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2020年9月17日

動画「優さん、化学肥料削減で温暖化防止になる?」


2020.9.16配信

動画「優さん、化学肥料削減で温暖化防止になる?」

https://youtu.be/3p2VPr7hoSc



田中優がメルマガ読者の方からの質問に答えました。


質問内容はこちらです


「温室効果ガスについて。
温室効果ガスとしては、一般にCO2が大きな原因とされています。

 一方、亜酸化窒素はCo2の300倍の温室効果があるとのことで、この主な排出源が農業で使われている化学肥料(窒素)で、化学肥料の使用をやめるなり減らせば温暖化に大きく貢献(ほぼ解決できるかも)できるという意見があります。

 一般的に考えて化学肥料は地球規模で使われているので、こちらに焦点を当てた削減活動の方が大切なのではとも思えます。

 使用量か削減効果についての詳細は分からないのでCo2との単純比較はできないですが、優さんの方で把握されている情報があればその公開なり、これから分析できる可能性があるのかどうかお聞かせ願いたいと思うのです。」


ヒントは土と緑!


(以下動画より)

「地球の歴史46億年前からと考えてみると、最初のうちに二酸化炭素を吸収しそして酸素を作り出してくれたのはストロマトライトとう名前の要はシアノバクテリア、光合成をしてくれるようなものが酸素を作り出したんですが、その後に圧倒的に二酸化炭素を吸収して酸素を作り出したのは緑なんです。

だから緑をもう一度回復させなければ解決できない。 
そしてその緑というのは単に緑が解決しているのではなくて、実は木材の中に含まれているCO2の5倍も土の中に含まれているんです。

だから土壌の方を回復させながらそこに二酸化炭素を吸収させる、ということがどうしても必要になるんですね

それを考えると今の時点で一番問題なのは、土壌を痛めつけて木さえ育たないような状態に仕向けてしまっていることが問題なんだろうと思います。

そこを何とかしないと今CO2を減らしたとしても、今大気中に上ったCO2を吸い取ることができない。

どうしてもその大気中に上ったCO2を吸収させるために、土と樹木に思いきりがんばってもらわなくちゃいけないんですね。

その辺のことを次のメルマガの中では触れました。

ぜひ、参考に見て欲しいと思います。

今回、質問をしてくれたのでそこから広げていって、「どうして緑と土が大事なのか」というところに触れています。

ぜひお読みになってください」


■詳しい回答は、こちらをご覧ください↓

有料・活動支援版メルマガ 「田中優の未来レポート」

2020.9.15発行 第218号 

【メルマガ一問一答 「化学肥料削減で温暖化防止になる?」】

http://www.mag2.com/m/0001363131.html


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https://www.youtube.com/c/TANAKAYUinfo/





2020年3月16日

田中優「9年目の311、そしてこれから ~日本の森を活かす~」動画あり



 

 2020年3月11日、田中優公式動画チャンネルにて

9年目の311、そしてこれから

~日本の森を活かす~

 を配信しました。




動画URLはこちらです https://youtu.be/LKGRFjnYYG4

以下、書きおこしです。

MT311 SUMITA


(2020年3月11日)

田中優です。
今日は9年目の311の日です。今から9年前に東日本大震災が起こって原子力発電所の福島第一原発の事故が起こった時から、9年経ったわけですね。

今年の正月にぼくの友人の、新潟のさいかい産業の隊長と呼ばれている古川(正司)さんがこの家に訪ねてきました。

 
  右が古川さん


古川さんがうちのこのペレットストーブ「MT311 SUMITA」を見て「懐かしい」と言っていたんですね。何でこれが懐かしいかと言うと、MTはmore trees、311は311事故の年(SUMITAは岩手県住田町)を示したものがこのストーブの由来だからです。


 



このストーブは実はそこから始まった運動の、ある意味始まりの年でもありました。

 何が始まったかと言うと、MTはmore treesなのですが、more treesという運動は坂本龍一さんが立ち上げて、もともと「ストップ六ケ所more trees」だったのですが、ストップ六か所の方はなかなか政治的に受け入れられないということで、それで後ろの方の「more trees」というだけの名前がうけていったわけです。

それによってmore treesという運動が生まれてきたわけですけども、その311の頃に東北の方では何が起こっていたかというと、実はもちろん電気も止まりました、ガソリンも買えないという状態でものすごく困った状態になりました。


しかも現地は寒く、その寒い中暖房器具がないという中で、実はあまり知られていないですが、避難生活を余儀なくされた人たちが避難先の学校の体育館とかそういうような場所で残念ながら凍死してしまうという事件もいくつも起こりました。あまりにも寒かったんですね。

 その時にその二つの動きが合体しまして、古川さんはもちろんその東北の人たちを助けたい、何とか暖かく過ごして欲しいと古川さんは思っていて、more treesの方はその東北にたくさんある木を利用していけるような地域が自立して生きていけるような運動を目指していました。

 そこから考えついたのが、このペレットストーブを普及していくことと、そして木造の仮設住宅を建てる、ということだったんです。そのmore treesの方が考えた地域の木材を利用して仮設住宅を建て、ペレットストーブを届けていくという動きに古川さんが賛同してそれで作ったのがこの「MT311 SUMITA」のストーブだったんです。

 そのストーブが暖かいのはもちろんですが、それによって寒くて凍え死んじゃうというようなことは止められたのと同時に、他も色々協力しましてそれらの施設にこのストーブを届けて、そのペレットストーブの(燃料である)ペレットも届けていって、地域で循環してやっていけるスタイルを作りたいということで始めていったわけです。more treesの動きはずっと継続していまして、全国各地の森林地帯の応援をしたりとか、相変わらず進めています。

 そしてその時に作ったペレットストーブがこれで、このペレットストーブは、他の物はビュービューと暖かい風が出てくることによって空気を暖めるのですが、実は熱的に言うと空気で部屋を暖めるというのは効率があまりよくありません。それよりも効率がいのは「輻射熱(ふくしゃねつ)」、直接暖かい輻射熱、目にも見えない赤外線ですけども何となくこう暖かいのが当たってくるなぁという感じのあの輻射熱の方が、大変効率が良いんです。

 それによってこのストーブを作って、現在はこのストーブの後継機(後の世代の機械)が今は主力になっていますけども、事の発端はこのMT311 SUMITAで作った技術から始まっています。

 そしてそのことを何とか広げていきたいという風に考えていく中で、その頃ペレットストーブのためのペレットを供給したのは、くりこま木材という会社でした。現在は「くりこまくんえん」という名前になっていますが、そこが協力してペレットもせっせと届けて暖かい状況を届けていきました。


森から始まる地域循環



 そしてそのもう一つの動きであったくりこまくんえんにいた大場さんは、新たにもっと木材を使って暮らしやすいスタイルを作ろうと努力をしてきました。そして今年(2020年)やっと初めてできたのが、エコヴィレッジ、エコアパートを自分たちで建ち上げました。


 そのエコアパートは、もちろんくりこまくんえんというのは製材会社をやっていますから、製材したときに出る木屑(くず)で、プレーナーがけ(木材を最後にきれいにする時に木材にヤスリ掛けをする)で削るわけですけども、そのやすりをかけた時の粉、木粉がたくさん出るんです。それをギューっと固めて作ったものがペレットなんですね。

 

 木材を使うときにはいくら木を使いたいと言っても、例えば家の中に使われるような家の材料としての木材では、木材全体の実に3~4割くらいしか使われなくて、木材の中の6~7割は捨てられていってしまうんです。その6~7割捨てられてしまうものを活用したい。

 ということで一部はペレットにし、そしてまた木材としては材料として使えない枝とか細いものとか、そういったものは薪やチップにしてそうして木材全部を使えるようにということでエコアパートを作りました。

 そのエコアパートは、普通の木造アパートの3倍近く木材を使うと同時に、そこから出てきたペレットは今も古川さんのところに提供し、そして東北地帯での暖房に役立てています。


