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2019 19:00:00
【映画】三週間限定上映中の京アニ最新作「ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝」レビュー(ネタバレ有り) #映画 #anime #アニメ #京アニ #prayforkyoani
三週間限定上映中の「ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝 - 永遠と自動手記人形 -」
三週間限定上映中の「ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝 - 永遠と自動手記人形 -」を鑑賞してきました。
先日書いたこちらの記事↓でも触れましたが、7月に放火事件のあった京都アニメーション(以下、京アニ)の最新作です。
「SHIROBAKO」を観た私は、京アニ放火事件をより深く悲んでしまう #prayforkyoani #京アニ
2019年7月18日に起きた京都アニメーション放火事件は「放火事件としては平成期以降最多の死者数」と言われ、アニメ業界への関心の有無にかかわらず日本中、世界中の人を震撼させました。 京都アニメーション第1 スタジオに男が侵入して ガソリンを撒いて放火したことにより、京都アニメーションの関係者に多数の死傷者が発生した。 7月27日21時時点で死者は35人に上り、 警察庁によれば「放火事件としては
本作の後2020年1月に公開予定だった「劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン」はさすがに公開日延期が発表されましたが、三週間限定上映の「外伝」の方は無事に公開されました。
一部報道によれば「事件前日の7月17日に編集を終え完成していた。」ということらしく、制作に携わった方で公開日を迎えることができなかったスタッフの方のことを考えるだけで涙が出てきます。
作品を鑑賞後、今改めて予告編動画を見返してみると、なんてバランスのとれた予告編なのだろうと感心してしまいました。
こちらの予告編を見て「素敵だな」と思った方は観にって損の無い仕上がりだと思いますので、ぜひ劇場に足を運んでみてください。
2018年のテレビ放送およびNetflixにて配信されているシリーズをご覧になったことが無い場合は、さすがに余すところなく楽しむことはできないので、Netflixの30日無料体験などを利用して少しでも世界観を理解した上で観に行った方が良いと思います。
しかし映画上映中のこの三週間の間に、あの感動作も1話から全て観るとなると、涙腺が大変なことになってしまうかもしれないで、半分くらいでも良さそうです。
上映している映画館が少なめなので、公式サイトをチェックしてから検討しましょう。
『ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝 - 永遠と自動手記人形 -』公式サイト
代筆を通して人の心に触れる少女・ヴァイオレットと、新たな依頼主・イザベラとの物語──『ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝 - 永遠と自動手記人形 -』2019年9月6日より3週間限定上映。
見どころは、これまで見たことのないヴァイオレット
さらに人間らしく、女の子になったヴァイオレット
「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」は、端的に表現してしまうと「殺人兵器として育てられた孤児の女の子が、戦後は手紙を書く仕事に取り組む中でどんどん人間らしくなり、愛を知るまでの物語」なんですが、これまで公開されていたストーリーでは随分と普通の人間ぽい感情が出てくるようになったなという段階でした。
本作では、彼女はついに「友人」と呼べる相手を見つけ、初めて他人のためにワガママを言うようになったのです。
私は娘を見るような気持ちで、とても嬉しかったです。
百合感、宝塚感
もう一つの見どころは、本作のメインキャラクターであるイザベラ・ヨークが通う全寮制女学校で開催された「デビュタント」と言われる舞踏会で、中性的な白の燕尾服でワルツのダンスを披露するヴァイオレットです。
これが本作では女性同士のペアで行われるのでまるで宝塚歌劇団のようだなと思いました(全然違っていたらごめんなさい)。
いつもとはまた違った素敵な衣装で、凛々しくイザベラをリードするヴァイオレットは、モブキャラ達が恍惚の眼差しを向けたように、私をはじめ観客全員を恍惚とさせたことでしょう。
