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2019  19:40:00

新海誠監督最新作「天気の子」の見どころはCGとプロダクトプレイスメント(ネタバレほぼ無し) #天気の子 #新海誠 #anime #映画

新海誠監督のアニメ映画「天気の子」を、気合い入れて公開日に鑑賞!


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「君の名は。」の大ヒットで知られる新海誠監督作品の最新作がこちらの「天気の子」。
梅雨入りしたくらいから色々な商品やサービスとのコラボCM、コラボ広告や、作品自体の巨大なポスター広告などが展開されており、世間的な期待は最高潮まで高まっている感がありました。

公開日である2019年7月19日である本日、せっかく気合いを入れて朝一で鑑賞してきましたのでレビューを書いておきます。

映画『天気の子』公式サイト

全世界待望ー前作『君の名は。』から3年、新海誠監督、待望の最新作!『天気の子』7月19日公開 これは、僕と彼女だけが知っている、世界の秘密についての物語


ちなみに新宿に観にいったのですが、駅にこんなものが出現していましたw



「天気の子」の見どころはCGとプロダクトプレイスメント


私はアニメが大好きで、人に話すと引かれるほど多くの作品を観ているのですが、ただただ楽しんで受け入れるだけで、作品に込められた思いやコンセプト、メッセージ性などを深く語れるような感性はありませんので、今回は表面的な見どころだけに触れたいと思います。

CGがこれまで以上に美術の魅力を引き出し、驚異的にさりげない


新海誠監督作品といえばまず映像美ですよね。
中でも「言の葉の庭」は「映画史上最も美しいアニメ映画」で首位に選ばれていたりもするほどで、描かれているもの一つ一つのリアリティと、見る側の「こうであってほしい」「この方が美しい」という理想をいいとこ取りしたような表現が特徴です。

言の葉の庭

新海誠監督、最新作『言の葉の庭』オフィシャルサイト


空や街などの大きいものから細かいものに到るまでの背景美術、キャラなどの細かな動きや光などがきちんと人の手で描かれているところが立っていて、さらにCGをうまく使ってダイナミックさや没入感をプラスすることでこの美しさが成り立っているのだなと思います。
私は特段CGに詳しいというわけではないのですが、他のアニメ作品やこれまでの新海監督作品にしっかり興味を持って観ていれば素人目にも明らかです。

「天気の子」で、いきなり「この部分にこういう技術を使っててハイクオリティだからぜひ見て!!!」ということではないのですが、毎作映像のクオリティは上がり続けており、間違いなく、新海作品史上最高の映像美です。「ついにここまで来たのか…」とすごく満たされた感じです。

文字に起こしてみると当たり前のように感じてしまうのですが、"丁寧な手作業の美術や作画ありきで、その魅力を最大限に引き出すCG"という図式をここまでガッツリ突き詰めるのって実はなかなかできることじゃないと思うんですよね。
日本のアニメ界でのCGの使われ方は、"不可能なことを可能にする"側面が強いと思うんです。
例えば、CGを使えばたくさんの建物や車、人などが配置される街のシーンもカメラワークをダイナミックに動かせたり、大人数アイドルが踊っているところを俯瞰してしかも回り込んで見せられたりするわけですが、これをもし手作業でやるととなると全く納期や予算にはまらず、別の表現に変えざるをえないと思います(だからCGが無い時代のアニメはスポーツが題材でもキャラが動いておらずやたら背景の線とかで速さを表現していたりするんですよね)。
こんな風に不可能を可能にするのってもちろん素晴らしいし、間違いなく意味があるけれど、それと引き換えに「多少動きがのっぺりする」とか「キャラの形状が作画の時とちょっと違う」とか、少しの妥協とセットになってしまっていることがほとんどの印象。

ところが、です。
「天気の子」のCGはあくまで「美術や作画の魅力を最大限に引き出すためだけ」に使われており、引き換えに失っているものが無いように見えるのです。
そのさりげなさたるや…何も考えていない人ならば「CGは使われていなかった」と感じるのでは無いでしょうか。
私はこんなにすごい作品を今までに見たことがありません。
気づかないほどの(すごい)ものを指して見どころとするのもおかしな話ですが、このレベルを実現するにはきっと現場の人も並大抵の取り組みではないでしょうし、興味のある人にはぜひ注目してほしいポイントです。


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実在するブランドや製品などをそのまま登場させる"プロダクトプレイスメント"


"プロダクトプレイスメント"という聞きなれない言葉ですが、「天気の子」ではめちゃくちゃ使われている手法なのでこれを機に結びつけて覚えておくと良いかもしれません。
プロダクトプレイスメント(英: product placement)は、広告手法の一つで映画やテレビドラマの劇中において、役者の小道具として、または背景として実在する企業名・商品名(商標)を表示させる手法のことを指す。プロダクト・プレイスメントとも表記されるほか、略してP.P.(もしくはPP)ともいう。

Wikiペディアより引用
説明にある通り、作中に小道具や背景として実在する商品やサービスなどを登場させることで何かを宣伝をしたり、作品自体もよりリアルに見せたり、身近に感じさせることができるのがプロダクトプレイスメントなんですね。

例えば今回はフリー素材イラストで有名な「いらすとや」のイラストや、ローソン「からあげクン」、日清「カップヌードル」「チキンラーメン」、ロッテ「チョコパイ」、などなど、ざっくり思い出せるだけでもこんなに身近なものがたくさん実名で登場していました!
これ↓なんかは公式からもきちんと発信されていますね。


テレビドラマやアニメなんかも、もっとこうして作中に宣伝したいものを登場させる方が録画でもスキップされずに見られてずっと宣伝効果が高いと思うのでどんどんやれば良いと思います。
見る側としても「こんな食べ方あるんだ。美味しそう」なんていう発見があったりしますしね。
タイアップのあり方もだいぶ変わってきているのを感じました!

それと、実名ではなかったかもしれませんが「バ~ニラ♪バニラ♪バ~ニラ♪求人♪」「バ~ニラ♪バニラ♪高収入~♪」という歌で有名な高収入求人情報サイト「バニラ」の宣伝トラックとおぼしき宣伝カーが出てきたりと、「おう、これなw」と思うようなものがたくさんw

こういったところにも注目しておくとよりニヤニヤ楽しめるのではないかと思います。



ストーリーや設定などはキャッチーで安定感がある


紹介した見どころなどはさておき「作品として面白いの?」と問われるなら、私は「めちゃくちゃ面白いかって言われるとそうでもないけど、キャッチーで安定感があるよ!」と答えると思います。
新海監督の前作「君の名は。」を楽しめた人はもちろん、細田守監督作品の「時をかける少女」「サマーウォーズ」「バケモノの子」「おおかみこどもの雨と雪」あたりを楽しんで見られるのであれば、間違いなく楽しめる作品です。
新海監督の昔の作風は切なさや救われなさなどが印象的なのですが、最近の作風は明らかにキャッチーで希望が持てるようなものになってきており、だんだんそこで安定してきている印象。
そのいったストーリーのものが好きな人にはすごくオススメなので、ぜひ観てください。
このまま定着すれば日本人の多くが「ジブリはこうでなくちゃ!」という定番イメージを持っているように、「新海誠はこうでなくちゃ!」が出来上がって行くのだなと感じています。
それってすごいことじゃないですか?アニメファンとしてとても楽しみにしています。

あと、超個人的な感じ方でいうと、全然違うジャンルですが「アベンジャーズ/エンドゲーム」を見た後の鑑賞なので、少し結びつけて考えてしまうところがありました。これ以上はネタバレになるので言わないでおきますw
気になる人はぜひ映画館へどうぞ。




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