 そういう風にして、そこのアパートはドイツから輸入した発電機を導入し、木くず、枝などで作ったチップを燃やして燃料にしてお湯を届ける。そしてそのお湯を届けてもちろん暖房もしますが、同時に発電もします。その発電をした電気は、その地域の市で運営する電力会社がありそこに電気を売っています。そしてその同じところから電気を買ってくるのです。だからエネルギーがわざわざ東京経由だったり原発経由だったりするのではなく、その地域の中で循環していく仕組みをついに作りました。

 それがいよいよこの4月からスタートしていくのですが、そういう風にすることで地域循環、「森から始まる地域循」を現実に宮城県で実現する、ということをやってくれました。

 そうして木材を端から端まで役立てていき、地域の中でエネルギーも作るし、同時にそこに雇用を生み出したいんですね。


森を育て、木を活かす 


 今までの木材の採り方というのは、木を植えてそれが育ってきたら全部皆伐(かいばつ)と言って丸裸にして、その木材を使いその後に全部植林するというのが一般的なやり方だったのですが、そうではなくて山を裸にしない、まるっきり皆伐で全部切ってしまうというやり方を全部改める、という仕組みの林業を今目指して進めています。

 だからそこは今後は択伐(たくばつ)と言って、この木を切るんだという必要な木を切ってその後にそこに実生(みしょう)の木を、できれば種から育つような木をそこに育てていく、というようなことをしたいと思っています。


それがなぜ重要かと言うと、実生の木というのは、直根(ちょっこん)と言ってまっすぐな根っこをまず最初に木が育つ時に地中深くに伸ばすんですが、それを大事にした森を作っていこうということをやっています。それによりまず土深く根っこが張って行き、その根っこが土を深く掴んで山を崩さないような森作りをしていこうとやっています。

 
台風で倒れない庭木の育て方~土砂災害のメカニズムとポット苗の問題 より


さらにその林業を成り立たせていくためには、ものすごく林業には手間がかかるのですが、その手間の部分をなるべく動物たちにやってもらおうと一番手のかかる「下草刈り」の部分については牛を放ち、牛がせっせと下草を食べて育つ。

説明を追加
(田中優天然住宅コラム「第5回 いい湯だな、バハン」より)




そして今度木材を搬出するときには従来のやり方だと重たい重機でみんな運んでくるのですが、重すぎて山が崩れていく、というのが今までの林業の形だったんですが、それを馬に馬搬(ばはん)と言うんですが運ばせて何とか人の手間をかけないで、化石燃料を使わなくてもやれるような形を実現しようと進めています。


(田中優天然住宅コラム「第47回 自立的なウマ、琴姫」より)

(馬搬の様子)
 

それが今いよいよ出資も終わり融資も受けられて、いよいよ今年の4月からスタートすることになります。そういう時点からその311を振り返ってみると、社会が変わり始める最初の一歩が311だったと思えます。


311が起こる前までは誰しもが「まぁ原発は多少問題はあるけどもいいよね」という風な形で捉えていたのが、もう、今や時代が変わって「原子力は嫌だ」という人が圧倒的に多くなりました。


そして今やCO2は否が応でも出てしまうのだと言われていましたが、昨年(2019)のデータを見ると、CO2が火力発電を使っているにも関わらず減っているんです。それは自然エネルギーが伸びたこともあったし、発電効率が良くなったおかげもあります。


でもこれをもっと進めていくと人々が森からのエネルギーを使って森で育ってきた木を使っていくと、CO2を出すけれどもそれはまた再び森に吸収されていくという「循環可能な社会」が作っていけることになります。それがいよいよ今年スタートするわけですが、それを始めたのがいつからか?というと、311がきっかけだったわけです。


そのくりこまくんえんの大場さんがいつも言うのは「僕らがやっているのは、優さんが避難生活をしている東北に来たときにそこの場所でこう言っていたことだ」と。


「物事を動かしていくときには一つ、タテ方向、自分が政治家になるなり上から下に社会を動かしていく方向。ヨコ方向、他の人に一生懸命知らせていくことで社会を変えていく方向。しかし、三つ目の方向がある。それはナナメの方向、新しい仕組みを自分たちで新たに作り、それを広げていくことで社会を変えていく方向だ。」と。
 

「そのナナメの方向がぼくらなんだ。」
と、そのくりこまくんえんの大場さんは言っていました。

 それをついに9年経って今年実現したわけです。それをここで10年という単位で考えてみたとしたら、ではあとさらに10年先にはどんな社会が成り立ちうるのか?ということをイメージしてみてください。


 木からエネルギーを生み出すことは可能です。そして私たちがCO2によって地球温暖化を招かない暮らしをしたいと思ったら、マイナス45%、45%減らすだけのことで可能です。
 マイナス45%は、実はたった二つのことでできるんですね。


 一つは電気を省エネにして減らすこと。もう一つは自動車がCO2排出が多いので、燃費の良い車に変える。その二つをやっただけでもマイナス45%は可能です。


 それにさらにペレットを使って暖房をする、木材を主体に使って社会を組み替えていく、ということが実現できたら、私たちの未来は「全く新しい次の10年の社会」の形になるはずです。

 その新しい10年に向けて、ぼくも今住んでいるこの岡山の土地でもくりこまくんえんがやってくれたようなスタイルの木を活かしていって循環経済を作っていく、ということを実現したいと思っています。岡山県和気町の仲間とそのことを今話し合っているところです。次の10年に向けて新しいことを始めるのは今ではないかと思っています。



~~動画説明文より~~

2020年3月11日、田中優からのメッセージ。

311原発事故から9年。

坂本龍一氏が代表のmore treesにより、当時被災地の岩手県住田町に仮設住宅と暖房用にペレットストーブが配られた。

そのペレットストーブの話から始まり、日本の森を活かすために私たちができること、田中優がこれからの10年でやりたいことなど。 ぜひご覧ください。

田中優公式HP http://www.tanakayu.com/ 

●さいかい産業(新潟県、ペレットストーブの製造販売) http://www.saikai-sangyo.com/

●一般社団法人 more trees (坂本龍一氏が代表)https://www.more-tree.org/

●くりこまくんえん (宮城県、ペレットの供給) http://www.kurikomakunen.jp/


 

(書き起こしにあたっては、読みやすくするため必要最低限の編集を行っています。文章作成:田中優スタッフ)


 こちらではより詳しく!

有料・活動支援版メルマガ 田中優の未来レポート
http://www.mag2.com/m/0001363131.html

2020.2.29 炭素貯金(上)

2020.3.15 炭素貯金(下)

木質バイオマスの利用、植林、二酸化炭素削減のため私たちのできることなどを
ご紹介しています。
3月末までのご登録で、2020.3.15発行の炭素貯金(下)は無料でお読み頂けます!



2020年3月14日

田中優 緊急メッセージ「緊急事態宣言」出させては危険!コロナ対策はこれ!(動画あり)

2020年3月12日、田中優公式動画チャンネル 「TANAKAYUinfoにて、

田中優 緊急メッセージ「緊急事態宣言」出させては危険!コロナ対策はこれ!


をアップしました。





https://youtu.be/Khis3ktqneQ

動画もぜひご欄頂き、拡散頂ければ嬉しいです。


以下、文字起こしです。

--*--*-*--*--
(撮影日2020.3.12)



田中優です。


 今日は、今回の新型コロナウイルスの問題で新たに「緊急事態宣言」が衆院で可決されこれから成り立つ見通しになっているわけですが、これがどういう問題なのか?というのをちょっとお話したいと思います。

 その前に、新型インフルエンザですが今、ヨーロッパでもどんどん広がりが大きくなっていて、その中で言われているのは「国民の過半数がいずれかかる病気になってしまうだろう。しかしその病気自体は風邪くらいのレベルになっていくのではないか」という見通しがされています。そういうものがどんどん今後国民の過半数に広がってくるという中での特別措置法が必要なのか?ということを論議したいと思います。


 一つは今回の緊急事態宣言に関する法案ですが、はっきり言ってこれは必要ありません


 それはもともとすでにあった新型インフルエンザ特別措置法というのがあるから必要がないとも言えますが、実はこの法律自体にも問題があります。何が問題かと言うと、五百何十人もそんなに必要があるのかどうかは別として、国会議員を雇っているわけですね、私たち人々が。ところがその五百何十人もいるような国会議員を差し置いて、ごく一部の人たちだけで法案を作ることが許されてしまう。そして許されてしまった後、今度はさらに内閣総理大臣が勝手にその措置を決めることができる