で、そもそも「デビュタント」って何?となった私のような方のためにWikipediaより説明を引用しておきます。
デビュタント(フランス語: débutante)とは、フランス語で、初心者、初舞台の人、年若い、若々しいの意味であるが、西欧諸国、アメリカ大陸諸国、オーストラリア、フィリピンなどのキリスト教国で、18歳から20歳の上流階級や貴族の娘で、初めて正式に社交界にデビューした者をさす。
これは、女子は18歳になると一人前のレディと認められ、恋愛結婚の対象になった事を意味する。現代のデビュタントボール(デビュタントの初舞台となる舞踏会)は、チャリティーイベントとして行われている。
イメージできる例としては、ウィーン国立歌劇場のオーパンバルの純白のゆったりとふくらんだイブニングドレスに白のオペラ・グローブ(肘上まである長い手袋)の着用が代表的な装いとされ、花飾りあるいはディアデムと呼ばれる小さい冠をかぶる。母親はダークな(黒で避ける)正式なイブニングドレスで娘より目立たないようにする。
それ以外にも、イザベラと一緒に同じバスタブに入ったり、同じベッドで寝たりと、(あくまで本人は意図せず)少し百合感のあるシーンが盛り込まれており、姫女子、姫男子の皆様にはぜひ一度観ていただきたい作品となっています。これは、女子は18歳になると一人前のレディと認められ、恋愛結婚の対象になった事を意味する。現代のデビュタントボール(デビュタントの初舞台となる舞踏会)は、チャリティーイベントとして行われている。
イメージできる例としては、ウィーン国立歌劇場のオーパンバルの純白のゆったりとふくらんだイブニングドレスに白のオペラ・グローブ(肘上まである長い手袋)の着用が代表的な装いとされ、花飾りあるいはディアデムと呼ばれる小さい冠をかぶる。母親はダークな(黒で避ける)正式なイブニングドレスで娘より目立たないようにする。
この辺ではまだ、「リズと青い鳥」以降京アニはこの路線も得意なのかなと意外と冷静に観ている自分がいました。
携わった京アニメンバーの名前が全員載ったエンドロール
いつも通りどストレートに良い話で、泣かせにくるストーリーではあったものの、それはあくまでいつもの「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」でした。
映像もこれまで通り素晴らしく、安定感のある仕上がりで、誰がどう見ても素晴らしい作品です。
しかし、本作で観客が一番泣いたシーンはどうしたってエンドロールなのです。
こちらの記事にもある通り、「これまでエンドロールに名を載せるのは1年以上の経験者だけだったが、今回は制作にかかわったスタッフ全ての名を流した。そこには35人の全犠牲者と35人の全負傷者が含まれていた。」という情報が事前に流れており、黒背景のあまりにシンプルなこのエンドロールには亡くなった若手のスタッフさん含め全員のお名前が載っているのだと思うと、作品に対する感動と同時にあまりに悲しく、やりきれず、声を出して泣きました。
周りからも同じように泣いている人が多く、エンドロールも次回作の「鋭意製作中」という予告も終わったところで拍手が起き、観客が席を立ち始めてからもまるで偲ぶ会のような雰囲気が広がっていました。
今後観に行くなら9/13、14日あたりがおすすめ
この写真の左上に2冊写っているのは数量限定の劇場特典書き下ろし短編小説冊子です。
1週目と2週目限定の配布で、2週目は9/13(金)より配布開始ということで、遅すぎても早すぎても手に入りません。
9/13、14日あたりを狙って観に行くのがおすすめです。
私が劇場に行った時にはすでに大半のグッズが売り切れておりパンフレットしか買えませんでしたが(本当は設定集が欲しかったです…!)、この特典のおかげでとても心が温まりました。
大切に取っておきたいと思います。
<2019.09.11追記>
なんと、京アニショップでの通販が開始されたようですので、私は迷うことなく設定集を予約しました。
京アニショップのサイトはこちら↓
http://kyoanishop.com/shopbrand/works_VE/
次回作、いつまでも待っています
冒頭にも書いた通り、2020年1月公開予定だった劇場版は公開延期が発表されています。
焦らずじっくり、ヴァイオレットが愛を知って幸せになる物語を作って欲しい。
死ぬまでに観られれば良いなと思いながら、いつまでも待っています。
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