「BROTHER」(80点)
(今回のレビューは完全におふざけレビューですwゴメン!!)
北野武がストⅡキャラだったら・・・。
邦画が大好きな私が始めて日本映画に興味を持ったのはかれこれ10年前、高校生の時でした。
その時特に熱心に観ていたのが北野武の映画で、キタノブルーに代表されるドライな演出と際立つ映像美で構成される彼の映画が大好きでした。
そしてあまり周りの友達には言えませんがw「北野バイオレンス」に代表される彼が作り出すアクションシーンを何よりも私は愛して止みません。
私にとっての北野武とは日本を代表するアクションスターなのです。
もちろんアクションスターといっても、ジャッキー・チェンのように目にも止まらぬ足技を披露したりするわけではありませんし、千葉真一のように空手や剣術に長けているというわけでもありません。
もし仮に北野武がストⅡのキャラになったのであれば、恐らくジャンプもキックも出来ないでしょう。
パンチしか出来ないでしょう。(バイソンタイプ)
↑コレがうわさのバイソン・・・デカっ!!
しかも彼に弱パンチの概念はありません。
全部大パンチです!!
そのベースにある「たけし大パンチ」
そこにあらゆる「要素」を組み合わせる事でたけしの必殺技は完成するのです。
以下、本作「BROTHER」に登場するたけしの必殺技を検証して行きたいと思います。
必殺技① たけしコンボ(↓↑P+強P)
これは本作の一番最初に登場するたけしの必殺技です。割れたワインボトルを拾うフリをしてのガラスの破片を持ったままの昇龍拳。
そして相手が怯んだスキに大パンチを浴びせます。
実際に必殺技を見てみよう♪
必殺技② 将棋のコマたけし大パンチ(強P押し続け)
この技は相手の口に将棋のコマを入れた状態での大パンチです。口が閉まらない分効果は絶大!!
本作の痛々しいシーンの一つでもあります・・・。
コレは痛い!!
必殺技③ たけしつっぱり(弱P)
これはたけしが敵のギャングに捕まった時に繰り出す小技です。相手の腕を少し動かす事で形勢を逆転させます!
君にも出来るかも!見てみよう♪
このようにたけしは素手でも十分強いのですが、拳銃(飛道具)を持たせる事でその強さはより神がかり的なモノに変貌します。
以下拳銃を持ったたけしの超必殺技です。
超必殺技 ファキンジャップくらいわかれバカヤロー!(←溜め→←→強P連打)
目の前の敵を銃で一掃します。
いわゆる北野バイオレンスの最も象徴的な技の一つだと思います。一般的な映画で見られる銃を構えたまま待機というシーンが彼の映画にはあまり存在しません。
構えた時、それはすなわち発砲のとき!!そのリアリティこそが北野バイオレンスの醍醐味だと私は思っています。
問題なのは、その行動を行う事で伴うであろうリスクを受け止める覚悟があるのかどうか!
「仁義なき戦い」などの深作映画同様、覚悟を伴うアクションシーン(技)なのです!!
おらおらおらおら!
と、茶番も程々にしてレビューを始めたいと思います。
(ホント失礼しました・・・恥)
エンタメ系北野映画の中で私が最も好きな作品。それが本作「BROTER」です。
「その男、凶暴につき」から北野武が演じてきた「狂気に満ちたヤクザ」が世界を舞台に大暴れする映画です。
主に本作は個人的には前半と後半で映画としての趣旨が異なる様に感じます。
日本のヤクザが世界を舞台に大暴れする前半部は、アクション映画としての北野映画の魅力。
そして一度は繁栄したヤクザ達が滅んでゆく後半部は、北野映画の真骨頂「滅びの美学」が描かれます。
前半部のアクションシーンの面白さもさることながら、本作の素晴らしさはやはり後半部(特にラスト10分)に集約されているように思います。
ここからはネタバレ込みで書いてゆきますが、本作のラストシーン。
マフィアに追われ「殺される」と悟ったアニキ(北野武)はまるで自分の死に場所を選んでいるかの様に1件の喫茶店に入ってゆきます。
そしてコーヒーを一杯だけ飲み、マフィアの車が外に止まったのを確認すると「そろそろかな」といった面持ちで淡々と外へ出てゆくのです。
泣けると同時にただただかっこいいシーン!!