 すでに今、小中学校が休みにされてしまったわけですが、これ自体がそもそもおかしい。というのは日本の中で教育というのは国の根幹を支えることだから、どうしても一部の人間にも任せてはいけない。そのために勝手に決めることができなよいように教育委員会を置いてその教育委員会の中で合議して決めるという立て付けになっているのです。

 ところが全く今の首相が無視をして今のような勝手に勧告を言って、この勧告にあちこちが従っていくというような事態になってしまったわけです。




大事な免疫力が弱くなっている日本人、その原因は

 

 そもそも今回の新型コロナウイルスはどのような病気なのか?それについて考えると、これは何を最初にすべきだったか?それほど脅威だというのであればとにかく「移させない」、検査をしてすでにウイルスを持っているということがわかったら隔離するということによって、完全になくならせるかそれが無理だったら次のことを考えるというスタイルにするべきでした。

 それをかなり徹底してやっているのが現在中国、韓国、そこではかなり徹底した隔離政策などをとって広げないというスタイルでやっているようです。

 ところが現時点で考えるともはやそれは不可能な状況になった。全世界的に過半数の人が病気を持ってしまうだろうと現在は予測されています。


 その予測されている中で次にすべきことは何かと言うと、この病気を普通の病気の一つにすぎないという形、恐るるに足らずという状態に持っていくことが重要です。



 その時に何が重要かと言うと、やはり今流行りによく言われているような、「腸内細菌の活性化」と、「微量栄養素をきちんととる」こと。

 つまり人間が持っている普通の「免疫力を強化」しておくこと。それがとても必要になっていると思います。



 なぜかと言うと、今回のウイルスに対応するのは免疫です。免疫の中には常にある免疫と「獲得性免疫」と言って、病気に対応してできてくる免疫があります。今回のは、獲得性の免疫が主体的に動くことになります。それを一番に支えているのはとにかく好中球。免疫の中に一番数が多く半分以上占めるのは好中球というものなのですが、それによってどんどんウイルスが食べられていくことで病気を抑えるというのが一番大事です。


 この獲得性免疫というのは、一度それを記憶すると約30年間は持続できる免疫ができると言われています。ですからとにかくかかってしまってその後は免疫力によって二度とかからない状態になっておくというのがずっと望ましい状態になると思っているからです。


 ところが中国、韓国的な完全にシャットアウトするんだという政策に(日本は)失敗し、そして今度は広がっていくときに免疫力を強くしなくちゃいけないのに、その好中球が非常に減っている地域があります。福島から原発事故で広がった放射能があちこちに広がった関東地方の人たちは好中球が減っているんです。


 ということは免疫の最後の砦として役立つはずの好中球が非常に数を減らしてしまっている。それによって事態が悪化する可能性があります。



 それに加えて日本の場合には免疫力を弱くする例えば除草剤、ラウンドアップが有名ですがあれが一番我々の口に入るのはとにかくアメリカ産の肉が一番の問題です。

 そのアメリカ産の肉には遺伝子組み換え操作をされた穀物が食べさせられている。ところがそのアメリカ産の穀物には残念ながら遺伝子組み換え、ラウンドアップに耐性を持った植物を植えているわけなので当然ラウンドアップを撒くんです。そのラウンドアップで撒かれたあとに育てられた穀物によって動物が育てられる。


 それだけではありません。動物を育てる時にファクトリーファーミングと呼ばれるような密集して育てるものですからどうしても家畜の中に病気が出やすい。その病気をあらかじめ抑止しておきたいがために、「抗生物質」、人間もよく飲みますが、その抗生物質を動物たちに与える。何とその動物に与える抗生物質にラウンドアップが含まれているんです。ラウンドアップも抗生物質の一つだと認められています。それによってアメリカ産の肉をどんどん輸入して食べるということは残念ながらそれらの物を人間の体の中に入れてしまうことが起こるわけです。


 だから対策として残念ながら日本のやろうとしている方向は全く逆方向を向いていると思います。世界ではラウンドアップが中止され、新たに出てきた殺虫剤であるネオニコチノイド、これも各国で禁止されてきました。ところが日本だけは規制を緩和してより多く摂取できる状態にしてしまいました。


 ですから残念ながら日本人の持っている腸内細菌は免疫力とともに非常に弱まってしまっている。それをもう一度復活させることの方がよっぽど大事だと思います。



 ところがそれをやっていないでただ今更ながらに学校を休ませてみて、なんていうことにどれほどの効果があるのか疑問に思います。そもそもWHOが出した武漢でのコロナウイルスの経験をちゃんと文書にしてあるのですがそれによると、子どもたちはほとんど重症化しない、なおかつ子どもから大人に感染した例はほとんどみられていません。なのに子どもたちを隔離するのは一体なぜなのか?全く意味がわからない状況になってしまっています。



 その程度の知性しか持たない、もし知性があんまり大したことないなと自分で思うのであれば専門家に聞けばいい。ところが専門家にも聞かずに決めたのが今回の学校の休校の事態なわけです。



 その人が、自分が全部決められるんだ、自分が最高の知性なんだという勘違いを起こして好きなようにしてしまうというのが今回の緊急事態宣言に他ならないと思います。



 ですからこの緊急事態宣言には大反対です。そのようなことをやるべきではないと思います。それよりはやっぱりみんなで考えて論議して少数意見を無視することなく議論していくことが必要なことだと思うからです。






ワイマール憲法の抜け穴によってナチスドイツが誕生



 実はこういうことは過去にも事例があります。


 「ワイマール憲法」、あの素晴らしい憲法とされたドイツのワイマール憲法ですね。その中に一点だけまずい点がありました。

それは
緊急事態の時には代表がすべてのことを決める権利を持つ
というのが一つ条項に入っていたんです。


 そのまるでアリの這う穴のような小さな穴から、ナチスドイツが生まれたんです。ナチスはその小さな穴をもとに自分で全部その法律を変えてしまうというようなことをやりました。そのおかげでみんなもよく知っている通り、ナチスドイツによって大虐殺が世界で生まれてしまったわけです。


 それと同じようなものを今や日本政府が持とうとしている。しかも、この間人々に全く意見を求めなかった今の内閣、総理大臣それらの一部の人たちが勝手に決めることが許されるようになってしまっています。



 ですからぼくとしては今回の緊急事態宣言を法的に支えていくということをしてしまうと、「一部の人間が全部支配できる」、「ファシズムを許す」根幹になってしまうと思います。このような根幹を作らせてしまうわけには本当にいけない。

 そうではなくみんながちゃんと論議できる形を整えていく、それこそが民主主義で「民主主義を潰すためのファシズムを今形成している」のだと思います。ですからとにかくこれをやめさせてもう一度みんなで決められる形の社会に取り戻していくことが必要だと思っています。


 日本が戦争を始めてそして敗戦に至った。その間の流れと同じことがもう一回起こってしまうのではないか、そのような危機感を持って今回のこの緊急事態宣言に対しては無視する、もしくは潰す、というような努力が必要だと思っています。





(書き起こしにあたっては、読みやすくするため必要最低限の編集を行っています。文章作成:田中優スタッフ)



公式動画チャンネル、ご登録大歓迎です
ご登録はこちらより 
https://www.youtube.com/channel/UCf3SCWQABCm2FXER-XsN_yA


2020年2月4日

天然住宅見学会に向けて田中優メッセージ



2/9(日)天然住宅の見学会に行こう!



「私たち天然住宅の見学会で感じてほしいこと。
それは“空気感”です。
文字では伝わらないので、ぜひ実際に見に来て味わってください。
私たちが食べるもの、飲み物の約5.5倍の空気を吸い込んでいます。



ですからその空気感を感じて欲しいと思います。」(田中優)





家族4人で暮らす「2階リビングの家」完成見学会

・2月9日(日)10時~/11時30分~(お好きな時間帯をお選びください)

・横浜市都筑区(横浜市営地下鉄ブルーライン「仲町台」駅より徒歩)

・参加費無料

※午後の部の田中優セミナー付き見学会は定員に達したため受付を終了させて頂きました。

▼見学会の詳細・お申込みはこちらをご覧ください!
https://tennen.org/event/tsuzukiku.html


2019年2月25日

動画:田中優 メガソーラー反対メッセージ(10分バージョン)

先日アップしましたメガソーラー反対メッセージのロングバージョン(10分)を、田中優チャンネルにて公開しました!

