Webベンチャーから電機メーカーに転職して思うこと (近況まとめ)
(おはようございます|こん(にちは|ばんは))。
この記事は mixi OB/OGによる ex-mixi Advent Calendar 2017 の10日目です。
例によって技術的な話ではない上に、個人的な話題ばかり書いてしまったため、自分も個人ブログにて投稿します。
想定する読者
- お世話になった現役ミクシィの皆様 (近況報告です)
- お世話になったミクシィOB/OGの皆様 (ご無沙汰しております)
- これからWebベンチャー→メーカーエンジニアへシフトチェンジしようとしている稀有な方
長いのでTL;DR
- 大学が電子情報系だと電機メーカーは結構楽しい
- ワークライフバランスがだいじな件
- 大企業をテラフォームするのは正直シンドい
- 職場環境、東京で消耗しなくなった話
- ミクシィで学べたこと、今後について
在職期間のこと
自分がミクシィに在籍した期間は、2012年9月から2017年3月末日までの4年7ヶ月でした(新卒入社前のアルバイトを含む)。
おそらく参加者の中だと、もっとも最近までミクシィでお世話になっていたOBかと思います。
在職中は、ミクシィ社の変革期だったということもあって、組織的に流動的な時期が続きました。
バイト時代はCS開発、その後新卒で入ってからは半年間mixiゲームプラットフォーム、その後ミクシィ・マーケティング社 (旧広告事業部) が売却されたことに伴い"プロモーションG"というマーケティング開発系のチームが発足、期間限定コンテンツ (Xmas, バレンタイン, 2014年サッカーW杯etc...) の開発にしばらく携わったかと思いきや、今度は、M&Aによって新しく事業ポートフォリオに加わったスタートアップにjoinして、未経験ながらAndroidアプリ開発や、Django(Python)でのサーバーサイド開発に携わったりと...凡人ながらいろんなことにチャレンジさせてもらいました。
近況
そんなこんなで4年と少しミクシィで働いた後、現在はとある日系の電機メーカーで働いています。
電機メーカー→Webベンチャー、というキャリアパスを耳にすることはあっても、その逆を志向する人はあまり聞かない気がします。転職するときにWeb上に自分のような人の記事があまり転がっていなかったので、本記事では、Webベンチャーから全然違う業界に来てみて感じていることをあれこれ書きたいと思います。どこかの誰かの参考になれば幸いです。
Webベンチャーから電機メーカーに移って良かった点
まず仕事をする中で感じた良かったこと。
- 「Web業界から来た」というだけで、いろいろと面白がってもらえる。
- 使ってるChrome拡張ひとつ取っても、いろいろな人からそれ何?と尋ねられる。
- Web業界での当たり前は、他業種では当たり前ではないことに気付かされる。
- 昔の製品の話をすると面白がられる。
- 『昔✕✕っていうCMありましたよね』みたいなマニアックな話をすると、こいつ変わってるな!と可愛がられる。
- まだ世に出回っていない新製品を先行で試させてもらえたりする。
- 何より、ガジェット開発に携われるという充足感がある。
- 職場に工場も併設されているのもあって、そこら中で千石や秋月にいるときの高揚感が味わえる。
- 自分は昔からガジェットが大好きだったんだということを再認識できたのも大きな収穫だった。
人事面で言うと、上司が元技術者、その後企画畑を経由してマネジメントに移ってきた人で、こういう人に巡り会えたのは、転職して良かったなと思うところです。
また電機メーカーにいると、電気回路や信号処理、音響、通信工学など、Webの仕事ではあまり触れないような物理的な素養が役に立つ場面もあるので、大学のときにやったわこれwと思えるような場面に遭遇できるのも良い点です。(理系大学を出ていて良かったなと思えます)
続いてワークライフバランスについて。
- 労組がとにかく強い。
- 残業規制があり働きすぎることがない。
- 残業時間が減り、オン/オフでメリハリを付けられる。
- オフでしっかり休めるので、オンのフロー状態を維持しやすい。
- オフ時間で読書をしたり、新しいガジェットを試す機会が格段に増した。
- 年次有給が異常に多くて驚く。
- 年間で25日、前年度繰越も合わせると最長で50日有給が付く。
- 有給消化のために1週間休んで良い制度がある。
ベンチャー企業から伝統的日本企業に転職するとまず感じるのが労働組合の影響力のデカさです。
一体何をやってる組織なんだ、と思うこともありますが、労使協定というのが地味にワークライフバランスの安定を確保してくれていて、ありがたい存在です。