北野映画の殆どは最終的に「死」に繋がります。
ただその「死」の描き方というのは毎回違ったアプローチから描かれているように思います。
↑キザな死に方wドールズ
Dollsでの美しい「死」、3-4X10月でのテロリズム的な「死」、決して死ぬ事がお涙頂戴ではない、北野の流儀がそこにはあるように感じます。
そしてBROTERで描かれた「死」は北野映画史上最もかっこいい死に様であると私は思います。
ただ毎回違ったアプローチから描かれる「死」ですが、そこには北野武の共通した死生観が垣間見えます。
ソナチネでのセリフ
「死ぬのあんまり怖がると死にたくなっちゃうんだよ」
このセリフこそが彼の死生観を物語っているように私は感じるのです。
北野武がストⅡキャラだったら・・・。
邦画が大好きな私が始めて日本映画に興味を持ったのはかれこれ10年前、高校生の時でした。
その時特に熱心に観ていたのが北野武の映画で、キタノブルーに代表されるドライな演出と際立つ映像美で構成される彼の映画が大好きでした。
そしてあまり周りの友達には言えませんがw「北野バイオレンス」に代表される彼が作り出すアクションシーンを何よりも私は愛して止みません。
私にとっての北野武とは日本を代表するアクションスターなのです。
もちろんアクションスターといっても、ジャッキー・チェンのように目にも止まらぬ足技を披露したりするわけではありませんし、千葉真一のように空手や剣術に長けているというわけでもありません。
もし仮に北野武がストⅡのキャラになったのであれば、恐らくジャンプもキックも出来ないでしょう。
パンチしか出来ないでしょう。(バイソンタイプ)
↑コレがうわさのバイソン・・・デカっ!!
しかも彼に弱パンチの概念はありません。
全部大パンチです!!
そのベースにある「たけし大パンチ」
そこにあらゆる「要素」を組み合わせる事でたけしの必殺技は完成するのです。
以下、本作「BROTHER」に登場するたけしの必殺技を検証して行きたいと思います。
必殺技① たけしコンボ(↓↑P+強P)
これは本作の一番最初に登場するたけしの必殺技です。割れたワインボトルを拾うフリをしてのガラスの破片を持ったままの昇龍拳。
そして相手が怯んだスキに大パンチを浴びせます。
実際に必殺技を見てみよう♪
必殺技② 将棋のコマたけし大パンチ(強P押し続け)
この技は相手の口に将棋のコマを入れた状態での大パンチです。口が閉まらない分効果は絶大!!
本作の痛々しいシーンの一つでもあります・・・。
コレは痛い!!
必殺技③ たけしつっぱり(弱P)
これはたけしが敵のギャングに捕まった時に繰り出す小技です。相手の腕を少し動かす事で形勢を逆転させます!
君にも出来るかも!見てみよう♪
このようにたけしは素手でも十分強いのですが、拳銃(飛道具)を持たせる事でその強さはより神がかり的なモノに変貌します。
以下拳銃を持ったたけしの超必殺技です。
超必殺技 ファキンジャップくらいわかれバカヤロー!(←溜め→←→強P連打)
目の前の敵を銃で一掃します。
いわゆる北野バイオレンスの最も象徴的な技の一つだと思います。一般的な映画で見られる銃を構えたまま待機というシーンが彼の映画にはあまり存在しません。
構えた時、それはすなわち発砲のとき!!そのリアリティこそが北野バイオレンスの醍醐味だと私は思っています。
問題なのは、その行動を行う事で伴うであろうリスクを受け止める覚悟があるのかどうか!
「仁義なき戦い」などの深作映画同様、覚悟を伴うアクションシーン(技)なのです!!
おらおらおらおら!
と、茶番も程々にしてレビューを始めたいと思います。
(ホント失礼しました・・・恥)
エンタメ系北野映画の中で私が最も好きな作品。それが本作「BROTER」です。
「その男、凶暴につき」から北野武が演じてきた「狂気に満ちたヤクザ」が世界を舞台に大暴れする映画です。
主に本作は個人的には前半と後半で映画としての趣旨が異なる様に感じます。
日本のヤクザが世界を舞台に大暴れする前半部は、アクション映画としての北野映画の魅力。
そして一度は繁栄したヤクザ達が滅んでゆく後半部は、北野映画の真骨頂「滅びの美学」が描かれます。
前半部のアクションシーンの面白さもさることながら、本作の素晴らしさはやはり後半部(特にラスト10分)に集約されているように思います。
ここからはネタバレ込みで書いてゆきますが、本作のラストシーン。
マフィアに追われ「殺される」と悟ったアニキ(北野武)はまるで自分の死に場所を選んでいるかの様に1件の喫茶店に入ってゆきます。
そしてコーヒーを一杯だけ飲み、マフィアの車が外に止まったのを確認すると「そろそろかな」といった面持ちで淡々と外へ出てゆくのです。
泣けると同時にただただかっこいいシーン!!