ぜひ字幕をオンにしてご覧ください。

田中優 メガソーラー反対メッセージ(10分バージョン)





「皆さんこんにちは。田中優です。

メガソーラー問題ということでお話をしてくれと依頼をされまして、そもそもぼくは自然エネルギー、太陽光発電には反対ではありません。

しかしながら「メガソーラー」というようなやり方については反対です。
メガソーラーについては全く悪いことばかりで良いことは何一つないと思っています。

その理由ですが、まずそもそもソーラーそのものというものが「大規模に設置することによってメリットが出てこない」ものだからです。そもそもその太陽光発電パネルというのは、スケールメリットがない。大きく設置したとしても、それによって得られる利益はないわけです。

一つ一つのパネルで発電をする電気は、巨大に発電したとしても、だからと言って発電量が増えるわけではありません。発電量は小さくても大きくても変わらないんです。

じゃあどのように使うべきか?という時にもう一つ、今度は「電気のニーズ」について考えて欲しいんです。電気のニーズには大企業が使うような大きな電気と、私たちの暮らしのような小さな電気の消費と2つあります。


その割合ですが、実は日本の電気の中で大きな企業が消費する“特別高圧”という電気は、実は全体の「3分の2」を占めます。電気の消費は圧倒的に大きな企業が消費しているんです。

それに対して私たちのような電灯電球とか呼ばれる小さな電気は、私たち家庭や小さな事業所を含めても、合計で「22%」しかありません。つまり電気のほとんどは大きな企業が消費していて、私たちはそのおこぼれを使うような形になっているんです。


ところが「電気料金」は逆でして、ほとんど我々一般家庭の方からとられます。

それに対して大きな電気消費の方は大量の電気を使うにも関わらず、非常に電気料金の値段が安い。

それに加えて「料金の問題」があります。私たち家庭の電気料金は、「使えば使うほどその単価が高くなる」んです。


それに対して大きな企業は、電気を「使えば使うほど単価が下がる」ようになっています。だから大きな企業は、より多くの電気を使った方が得になります。

それに対して私たち家庭の電気は使うと電気料金が高くなるので、一生懸命節約するわけです。


その結果、日本の電気は実は家庭の電気で見ていくと世界の中でも極めて少ないです。

だから私たちの使う電気は統計上一日当たり10kwhと言うけれども、実は3~4kwhくらいで十分な量になっていることが多いです。ということは「小さな電気」と「大きな電気」があるんだと、考えて頂いて良いと思います。


ところがその小さな電気、私たちの消費のようなものを賄うために、電気は何と一旦「高圧送電線」にまで持っていかれて、そこから配られてくる形です。これは「大きな電気」に合わせているからです。大きな電気に合わせて高圧電流にして、それから配られてきてものすごく小さな100ボルトと
いうような小さな電圧の電気が届いてくるわけです。


ここに大きな問題があります。そもそも家庭の消費する電気は、消費量が少ない。なおかつ電圧が低い。ならば、最初から「その場で作った電気をその場で消費」をした方が有益です。


なのにメガソーラーで作られていく電気は、その電気のシステムに合わせて大きな電気にしやすいように大きな電圧にしているわけです。その電圧を作り出すには広大な面積の山を切り倒し、そこを全部太陽光発電パネルに変える、というようなことがされています。これがもともとの間違いではないかとぼくは思っています。


もともと太陽光発電パネルは「小さくても大きくても効率は同じ」ですから、「小さく発電して小さな消費に対して電気を届けていく」というのが、賢い仕組みだと思います。


わざわざ高圧線につなげて、その電気のおこぼれをもらっていくというような形にする必要はないと思っています。だからぼくは将来の形としては、大きな電気は従来のように高電圧のものを届けていく、というような形が必要になるでしょうが、家庭に対しては、それぞれの地域でそれぞれ発電をして小さく電気をを貯めて消費をしていく、そのよう形になっていくのが望ましいと思います。


だから今までのような電気の使い方は大企業だけ。それに対して家庭の方は、それぞれ独立して自分で電気を賄っていく、という方が賢い仕組みになると思っています。


そこから考えると、メガソーラーは何のためかがハッキリします。メガソーラーは“おカネ”のためです。おカネを儲けたい人たちがおカネを儲けるために進めているのがメガソーラー。それらのものは良いことはありません。


結局その電圧を上げていくために多くの電気が捨てられ、多くの環境が捨てられ、結局使える電気はその内のごくわずかになってしまうからです。


それを考えると、ぼくはそれぞれの地域でそれぞれ電気を作り出して、小さく貯めて小さく消費をしていく方が良いと思います。


ぼくの家は実際に電気を自給しています。太陽光発電パネルを小さくつけてそしてバッテリーを並べてそこの中に電気を貯めて、その電気を例えば夜とか雨の日はバッテリーから使っていくという形で実際にもう5年以上こういう暮らしをしています。


そのような形に進んでいくべきものであって、メガソーラーというような大きな仕組みに依存するべきではない、という風に思っています。


それを考えると、太陽光発電パネルが多く設置されることによって価格が下がったのはありがたいですが、それ以上やる必要はないのではないかと思っています。


だから太陽光発電はもうこれ以上広げたくはない。
それぞれの庭先のところで小さく小さく発電して使っていくのが良いと思います。


その時大事な方法は「電気の節約=節電」です。
その節電をしていくことによって、家庭の電気はもっと減らしていくことができます。それによってそれぞれが自分の管理できる範囲内の小さな部分で電気を作り電気を消費していく、それが望ましい形だと思っています。


メガソーラーは結局何の役にも立っていない。
そのメガソーラーを設置することによって山がどんどん切り倒されて、今どんどん近隣のところでも山が崩されています。

そのような方向は全く望ましくない。
山を壊すくらいだったら太陽光発電なんかつけるな、と思います。


太陽光発電が役に立つのは、小さな電気を小さく消費する時であって、メガソーラーのような大きな電気を作って大きく消費するというような余地はないものだと思います。


だからメガソーラーには反対します。それぞれ小さく分割してそれぞれ必要なところにつけていけば良いのではないかと思うからです。」

書き起こし:田中優スタッフ

2019年1月11日

メガソーラー反対メッセージ動画(田中優)

2019年1月14日に開催される【全国メガソーラー問題中央集会】に、田中優よりメガソーラー反対メッセージ動画を送りました!

動画 https://youtu.be/oTYGGZiLkfE

「こんにちは。田中優です。
このメガソーラーの問題に対してぼくはとても反対しています。


というのはぼくが住んでいるところの周囲でもメガソーラーが建てられてそのために山がものすごく削られて、しかも発電するのに角度が良いように南側の山を削って、その南側の斜面に30度以上の角度で造られる場合が多いんです。
それはそのまま山を崩すということにつながっていきます。

そもそも電気には大きな電気と小さな電気があります。
その割合は大きく違っていて、私たちの使っている電気は小さな事業所を含めても電気全体の22%でしかありません。全体の電気の3分の2は、大きなところが消費しています。

そして残念ながら太陽光発電パネルというのは、大きく設置したからと言って効率が上がることはありません。よく、スケールメリットという言葉で表現される部分ですが、よくやられるような火力発電などは、その熱が冷めないためにスケールメリットが必要になりますが、太陽光発電パネルにはそれがありません。小さく発電しても大きく発電しても効率は同じなんです。

それを考えると小さく発電して小さく貯めて小さなところで消費していく、つまり家庭にそれぞれ設置するのが一番向いているんです。
それを送電線のやり方だと、どんどん高圧線に上っていって、その高圧線から下にどんどん細かく区切られ配られていく形、“中央集権”です。