オンとかオフとか言ってんじゃねーよ!という方もいるとは思うのですが、自分の場合はずっとオン状態でいるとオフに何もする気が起きなくなってしまったりするので、ミクシィの頃はオフの時間で全然インプットができない、みたいな状態になることが多くありました。
なので、オフの間に読書をしたり、新しいガジェットや技術に触れることで新しいインプットをしたりできるようになった今は、ワークライフバランスって地味に大事だなぁと思う次第です。
Webベンチャーから電機メーカーに移るとツラい点
一方で、ある程度裁量権の与えられているWebベンチャーから大企業に移ると、いろいろと困ることも。
- セクショナリズム、リスクヘッジ主義なので横断的な仕事がやりにくい。
- レガシーで非効率なやり方からなかなか脱却できない。
- 新しい技術に興味はあっても、全体にマインドが引っ張られていてなかなか変えられない。
詰まるところ、大企業病とはこういうことなのだと思いながら日々、孤軍奮闘しています。
できれば、ミクシィ入社当時に経験したような会社の変革期のムーブメントを起こしたいのですが、会社の変革のドライバーになれるかはまだ未知数です。
意外とツラくない点
一方で、意外にもあまりツラく感じないこともあります。
会社の設備が古いこと
- 事業所開所当時(40年くらい前)から建物を増改築していてボロいけど、結構馴染んでいる。
- 大学が国立だったので大体こんな感じだったのもあり、不思議と居心地が良い。
- 支給マシンがかなりショボいけど、意外と何とかなる。
自分の場合少し貧乏性なところがあるので、少し古かったり、使いづらかった方が、それを便利に使おうとする力が働くのかもしれません。
現職には最新鋭の MacBook Pro も、アーロン ( or バロン) も、昇降式の机もありませんが、お金のないベンチャーに来たような感じで、多少不便に感じることはあっても、設備についてはそれほど苦になるということはなかったように思います。
都心を離れたこと
- 今は都心から電車で40分くらいの地方都市にあるドデカイ事業所に通勤してる
- 上り方面の通勤ラッシュから解放されることがこんなに快適だったとは (まだ東京で消耗しt (ry
- 都心と職場のちょうど中間に居を構えたのが良かったのかも
- なんだかんだで結構な頻度で都内に遊びに行けるのが地味に良い
東京出身ではあるものの、育ちは東京の郊外や首都圏近県だったこともあり、むしろ都心で消耗しなくなった分、こちらの方が楽な気さえします。前述のとおり、これもオンとオフの切り換えと捉えても良いかもしれません。職と居は都心から離し、仕事が終わったら渋谷に飲みに行くという生活が、自分には合っている気がします。
ミクシィを経て思うこと
自分は元来凡人気質なので、普通に大学を出て、普通にサラリーマンをやって、日本から出ることなんてないだろうと思っていましたが、運良くミクシィに入社できたおかげで、自分では考えもしなかった方向に視野が広がったように思います。
ミクシィを経ていなければ、レガシーなやり方に何の疑いも持たなかったでしょうし、コードを書くことや、英語を話すことに対する苦手意識もいまだに拭えなかったんじゃないかと思います。土日で弾丸で深圳に行こう、なんてことも考えなかったはずです。
シュッと香港(深圳)に行ってきます👋✈️ 何気に初の一人海外だ。。。 (@ 東京国際空港 / 羽田空港 in 大田区, 東京都) https://t.co/IYLzfAbstX
— せーぜ (@sseze) 2017年11月10日
いろいろとマサカリを食らって怪我をしたことも多々ありましたが、二十代の半分近くをミクシィで過ごせたことは、現職において間違いなくアドバンテージになっていると感じます。
これからについて
少しコードを書かなくなって改めて再認識させられるのは、コードが書ける環境の重要性です。一見すると、自分でコードを書いて、CircleCIでテストを回し、デプロイしたら、ユーザーの行動分析をして、その結果を踏まえてまたコードを書いて... というアジャイルのサイクルを回すことを当たり前のように感じてしまいがちですが、世の中のプロダクトでは、まだまだそれが当たり前になっていないところがあります。
現職を経験してみて一筋縄ではいかないことも分かったのですが、やはり今自分のやりたいのは、Web業界でのモノづくりのやり方を駆使して旧業態をテラフォームすることのように思います。また、できれば今は物体としてのモノづくりに近い領域に携わっていたいという気持ちも強いです。
ひとまず目下計画中なのは、部署でコードが書ける環境を整備することです。これまではミクシィの優秀なエンジニアの皆さんがやってくれていた開発環境整備を自分も見よう見まねでやっていこうと思います。
次回は tnj-san のエントリーです。
何かいい話を書くそうです。どうぞお楽しみにー!