北野映画の殆どは最終的に「死」に繋がります。
ただその「死」の描き方というのは毎回違ったアプローチから描かれているように思います。
↑キザな死に方wドールズ
Dollsでの美しい「死」、3-4X10月でのテロリズム的な「死」、決して死ぬ事がお涙頂戴ではない、北野の流儀がそこにはあるように感じます。
そしてBROTERで描かれた「死」は北野映画史上最もかっこいい死に様であると私は思います。
ただ毎回違ったアプローチから描かれる「死」ですが、そこには北野武の共通した死生観が垣間見えます。
ソナチネでのセリフ
「死ぬのあんまり怖がると死にたくなっちゃうんだよ」
このセリフこそが彼の死生観を物語っているように私は感じるのです。
Brother (2000) (Dts) [VHS] [Import] (2002/06/04) Takeshi KitanoKur醇sdo Maki 商品詳細を見る |
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「ブラザー」の暴力描写に技(笑)キーコントロール笑いました(ニコニコ)タケチャンの映画の暴力描写は、簡潔ですよね!「キッズリターン」のラストセリフも大好きです。自分はこれからだよっていう台詞に聞こえました。マーチャンと安藤君のこれからは?と思いましたね。「アウトレイジ」カンヌに選ばれましたね!(祝)さすがタケチャンです!評論家賞とか取ってほしいなぁ!私はタケチャン暴力という点だと「その男凶暴につき」が好きです。秋山見学者を道で蹴り上げながらどつき歩くシーン大好きです!ですねータケチャンは紛れもなく「死」の作家、「死」の演出は一流な監督だと思います。
どーもどーもさんいつも誰も来ないブログww
読んで頂き、そしてコメントまで頂き有難うございます!!(感謝)
ですよね☆アウトレイジカンヌで賞とって欲しいですね!
もう予告編がちで100回くらい見ましたww
それくらい楽しみです♪
確かに「その男凶暴につき」も凄く斬新なアクションですよね。北野バイオレンスの元祖ですからね・・・。
よくマスコミでは初期の北野映画を「日本では人気がなかった」と報道しますが、良く調べるとキネ旬ベスト10とかに普通にランクインしてますね・・・。デビュー作からその才能は光っていたのでしょうね!!
読んで頂き、そしてコメントまで頂き有難うございます!!(感謝)
ですよね☆アウトレイジカンヌで賞とって欲しいですね!
もう予告編がちで100回くらい見ましたww
それくらい楽しみです♪
確かに「その男凶暴につき」も凄く斬新なアクションですよね。北野バイオレンスの元祖ですからね・・・。
よくマスコミでは初期の北野映画を「日本では人気がなかった」と報道しますが、良く調べるとキネ旬ベスト10とかに普通にランクインしてますね・・・。デビュー作からその才能は光っていたのでしょうね!!
こんにちは。先日友達登録させて貰ったひだっちょです。・・・りょうちゃんか。
北野作品、大好きですね。意外と「あの夏~」とか「キッズ・リターン」が好きなのですが。
北野武の死生観は、(三級さんもニュースなどでご存じだと思いますが)バイク事故以降
変化の兆しが見えてきました。それまでは極端に云えば”いつ死んでもいい”的危うさが
作品に充満しており、実際その当時は現場での仕事の取り組み方にも、尋常ではない
オーラを発していたらしく、本人にもその自覚がどうもあったらしいです。ここは作品的に
云えば「ソナチネ」までですね。
ですがそれ以降撮る作品には、僅かながらでも生きる事への希望みたいなモノを表現
するようになっていきます。
「キッズ・リターン」での”まだ、始っていない”というラストのセリフ、
「HANABI」では1人ではなく2人で人生を全うしたと云う達成感、
そして「BROTHER」では生きる希望を託す相手を見付けた事、
などがそうです(あくまで私見ですが)。
あの事故が北野武の作家性を変化させたのは間違いないと思うのですが、だからと言って
もし事故前の精神状態のまま作品を撮り続けていたのなら、同じような作品の連投になる
だけで、もう映画は撮っていないんじゃないかとも考えられます。その意味であの事故は
北野作品にとって非常に重要な分岐点になっているんじゃないかなと。
「BROTHER」も、もしあの事故が無かったら全く違うアプローチの作品になったかもしれません。
ところで初期の北野作品が日本で人気が無かった事についてですが、一般的には無かった
ですね。観客動員数はいつも散々たる結果で、「ソナチネ」なども2週間で打ち切りでした。
その「ソナチネ」が、日本公開の後に海外で賞を取りまくって凱旋帰国した辺りから北野作品
に対する周りの見方が徐々に変わってきた気がします。まあそれでも映画好きが観に来る
様になったくらいで、それが未だに続いているっていうのが私の認識ですね。
北野作品についてだと幾らでも書き殴ってしまいそうなので、この辺で失礼します。
それでは!