このような電気には、太陽光発電パネルには向いていません。

太陽光発電は小さく発電してその場で小さく発電していくのに向いています。

それを考えるとこれから先の電気は、全く今までとは違ってきます。
家庭はものすごく数が多いけれども消費量が少ない。だったらそれぞれの地域ごとに小さく発電して賄っていくのが一番向いているエネルギーだと思っています。

メガソーラーにはそういったメリットが出てきません。

私たちの未来は大きな工場のための大きな電気と、小さな家庭のための小さな電気とに分かれていくでしょう。それらのことを実現していくためには、家庭は送電線に頼るのではなく、自分で太陽光発電で発電して、バッテリーに貯めて電気をまかなっていくというのが一番良いと思っています。

ぼくの家はもう5年以上その形(オフグリッド=送電線に頼らず自家発電、自家消費すること)で暮らしを続けています。それが太陽光発電の使い方であって、大きくすることでのメリットはないんです。


もうとにかくそれ以上のメガソーラーの開発は辞めさせるべきです。
彼らの動機は全くお金儲けです。金儲けのために巨大な太陽光発電パネルを並べたがる、というだけですから。メリットはないわけですからそれを辞めていって、これ以上環境を破壊するようなことは避けていきたい、辞めさせていきたいと思います。

みんなでメガソーラーを辞めて個別に小さく電気を自給していくための太陽光発電パネルの利用に進めていきたいと思います。」

--*--*-*--*--*--*--*--*--*--

【全国メガソーラー問題中央集会】

※田中優は出席できません

◆開催日時:2019年1月14日(月)12時開場/13時スタート

◆場所:なかのzero大ホール (東京・中野)

◆参加費:1000円(当日会場にてお支払いください。)

◆ 主催:全国メガソーラー問題中央集会実行委員会 

詳細はこちらより
https://megasolarsympo.wixsite.com/-solar-sympo





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2018年10月3日

動画&書き起こし:ライヴ・アースまつやま2018~種、食、農薬、遺伝子組み換えの現状とこれから~


ライヴ・アースまつやま2018 

~種、食、農薬、遺伝子組み換えの現状とこれから~

https://youtu.be/WEglGwUSZY0 


2018.5.20愛媛県松山市で行われたライヴ・アースまつやま2018での田中優トークです。


****

ネオニコチノイド系農薬の影響


 これから話すのは、日本の中でどんどん子どもたちが壊れてしまっているという話です。 

 実は「要児童指導数」というのが文科省から出されていまして、いわゆる「注意欠如・多動症注意欠如・多動症」の子どもとか、あとLD(学習障害)、それと自閉症、そして情緒障害、こういったものがこの頃、とみに増えています。10年前は100人に1人の割合だったんですが、それが今の時点だと10人に1人を割り込んでしまった。だから7-8人並べるとその内の1人の子どもがそういう状況になってきた。落ち着いて授業を受けることもできないし走り回ってしまうので、学校には補助教員というのがほとんど置かれる状況になっています。この子どもたちがどんどん壊されていく、原因は何なのか?というところはまだ不明です。




 ですが日本で子どもたちがどんどん壊されていくその時期にどんどん増えたのが、ネオニコチノイドという農薬です。このネオニコチノイドという農薬は、世界ではミツバチがいなくなる、ミツバチの失踪として知られている農薬です。




 これが日本の中でバリバリ増えていまして、特に農業をやる時に農協の方から防除暦というのを渡されて、何月に何をしなさいというのが指定されているんです。その中によくよく見てみると「ネオニコチノイドの薬を必ず撒け」という形になっています。例えば「ダントツ」という名前だったり「スタークル」という名前だったり。名前の方は農家はわかるんですけど、ところがそれがネオニコチノイドの農薬だということは知りません。


 そして先日理系の大学では世界一有名な大学、マサチューセッツ工科大学(MIT)という大学があるんですが、そこが発表しました。「2025年には・・2025年はもう間もなくですね、アメリカの中の子どもの2人に1人が自閉症になるだろう。モンサントによって」という記事になりました これは何かと言うと、モンサントの使っている、皆さんももしかしたら使ったことがあるかもしれない「ラウンドアップ」という除草剤です。「ラウンドアップ」というのは周り、ラウンドをアップさせる、皆殺しにさせるという意味ですね。その「ラウンドアップ」をまいて、普通の草はみんな枯れていくんだけど、その時に枯れないようにしたものが遺伝子操作作物でして、遺伝子操作をした作物はそれを撒いても枯れないんです。だからおかげで最後に収穫する時には雑草はみんな枯れていてその必要な収穫物だけが残るという農法がどんどん広まっているわけですが。 


 ところがこれ実際には枯れるはずの雑草がもう耐性を持っちゃいました。「スーパー雑草」と言って、全然死なない雑草が出来てきてしまいました。そしてこの「ラウンドアップ」をまくことを前提にしたものが遺伝子組み換え作物なので、遺伝子組み換え作物は基本的にラウンドアップをまいて作ることになります。このラウンドアップは何と人間の神経に作用して自閉症が今アメリカでは激増しているんですね。このまま激増していくと2025年には2人に1人が自閉症になってしまうという状況なんですね。 


 それについては「僕が飛び跳ねる理由」という本が出ていて、なんと自閉症の子自身が書いたんですよ。ところが走り回っちゃうし飛び跳ねちゃうし奇声はあげるし、その子自身が書いたとは到底思えなかったんだけど、そのお母さんがすごくて、こっくりさんをやるように文字表があって、そこの上でコインを動かすんですね。  





 そうしてみたら、その人の内側に何と別な本当の人格が存在したんです。自閉症の子っておわかりだと思うけど走り回っちゃうし飛び跳ねちゃうし奇声はあげるしとてもその内側に人格があるとは思えなかったんだけども、何とその内側には人格が隠されていたということが世界で初めてわかったんですね。 「僕が飛び跳ねる理由」という本ですけども、そこからわかってきたのは、何らかの形で内側に閉じ込められてしまって考えたことと別に動いてしまうんだ。そしてその自閉症の子は自分のことについてこう言うんですね。「僕はまるで、壊れたロボットを運転している運転手のようだ」と。


 自分が走りたくないのに走り回っちゃうし自分が叫びたくないのに叫んでしまうし、そういう事態が次々に起こっているんだ、ということなんですね。そしてその同じ自閉症は日本の中でも非常に増えてきています。非常に増えてきてしまっているからこそ、「今までは診断名がなかったからだ」とか、「今までもいたんだけど今そういう名前がついたから急に増えたように見えるだけだ」、なんて風に言われていたんだけど、冗談じゃない、今や子どもの7-8人に1人と言われるほど、そういった事態が広がってしまった。


 そしてこの3年間は、国内で生まれる子どもたちの総数が、年間100万人を割り込みました。つまり、新たに生まれてくる命の方は少数なのに、我々は年をとったら扶養してもらうという社会の仕組みが崩壊しそうになっているんです。とても無理です。そういう状況になってきちゃったことによって、あの文科省ですらそれを公表するに至ったんですね。

 文科省ってっ例えばあの「もんじゅ」っていう高速増殖炉をやってきたのは文科省です。文科省はあんまりろくでもないことばかりやっていて保守的でいい加減でウソばかりみたいなところなのに、ところがそこが発表せざるを得なくなったのが、「要指導児童数の激増」ということなんですね。それは文科省のホームページにも載っています。そしてそれと同じ時期に増えたものは何だろうと見ていくと、先ほど言ったネオニコチノイド農薬の利用が激増していたんです。

 ネオニコチノイド農薬って農業者だけが使うと思ったら大間違いで、ペットのノミ取りで首輪をつけますね、あれネオニコチノイドです。コバエ取り、あれもネオニコチノイドです。ガーデニングでもよく使います。そういう形であちこちに使われていて、例えば家に使われる木材がありますね、この木材をシロアリに喰われないために実はネオニコチノイドの薬剤に漬けられているんです。ネオニコチノイドを含んだ木材というのがあります。東北大学の先生がそれを調べたんですけど、調べたのは奥さんがシロアリ対策で自分の家をネオニコチノイド消毒をしたんですね。そうしたら吐き気がして非常に具合が悪くなって、「化学物質過敏症」になってしまった。そして自分自身も脳が十分に回らなくなったという事態になって、引っ越してこれはどう考えてもネオニコチノイドのせいだと考えて自分で調べることにしたんです。 

