
3. 画面が出てきますので、設定を行います。
Where is the Source code: 欄に、配置したVST3_SDKフォルダを指定(例:C:/VST_SDK/VST3_SDK)
Where to build the binaries: 欄に、実行ファイルを出力するフォルダを指定(例:C:/VST_SDK/VST3_SDK/Output)
- 今存在しないフォルダを指定しても大丈夫です。
- 次の4番の手順実行時に、「フォルダを作成しますか」質問が出てきますので、Yesボタンを押して作成。
4. 画面下部左側にある「Configue」ボタンを押します。
初回実行の場合、開発環境を選択する画面が出ますので、開発環境を選びます。
注意点は、64bitパソコンの場合にあります。
- 64bitパソコンの場合、64bit実行ファイルを作成したい時は、Win64 が付いている名前を選ぶ事(例:Visual Studio 15 2017 Win64)
- 64bitパソコンの場合、32bit実行ファイルを作成したい時は、Win64 が付いていない名前を選ぶと良いかもしれません。(例:Visual Studio 15 2017)
(ビルド中に警告メッセージが出ますが、32bit実行ファイルが出来ました)
終了しましたら、一番下の欄に「Configuring done」メッセージが出て止まりますので、次に進みます。
5. 画面下部左側にある「Generate」ボタンを押します。
すぐに終了し、一番下の欄に「Generating done」メッセージが出て止まりますので、次に進みます。
6. 画面下部左側にある「Open Project」ボタンを押します。
7. Visual Studioが開きますので、後は普通にビルドします。
(実行ファイルは、「Where to build the binaries:」欄で入力した場所の、対応する階層に出来ます。)
(VST3の実行ファイル名は、.vst3です。)
**** 確認したバージョン
- CMake 3.9.6 (Windows win64-x64)
- VST 3.6.8 Audio Plug-Ins SDK
- Windows 10 Pro (64bit)
- Microsoft Visual Studio Community 2017 Version 15.4.0
==
関連ページ:
▼C++サウンドプログラミング
▼コンピューター・プログラムを作る
▼制作メモ
▼目次
(2017年11月13日追加。64ビットパソコンで32ビット実行ファイルを作る手順)