北野作品、大好きですね。意外と「あの夏~」とか「キッズ・リターン」が好きなのですが。
北野武の死生観は、(三級さんもニュースなどでご存じだと思いますが)バイク事故以降
変化の兆しが見えてきました。それまでは極端に云えば”いつ死んでもいい”的危うさが
作品に充満しており、実際その当時は現場での仕事の取り組み方にも、尋常ではない
オーラを発していたらしく、本人にもその自覚がどうもあったらしいです。ここは作品的に
云えば「ソナチネ」までですね。
ですがそれ以降撮る作品には、僅かながらでも生きる事への希望みたいなモノを表現
するようになっていきます。
「キッズ・リターン」での”まだ、始っていない”というラストのセリフ、
「HANABI」では1人ではなく2人で人生を全うしたと云う達成感、
そして「BROTHER」では生きる希望を託す相手を見付けた事、
などがそうです(あくまで私見ですが)。
あの事故が北野武の作家性を変化させたのは間違いないと思うのですが、だからと言って
もし事故前の精神状態のまま作品を撮り続けていたのなら、同じような作品の連投になる
だけで、もう映画は撮っていないんじゃないかとも考えられます。その意味であの事故は
北野作品にとって非常に重要な分岐点になっているんじゃないかなと。
「BROTHER」も、もしあの事故が無かったら全く違うアプローチの作品になったかもしれません。
ところで初期の北野作品が日本で人気が無かった事についてですが、一般的には無かった
ですね。観客動員数はいつも散々たる結果で、「ソナチネ」なども2週間で打ち切りでした。
その「ソナチネ」が、日本公開の後に海外で賞を取りまくって凱旋帰国した辺りから北野作品
に対する周りの見方が徐々に変わってきた気がします。まあそれでも映画好きが観に来る
様になったくらいで、それが未だに続いているっていうのが私の認識ですね。
北野作品についてだと幾らでも書き殴ってしまいそうなので、この辺で失礼します。
それでは!
>りょうちゃんさん
りょうちゃんさんコメサンキューです。バイク事故を境にした考察興味深く拝見しました。
なるほど確かに作品の死の描き方を順々になぞってゆくと・・・納得です!
「あの夏~」も「3-4X10月」は結構サクっと死んでましたもんねww
ところで以前拝見した北野武の本「余生」で死についてこんなことおっしゃってましたよ。
随分とはしょりますが・・・
それは武が「死」を楽しみにしているという事です。
何故なら、きっと死んだ後の世界は自分の脳だったりあらゆる既成概念を超えた世界が待ってるからだ・・・etc
みたいな話でした。結構この話、私としては目からウロコでした。
何故なら世の中で死後の世界を考えるとき、大体が天国や地獄といった神的なものや、
輪廻、前世といった現在の世界に居座るもの、
あるいは「無」=真っ暗闇といった何もない世界・・・。
そういった世界を創造しがちですが、これって全部人間の脳で考えられることだよなーと思います。
たとえば死後の世界が「無」だったとしてそれを体験した人間がいるだろうか・・・
きっとそうだとしても今の私達の脳で考えうるものなのだろうか・・・。
もしその範疇を超える体験が出来るのなら確かに楽しみかもしれないし。
なによりインチキ臭い死後の世界論より客観的に考えて遥かに現実感のある話だと思います。
以後私は北野映画を拝見するとき、頭の片隅でこの話を転がしながら観ています。
う~ん、北野映画話・・・私もいつまでもいけますww
りょうちゃんさんコメサンキューです。バイク事故を境にした考察興味深く拝見しました。
なるほど確かに作品の死の描き方を順々になぞってゆくと・・・納得です!
「あの夏~」も「3-4X10月」は結構サクっと死んでましたもんねww
ところで以前拝見した北野武の本「余生」で死についてこんなことおっしゃってましたよ。
随分とはしょりますが・・・
それは武が「死」を楽しみにしているという事です。
何故なら、きっと死んだ後の世界は自分の脳だったりあらゆる既成概念を超えた世界が待ってるからだ・・・etc
みたいな話でした。結構この話、私としては目からウロコでした。
何故なら世の中で死後の世界を考えるとき、大体が天国や地獄といった神的なものや、
輪廻、前世といった現在の世界に居座るもの、
あるいは「無」=真っ暗闇といった何もない世界・・・。
そういった世界を創造しがちですが、これって全部人間の脳で考えられることだよなーと思います。
たとえば死後の世界が「無」だったとしてそれを体験した人間がいるだろうか・・・
きっとそうだとしても今の私達の脳で考えうるものなのだろうか・・・。
もしその範疇を超える体験が出来るのなら確かに楽しみかもしれないし。
なによりインチキ臭い死後の世界論より客観的に考えて遥かに現実感のある話だと思います。
以後私は北野映画を拝見するとき、頭の片隅でこの話を転がしながら観ています。
う~ん、北野映画話・・・私もいつまでもいけますww