 調べてみてわかったことは、ネオニコチノイドは脳の中に入ってドーパミンを出させるんです。ドーパミンって何かと言うと神経伝達物質のひとつですから、それは恋愛をした時に胸がドキドキする、これがドーパミン。そしてまたコンサートの始まる前に、『わぁ始まる始まる』と思ってドキドキしますね。あの時出ている物質がドーパミン。それと同じものが脳の中に出されてくるということを突き止めました。

 ということは、『学習障害』と言うけれど、だってその頭の中ではコンサートの直前みたいな、恋愛をしている時みたいな物質がバンバン出てくるんですから、授業なんて落ち着いて受けている場合じゃなくなっちゃうんですよ。だから子どもたちは授業を受けるなんてことが充分にできずに学習障害になったり、そしてまたそれ以外の多動症になったりしていくんだろうと思います。


 ところが困ったことにこれを調べたのは昨年やっと調べられたんですね。ところが10年以上前にネオニコチノイドが作られて、皆さんは本当に身近に囲まれています。この状態になってから調べるとおかしいじゃないですか。それを撒く前に調べなくちゃ。そうじゃないと意味がないのに、そういう事態に残念ながらなっています。 

 これ何でかというと、結局農薬を出している会社って非常に強いんですよ。例えば経済団体連合会(経団連)がありますね、そこの経団連の元会長の「米倉氏」は、住友化学(ネオニコチノイドの農薬を開発販売しているところです)の代表でした。そうすると今の政府は企業様様で、絶対企業に逆らったりしない、というよりは企業の仲間になっているので、これを規制してくれないんですよ。 


 アメリカ、ヨーロッパではついにネオニコチノイドを規制し始めています。ところが日本だけは相変わらずダダ洩れの状態ですね。さらには規制値を緩和さえしています。その状況に加えて、先ほど言った遺伝子組み換えをした農作物が日本の中に入ってくる、そのための準備をしています。 

種子法廃止と遺伝子組み換え作物


 その準備のひとつが、「種子法(正確には主要農作物種子法)」の廃止です。日本は戦後飢えた時代があったので、もう二度と人々が飢えないように、人権の観点から日本の中にきちんとした「種」を残すべきだ。都道府県に頼んで種をきちんと作らせようという趣旨で制定したんです。それが「種子法」。ところがその「種子法」が昨年廃止になりました。そして今年(2018年)の4月からはそれが施行されて、都道府県は国からお金がおりないのでそれをしなくて良いことになってしまいました。ところがそれが我々が食べているササニシキとかそういったブランド米を作ったところだったんです。

 その主要農作物種子法は基本的には5つの作物です。その5つの作物は、「米、ハダカ麦、ライ麦、小麦、そして大豆」。これらのものはもうすでに全部遺伝子組み換えをされた作物がすでにあります。ただしアメリカやヨーロッパはパンを主食にするのでパンの小麦を食べるわけですね。だからそれはちょっと危ないだろうということで、小麦系のものについては遺伝子組み換えの作物を植えることを今のところ許可していないんです。


 そういう最中に、その遺伝子組み換えをされた作物を入れてしまうのは、恐らく日本の方が先になりそうです。日本の方は世界一遺伝子組み換え作物を承認していますから。そして日本のメーカーの方もそれに乗じて儲けようと思っているわけです。だって今まではラウンドアップに耐性のある遺伝子組み換えでしたね。ところがそのラウンドアップが効かなくなってきた、そういう時代に『じゃあ他の農薬を混ぜ込んで、その他の除草剤に耐性のある植物を作らせずに耐性がない新しい農薬を組み込んでやればいい』と考えるわけです。 

 そこのところにも今言った「住友化学」なんかも参加しているんですよ。「日産化学」だとか、日本の化学メーカーみんな軒並み参加している状態です。だって遺伝子組み換えが例えば住友化学の除草剤で作られたら、除草剤が勝手に売れるじゃないですか。遺伝子組み換えでみんな作らざるを得なくなればそのためにそのための除草剤を必ず売れますね。そこの中に食い込もうということが、今の動機だと思います。


 そうすると困ったことにこれ以上増えていくことになるわけです、壊される子どもたちが。今実は都心よりも田舎の方がその学習障害などを持つ子どもは多いんです。何でか?農作物を現実に作っていてそこにまいた農薬が肺から吸収されるからなんです。実は人間は肺から摂る化学物質の方が、食べたり飲んだりするものよりも5.5倍も多いんです。だから呼吸の方が危険なんですね。だからそういう状況になってきた。 


 そしてそれを実現するために、「種子法」と並んでもう一つあるのが「育苗法」。育苗法、これは要は種のパテントのための法律なんです。今の種というのはAという種とBという種を掛け合わせて「トンビが鷹を生む」ような非常に優れた種ができるんです。それを使って作ったのが種屋で売っているハイブリッド種です。ところがじゃあ鷹と鷹を掛け合わせるとどうなるか?トンビに戻るんですよ。だから性能は全く落ちてしまうので、だから同じ作物から種をとってもう1回栽培するとダメな野菜が出来てしまうんです。 

 これをF1(フォーミュラー1)、ハイブリッド種と言って、農家は必ず買わなくてはならなくなる。そのF1ばかりにしていったら、農家が農業がお金を払わざるを得なくなる。つまり農家というのは本当に「農奴」のような奴隷のような状態になっていくんですね。これを進めようという状態が今進んでしまっている。


 種子法は農家が自家採種しても大丈夫な種です。ところがさらに自分で種を取る自家採種は原則禁止にしようという方向なんですよ。そうすると人々は種を奪われて、種を買ってきてそれを植えて、というものになりますから、農業は種やに支配される単なる「農奴」になってしまうんです。そういう状況に今つっこまれつつあって、そして子どもたちはもろにその被害を受けているんですね。だから我々が子どもたちの世代に希望を託しても、子どもたちすでに壊れてしまっているんだから、その壊れた子どもたちがこの社会を変えるなんてことが出来るだろうか? そう考えれば非常に厳しくなるんですね。


 今食べ物は企業が種を支配することで、完全支配をしようというところまできてしまいました。これを自分たちの種で、そしてその農業を守っていくことがどうしても必要だと思います。

腸内細菌


 さらに「21世紀病」という新しい病気があるんですよ。その21世紀病は何かというと、「アトピー、アレルギー、それと自己免疫障害」などです。つまり自分の免疫が自分のことを敵だと思って襲ってしまうんです。リューマチなんかそうですけども。それが非常に増えているんです。これ何でなのかと調べていってみると、実は人間って体の細胞は60兆の数があるんですけど、腸内の細菌の数だけで1千兆個あるんですね。つまり人間の体って、実は生きものとしての自分の細胞というのは60兆(現在では37兆)しかなくて、1千兆の微生物と一緒に暮らしているのが人間の体なんです。ところがそこな何をやっているものなのかわかっていなかたったんですが最近わかりました。


 我々の例えば免疫という力は、実は指令を出している、指令のスイッチを押しているものはなんと微生物自身だったんです。腸内の細菌自体がコントロールしていたんですね。これは人間も当然そうで、細胞の中に「ミトコンドリア」というのがいるんですよ。ところがそのミトコンドリアってエネルギーを供給してくれる組織なんですが、なんとこのミトコンドリアは外側にいた別の生物なんです。それを体の中に取り込んで共生進化させていたのが我々の細胞1個1個の発電の仕組みなんです。だから便利な機能を他がやってくれるならアウトソーシングをしちゃうんですよ。腸内の細菌がやってくれるんだったら腸内細菌に任せちゃえと。


 ところがそれもまた壊されてしまった。その大きな部分は抗生物質です。抗生物質は生きものをみんな殺します。だから「抗生物質」と言うんですけども、その抗生物質を飲むことで下痢なんかをしたという人は、腸内の細菌がみんな死んだということですね。皆殺しされちゃったということです。すると元の腸の細菌の状態に戻れるかというと戻れないんですよ。だからその最新の治療ではどんなことをしているかと言うと、何と健康な人の糞便を取って、腸の中に移植するんです。そのドナー登録がすでにアメリカにあるし、そして成分献血みたいにその微生物を上手く入れていこうというようなものも今研究が進んでいるところです。 

