遅ればせながら、9月にしたお話会の報告を載せておきます。
わらべうた えんどうまめこまめ
おはなし ひよこ豆っ子と魔物
おはなし 犬とにわとり
絵本 わたし
言葉遊び さよならさんかく
わらべうた さよならあんころもち
一昨年から、仲間とイランの昔話の再話に取り組んでいるのですが、今回、私は、その中から、「ひよこ豆っこと魔物」を語ることにして、それに合わせて、わらべうたをチョイスしました。
「マメ子と魔物」としてよく知られているお話ですが、友人が翻訳してくれたものは、若干、長いヴァージョンでした。
小さいお客様も多かったので、大丈夫かな?と思ったのですが、日が暮れて、魔物が現れるあたりからはもう、一段落ごとに、聞き手の集中力が高まりました。
スリル満点のお話ならではの緊張感をたもったまま、子どもたちと一緒に最後までたどりつけました。
結末の満足感がたまらないお話です。
砂漠、水晶山、光の海、魔物の命が入ったガラス瓶が出てくるところなどは、異国の情趣も感じられて、彩りも豊か。
何より、小さな豆が元気よくぴょんと飛び出して、ころころころころころがっていく様子など想像するだけで楽しくなります。
小さな女の子の主人公が、知恵と勇気だけで、無鉄砲に話の筋を引っ張っていってくれるところがなんとも好ましく、語っていて気持ちがいいお話です。
「えんどうまめ こまめ」は、よく知られているわらべうたですが、奈良県でも伝承され、遊ばれてきた唄だそうです。
本来は、お手玉遊びの唄ですが、お話の導入なので、唄に合わせて簡単な指遊びをしました。
「豆」とイランをテーマに図書館の絵本を少し選んで展示しました。
今年は、おはなし会のほかに、まほろばお話交流会、図書館に関わるボランティア大集合など、地域の文庫訪問など、思いのほか地域の活動に参加できました。久々に、充電できたかな。
本を並べておきますね。
「ひよこ豆」または「ガルバンゾ豆」は、日本ではあまり栽培されないので(主に半乾燥地域で栽培される)、子どもたちが見る機会はあまり多くないと思います。
「ひよこ豆」が挿絵に描かれている本が必要と考えて、図書館にある子ども向けの「豆」や「種」に関する本をざっと探しました。
見つけたのはこの本↓↓。いろんな豆が正確に描かれていて、とても魅力的。
あつめた・そだてた ぼくのマメ図鑑 ちしきのぽけっと 盛口満 ebook
このほかにも豆や種の本、草花遊びの本などをいくつか並べて展示しました。
それから、わらべうたにつなげて、個人的な趣味も込みで、繊細かつ上品な絵なのに、思わず目ががすいよせられちゃう「あずき」
あずき かがくのとも絵本 荒井 真紀
↓↓これは節分の豆まきに関する絵本なので、季節外れ……なのですが。ついでに紹介。絵がくっきり、題字が大きくて、目をひくし、文も調子がよくて、並べておくと、大体、誰かが手を伸ばしてくれます。
まめのかぞえうた たんぽぽえほんシリーズ 西内 ミナミ
↓↓こちらは世界のいくつかの国の子どもたちの一日を追った絵本。
イタリア、ウガンダ、ロシア、イラン、インド、ペルーの子どもたちの朝ごはん、学校の様子などを見比べることのできる絵本です。
こういった趣向の絵本はけっこうありますが、中東圏あたりの国では、比較的イスラエルやトルコなどが目につくかなと。
イランはあまり取り上げられていないので、この絵本はとても嬉しかったです。
わたしのくらし 世界のくらし 地球にくらす7人の子どもたちのある1日 マット・ラマス
イランは、かつてはペルシャと呼ばれた地域。中東圏の多くの国はアラビア語を用いますが、イランはペルシャ語。
ペルシャといえば、やっぱり「じゅうたん」。ということで、文化的背景について分かる本もあるといいなと思ってこの本も並べました。特定の国ではなくて、むしろ遊牧民の文化として国境を超える「キリム」という織物についての本です。
子ども向けですが、幼児ではなくて、自分で読める小学生以上を対象としています。
願いを伝える遊牧民の布 キリムからの手紙 桐山 エツコ
おまけ。
↓↓イラン在住の友人がおすすめしてくれたペルシャ料理の本。
見た目もきれいで、美味しそうで、味を想像しながら眺めるだけで楽しい。
書いてあるとおり、フルーツや野菜たっぷり。豆もいろんな料理で食べるようです。
アジアだなあと感じるところと日本とは感覚がちょっと違うなあと感じるところがあって興味深い。
家庭で楽しむ ペルシャ料理 フルーツ、ハーブ、野菜たっぷり 長谷川 朝子
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