84歳の雑感2011/06/09

無題
若い方達は昭和初期の風景をどんな感じで思い浮かべるのだろう。テレビもパソコンもCDもない時代、無論携帯も無くて、電話の有る家も少なかった。 自家用車も限られていた。
エアコンも無くて冬は寒く夏は暑い自然のまま暮らしてそんなものだと思っていた。
私が子どもだった頃に明治時代を想像して不便だったろうと思ったのに似ているかな。 
その後に苛酷な戦時下と敗戦後の物資欠乏、毎晩の停電などを経験した時は昭和初期の生活を懐かしんだ。

私が子供時代の風景を和やかで美しかったと思い浮かべるのは家庭的に恵まれていたからだろう。 蔵書がいっぱい有って干渉されない自由があったから。
國全体としては重苦しい苛酷な状態だったことを大人になって知った。

成人する前に敗戦、価値観の転換、秩序の崩壊を経験して良かった。 柔軟に受け入れることが出来たし未熟でも思うことが言える時代だった。
あれから60有余年経って戦前に比べれば良い時代になったと思いながらもモノが言えない閉塞感と無力感がどこかにある。
私の知っている若い人たちは昔の私とは段違いに社会に対する責任感を持っている気がする。 健気だなと思うくらい。

疲れる時代だなあと感じる時があるのは高齢になった証拠かな。

コメント

_ 杉並の座敷わらし ― 2011/06/09 17:03

美海さん 初めてコメントを差し上げます。遠くなった昭和一桁生まれの、杉並の座敷わらしと申します。メル友のKazuさんにお聞きいたしました。今までの素晴らしいブログを拝見いたしまして、心を打たれました。大病からご回復され本当に宜しかったですね。座敷わらしは劇動の昭和を生きてきて、素晴らしい人生だったかな?と思っております。なかなかこれほどの人生体験は頼んでもできなかったかもしれません。(一人よがりかも)
HHK朝ドラ ”おひさま”の主人公は座敷わらしよりすこし姉上様ですが、自分の人生に照らし合わせてみております。わたくしの小学校ではもう着物姿の小学生はいませんでした。

_ 金魚 ― 2011/06/09 18:18

初めまして、半年程前から拝読させていただいております。
美海さんの柔軟な観点や、戦前のお話など、色々と興味深くていつも更新楽しみにしてます。


疲れる時代だなあと感じられるのは、お年のせいではないと思います。人それぞれ疲れると感じる理由は違うとは思いますが、私は30歳ですが今の時代に対し、息苦しくて色々と無駄に疲れると感じます。昭和の頃に比べたら自由が多いのかもしれませんが、それもまるで「全てが自由」のようなフリして嘘ばっかりとも思います。何もかもが中途半端にバレバレの嘘で塗られている様な感覚です。何かの支配を強く感じるんです。

みんな苦しいのに、なんでみんなで苦しいことを続けるんでしょうね?

_ Mちゃん ― 2011/06/09 21:06

本日、ブログを更新されてることを確認して、嬉しくなり、初めてなのですがコメントさせていただきます。

遅ればせながら退院おめでとうございます。

素敵な青色ですね。
絵も好きですが、美海さんの言葉の響きも好きです。

私自身、自分がどこに存在しているのかわからない、
なんともいえない孤独感を、なぜか子供の頃からずっと抱えています。

時々、その寂しさに潰されそうになります。
でも、美海さんの言葉を読んでいると、不思議と心が安らぎます。

このコメントのハードルは、けっこう高いですが、頑張りました(笑)。

これからも楽しみにしています。^^

_ えざぶ ― 2011/06/09 22:14

退院おめでとうございます。

お会いした事もありませんが、私まで嬉しくなりました。

生きにくい時代、ものが言えない時代でしんどいなぁと常々感じております。

私、まだ30代です…。

_ kazu ― 2011/06/10 00:54

84歳かあ。ん~。絶句。
何しているかな、その頃。

_ 美海 ― 2011/06/10 14:30

杉並の座敷わらしさん 初めまして!
昭和一桁のお生まれって  嬉しいな(^^)
いい人生を経験できたって私も同感です!!
私の忘れてることなど教えて下さいね。

_ 美海 ― 2011/06/10 14:46

金魚さん
30歳でいらっしゃいますか! いいなぁ〜
しかし その年頃の方々の生活見てるとキビシそうですね。
責任感、気配りなど見てると本音が出せないんじゃないかしらとオセッカイなこと考えちゃいます。 私などよりずーっとオトナなのでしょうね。

_ 美海 ― 2011/06/10 15:16

Mちゃん 初めまして!
有難うございます。
感受性の強い考えるお子さんだったのでしょうね。
私も10歳過ぎた頃から生死や自分というものの存在は何なのだろうって疑問を持ちましたが大人になれば解ると暢気に歳重ねて今も解ってないです。 先日「自」と「他」をどう考えるかって本を読んで所詮人間は「他」と解り合えることは無いけれど想像し歩み寄って絆は持てると私なりの解釈で気が楽になりました。(本の題名は忘れました)

_ 美海 ― 2011/06/10 15:25

えざぶさん 今日は!
有難うございます。
豊かになって皆がオトナになってガマン強くなったのかしら。
でもしんどいですね。

_ 美海 ― 2011/06/10 15:28

kazuさん
光陰矢の如し(ーー;)

_ Clara ― 2011/06/14 02:36

わあ、退院なさっていたのですね。良かったです。
また美しい絵と文章にお目にかかれて嬉しいです。
ご入院中に始まった「おひさま」、ご覧になっておられるのですね。
あのヒロインは、私よりちょっと上ですが、少女時代の共通する雰囲気があって、懐かしいです。
気候が不順な季節になりましたが、お大事にお過ごし下さい。

_ 美海 ― 2011/06/15 11:34

Claraさん
何とか退院出来ましたぁ。
「おひさま」私もちょっと年上の主人公とあの時代に親近感を覚えて毎朝見ています。
兄や周囲の男性は皆軍隊へ、不安な時代でしたが
若さ故の楽しい想い出もあります。

_ 東京カナリア ― 2011/06/28 07:35

kazuさんに教えていただいて時々拝読させていただいてました。途中、心配しておりましたが無事のご退院良かったです。おめでとうございます。
TVドラマですが「仁」最終回を見て江戸・明治に生きた綾瀬はるか演じる「橘咲」が南方仁に残した手紙と写真に通じるものを感じております。

_ 美海 ― 2011/06/28 10:01

東京カナリアさん
有難うございます!
「仁」気になりながら途中からだったので
とうとう見損なっちゃいました。 
残念です。

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。

※投稿には管理者が設定した質問に答える必要があります。

名前:
メールアドレス:
URL:
次の質問に答えてください:
干支で寅の次は何でしょう?
(平仮名3文字でお答えください)

コメント:

トラックバック