 そこまで事態が大きくなってくる中で、そこに上手くPRを乗せながら「ビフィズス菌がどうの」とかいうような形で健康のために「生きたまま届くことのできるビフィズス菌がどうの」とかそういうものが広がってきた、というのが今の時点ですね。その腸内の細菌が免疫を左右していた。その機能をとにかく殺してしまえ、我々がとにかく清潔であるように、とにかく殺菌、除菌グッズなんていうのがたくさん出ていますね。あれのせいで私たちの体自体が壊されつつある、といのが今の状態なんです。


 それに対応してどうしたらいいのかということをお話しておかなくちゃいけない。それは、人間は野菜を食べていたからその野菜に適した形に腸内微生物も発達しているので、だから食物繊維をとってやるのが一番良いんですね。食物繊維というと、こうセロリを食べてツーッと伸びるもの、という感じがするけど、あちらじゃなくてあれはセルロースでなかなか分解のしようがなくて、基本的にはぬるぬるの部分が水溶性の食物繊維で、それが多いのは豆類とか、例えば日本人がよく食べる味噌や豆腐、そういったものに非常に多いんです。それをなるべく摂ってやる。そうすると面白いことに体の中に入った糖が多すぎるとか色々あるときに、その「食物繊維」はそれを取り押さえて排出する効果があるんです。


 そのてきめんに効果の高いものに、キクイモがあります。なんとキクイモを食べている人たちをチェルノブイリの周辺で測ってみたら、放射能がゼロなんですよ。みんな排出してしまう。それと同時にそのキクイモ自体が汚染地に植えても全く放射能汚染されないんです。実際食物の力ってものすごかったんですね。



 それが「食物繊維」、今や第六の栄養素と呼ばれています。

第七の栄養素、フィトケミカル


 もう一つ第七の栄養素と呼ばれているのが、「フィトケミカル(ファイトケミカル)」。フィトというのは植物のという意味なので、植物の化学物質なのですが、これは基本的にはガンなどを全部抑えてくれるような抗酸化効果が非常に強いんですよ。だから21世紀病がアレルギーとかそういったものだったけど、もう一つ残るのが三大疾病ですね。ガン、脳卒中、心臓病ですね。これらに対して効くのが「第七の栄養素」、植物の化学物質だったわけです。ということは、私たちがもう一度植物中心の食べ物をとっていく、それと同時に体に良くないものはとらない。ネオニコチノイドを含んでいるものはとらないとか、そして遺伝子組み換えのものは食べないとか、そういったことが圧倒的に重要になるんですね。


 今風邪を引いて医者に行くと、抗生物質ですと渡される。抗生物質ってウイルスに効かないんですよ、風邪ってウイルスですから何の効果もない。だけど炎症を体の中で起こしますね。炎症を起こすのは細菌ですから、それが体の中で広がることを予防するためなんです。私たちは植物にもともと我々命を委ねていた部分があるので、その食物繊維とか、植物の化学物質とか、そういうものを利用して体の中を整えていくというのが一番良いことだと思います。

未来の子どもたちのために



 そしてとにかくぼくは、ネオニコチノイドは廃止すべきだと思います。そうしないとネオニコチノイドのせいで子どもたちがどんどん壊れていってしまうから。10人以下に1人だぞという状況になってしまった。それをやめさせていくことがどうしても大事だと思います。


 それと同時にやっぱり放射能は人間とは全く相いれないものなので、放射能を出させるわけにいかないので、放射能を作り出す原発も全部止めていく必要があると思っています。 ぼくはここから近い伊方原発についても、何としても止める必要があると思っています。だってこのあと何万年という間放射性廃棄物を管理しなくちゃいけないんですよ、子どもたちがずっと、膨大なお金がかかって管理しなくちゃいけない。そんなことをさせるわけですか子どもたちに。こんなに子どもたちを壊しちゃっていいんですか、こんなバカげた利益のために。今のような暮らしを続けていることが、ぼくはおかしなことだと思っています。ですからそういったものでない暮らしにしていきたい。


 ぼくの家は、以前から話している通り太陽光発電を置いて、バッテリーを置いて、電気を自給しています。だからわざわざ他所の電気を持ってきてもらう必要は全くない。そして水も自給した。そして食べものも今植えたりなんかすることで少しずつ自給を始めています。

 そういうことができるようになったら何のために私たちは子孫を殺してまでこんなバカげたことをしているのか? ハッキリ言って、おカネの問題だと思います。いや、おカネなんかに頼らなくたって暮らせるし、良い社会を作っていくことができます。それを次の世代に伝えていくことが我々に必要なんだと思います。


 宇宙学者のホーキング博士は、「地球温暖化によって解決できるとしたらあと100年しかない」ということを言って亡くなったわけですが、ぼくもそう思います。あと100年くらいしか変えられる余地がない。つまり皆さんは、地球最後の決定ができる2~3世代なんですよ。その最後の2~3世代がどうするのかによって、未来が決まってしまうんです。100年後も人間は生きていますよ、だけど滅びることだけが決まってしまうんです。だから滅びる形にするかどうかは、まさにこの2~3世代の人がどうするかによるんです。

 ぼくはどうしても子どもを守りたい。子どもたちこそが希望だし、子どもたちこそが未来だからです。それに比べたら自分たちの命なんかどうだっていいと思う。 



 その二酸化炭素を日本の中で半分を出しているのはたった132の工場、132事業所ですよ。だからぼくはとっても疲れちゃったときには思うんですが、この132か所をテロで吹っ飛ばしてしまえば地球温暖化は日本は少なくとも止められるな、それほど少数の者の利益追及によって我々の未来が壊されることはどう考えてもおかしい。そのために我々生きている間、ごくわずかなあと100年の決定の中で、未来を変えていくということをやりたいと思います。

 長く続けるためにはどうしても大事なのは、楽しくやるということです。『嫌々ながらとか頑張って』なんてことでやっていたら長続きできません。だから楽しみながら未来を変えていく、その努力をしていきたいと思うし、その一環としてこのライブアースまつやまが機能できたら素晴しいと思っています。 

 以上でお話を終わりにします。ご清聴、どうもありがとうございました。 



(書き起こしにあたっては、読みやすくするため必要最低限の編集を行っています。 
文章作成:田中優スタッフ)

2018年8月8日

田中優『ダムはムダ』 書き起こし無料公開中!

オンラインサロン「田中優ラボ - 七世代先の未来に責任を持とう 」にて、書き起こしを無料公開中です☆

今回の西日本豪雨でも問題になったダムについて・・本当に必要なのでしょうか?

ご一読頂けたら幸いです。


『田中優氏「ダムはムダ」編 ワールドフォーラム2007年9月』

(講演動画はこちら https://youtu.be/5F09Zg9oKGQ 再生時間10分)
の書き起こしに、今回加筆を行いました。




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田中優

ダムは目的別に「治水」「利水」に分かれて、「利水」の中には「水」「電気」という形に分かれます。

例えば東京の場合、1971年と現在と比べて水ってものすごく消費量が増えたと思いますよね?

減っているんです。

実は三十何年かけて東京の水の消費量は減り続けています

なぜ減ったのでしょう? 

工業用の水道が値段が高いので、みんな節約してしまったんです。その結果、ものすごく水の消費量が減りました。

それから家庭の需要も減っています。

今まで増えてきたのは「水洗化率」、トイレの水を水洗にするために需要が上がってきたんですね。ところが水洗化率はほぼ100%、今後は上がりません。しかも水洗トイレの節水型が増えたので、今新しいトイレにすると従来の3分の1しか水を使いません。


その結果、水の消費量は減っているんです。

ところがこの35年間の間に、東京のためにたくさんダムを造りました。
そのダムの水がどうなっているかご存知ですか? 

「無効放流」です。

そのまま川に流しているだけです。何も使っちゃいません。

霞ヶ浦も長良川河口堰でも二風谷ダムでもどこでもそうです。
無駄に造っているだけで、これは必要がありません。ですから今や電気必要なし、水必要なし。


そして治水はというと、実はダムを造るときというのは下流部分に財産が集中していて、そこにこう川が流れ込んでくるわけですよね。

その時にここにダムを造ると、ここに一定量の雨が降った場合については、この雨を川に流さずにダムにプールできますね。

でも流域面積全体で考えると、だいたい今は多くても10%くらいです。つまり、10%のところだけ雨が降ったら役に立ちます。残り90%は役に立たないんです。だからダムで治水をするというのはこれはムダです。


どうやると一番良いかというと、この下流部分のところに貯水池を設ける。大雨が降ってきたらこの下流の貯水池に逃がす。

こういう形にするのがコストも安く便利です。その土地がないということであれば、水田を使うと便利です。水田のところに流し込む。それは育っている稲がダメになりますが、きちんと保険に入って補償する。そうすると翌年になると連作障害が消えるんですよ。


ダムについてはもはや全く必要性がありません。
理屈さえ理解をすればやめる話になるはずですが、今のところみんな騙され続けているので、ダム推進が続いているという状況です。


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「風と水」の密度を比べると、水の方が800倍密度が大きいんですね。

その結果、風車の800分の1のサイズで同じ量の発電ができるんです。
だから日本の場合一番大きなエネルギーを得られるのは、小規模な水力です。

小規模な水力に進めていくのが一番最もコストが安く、一番大きなエネルギーが取り出せます。
それをダムにする必然性は実は全くありません。

水力発電の電気の発電量はどうなっているかと言うと、発電量は「高さ×水量×重力」によって決まります。

ですからダムで作った場合の発電量と、小さく水力をこう階段状に貼り付けていった場合の発電量を比べたとするとどうなるか? 

同じなんですね。

高さは同じでしょ?流れる水量は同じ、それに重力はどこでも一緒だから。ということは、ダムにする必然性が全くないんです。


なぜダムにするかというと、必要な時に発電してもらえるからです。夜中、水をずっと貯めておいて、昼間にどっと落として発電できる、つまり充電装置のような役割を果たすことができるからダムを造るという状況なんです。


ダムで水を貯めると、砂が溜まってしまいますよね。そのために土砂が海に流れていかないから砂浜が消えていく。そして時々その溜まってしまったヘドロを一斉に流すんですね。


黒部川が有名なのですが、梅雨の時期の大雨の日に思い切り土砂を流してしまうために、ふもとの漁師さんたち、いくら何をとってもヘドロしか取れないんですよ。タコつぼを入れておくと、タコが壺ので中でヘドロで窒息しているんです。かわいそうです、本当に。そういうような状態になってしまうのがダムです。


だからダムはとにかく撤去した方が良いです。今はもうアメリカでは500基以上撤去していますし、日本でも川辺川ダムを予定していた球磨川の荒瀬ダムも撤去しました。これからダムは撤去する時代に入っていきます。これは公共事業としてもものすごく力になるんですよ。


だからぼくは公共事業が悪いんじゃなくて、その選んだ代物が悪いと思っているんです。だから地域の人たちが役に立って経済的に利益が得られてもっと安いものだったら、公共事業はあった方がいいと思うんです。

だけど今の公共事業は、借金を貯めて役に立たなくてすぐにダメになるということが問題なんだと思います。ダムを撤去することは経済的にとても利益が出ます。というのは魚がたくさん上がってくるようになりますから。


そしてダムのために砂が入らないように砂防ダムというのをバーッと連続して作るんですよ。これ1基、2千万円から2億円かかるんです。にもかかわらず山の中に入ってみると、例えば木頭村、四国の山の中を見てみると400基以上も連続してあるんですよ。1基2千万円から2億円、それが400基以上連続してあるんですよ。もう万里の長城のようで、バカげていますよね。

そんなバカなことをやって公共事業で儲けているから「砂防会館」というのがあるんですね。それが特定政党の集まっている場所になっているわけですが、なんで砂防会館か? それが一番お金が儲かるからです。


そしてダムを貯めるとそこにはもう一度「浚渫(しゅんせつ)・・水底をさらって土砂などを取り除くこと」が必要になりますね。

そして今度下側には「飢えた水」というんですが、もうまるっきり砂を含まない水が流れていって全てをツルツルにしてしまうんですよ。そうすると魚が卵を産める場所がなくなってしまうんですね。そして下の橋脚、橋とかをどんどん溶かしていってしまうんです。


そして一番下にいくとどうなるかと言うと、砂がどんどん失われているので、今「遠州灘」とかどんどん減ってしまっていますね。

そういう構造になってしまうので、テトラポットを並べるわけです。だから公共事業は今テトラポットを並べたりしてお金を使っていますが、それよりもダムを撤去した方がよっぽど安いです。経済効果もとても大きいです。

ですからそういう方向に公共事業を向ければ良いんです。建設会社の人たちも全然断る気はないと思います。だって公共事業が欲しいだけですから。だから公共事業はまともな公共事業であれば良いんだという形で主張していくべきだと思います。

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椎葉ダムというのはアーチ式ダムなんですよね。
アーチ式ダムというのはダムの上流に向けてアーチを造ってダムにします。

最もコンクリートの量が少ないので一番安上がりでできるんです。ところがもうボロボロです。崩れていますね。しかももし崩れたとしたらあそこは真下に学校があるんですよ。ですから崩れてしまったら最初に学校が被害に遭ってしまう。


実は世界の中ではダムというのはすごく壊れているんです。一番ダムの中で悲惨な事故だと思うのは中国の「板橋ダム」というダムが壊れた時です。

1970年代に起こりましたが、この時上流で2つダムが壊れました。ところが中国ってダムを連続して造っているのでドミノ倒しが起こってダムが62基壊れました。最後のダムが壊れなかったので、町が水没してしまいました。その結果、23万人が亡くなっています。これが世界最悪のダム事故です。

こういう事態もあるし、例えばアメリカの「ティートンダム」、「フランシスダム」なども壊れていますし、世界各地で実はダムって壊れているんです。

だから日本のダムが壊れるのはこれから起こってくる時代だと思います。特に椎葉ダムは危険だと思います。



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<<サロン概要>>

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”次世代社会”をテーマにした会員制コミュニティ。

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会員の皆さまと意見を双方向に交わしながら、これからの社会をよりよいものに
するためのプロジェクト発足も視野に入れています。


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2018年5月25日

特典号『田中優 ×船越康弘さん 対談動画』

5月25日、田中優有料・活動支援版メルマガ“特典号”として、

『田中優 × 重ね煮でも有名な 百姓屋敷わら「船越 康弘さん」の対談動画』
 
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動画より・・
 

船越さん
 「その通り!!だから私は常に面白がって生きていると、面白がっている人に出会えるって言っているので。もっと若い人たちにその本当の意味での面白さっていうのを伝えたいですよね。」
 

田中優

「ほんとにね。みんな何か閉じ込められちゃっているように見えるよね、色んな常識だの学歴だのに。色んなしがらみの中で閉じ込められて生きているみたいだからさ、自由になって欲しいですね。」
 

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★船越康弘さんプロフィール★

自然食料理人

1956年、岡山県生まれ。

20歳の時、食養を世界に広めた故桜沢如一氏の思想に出会い、食べ物を変えると人生が変わることを実感。

その後、食養料理の大家、故小川法慶氏に師事。

1986年、岡山県の吉備高原の山奥で自然食の宿「百姓屋敷わら」をスタート。

自然食を単なる健康志向ではなく、幸せと感謝の生きかたに進化発展させる。

2000年、まずは自分から自分を楽しませることを実現させるため、ニュージーランドに移住。

食をゆったり楽しんでもらう宿「オーベルジュ WARA NZ」を開業し、成功させる」

2006年12月、日本に拠点を戻し、百姓屋敷わらでのイベントを軸に、全国でセミナー、講演会、料理教室などを行っている。

著書に「わらのお話」、おいしく楽しくありがたく」「穀物菜食動物・人間」

船越かおりとの共著に「野菜たっぷり重ね煮レシピ」、「わらのごはん」、「わらの料理」がある。

百姓屋敷わらのホームページ http://wara.jp/