プラズマクラスターイオンのインフルエンザ感染発症に対する効果は確認できず、しかし傾向は認められる 123
3 歳児にも分かるように説明してくれ 部門より
二週間ほど前の話題で恐縮だが、シャープから研究委託を受けた財団法人パブリックヘルスリサーチセンターの試験によると、シャープが開発したプラズマクラスターイオン発生装置を利用することでインフルエンザ感染率低減の傾向を確認したとのこと (シャープのプレスリリース、家電 Watch の記事) 。一方で先週の日経メディカルオンラインの記事によれば、感染発症を抑える効果は確認できなかったとしている。
この実験の観察期間は 2009 年 12 月 1 日から 7 ヶ月間。この間のインフルエンザ感染の発症件数は、イオンあり群で 1154人中 9 件、イオンなし群では 1274人中 14件だった。家電 Watch の記事や発表した東京大学大学院医学系研究科の大橋靖雄教授によるスライドでは感染リスクが 30 % 低減としており、うがい・手洗いと同様の日常的な対策として期待できるとしているが、日経メディカルオンラインの記事では主要評価項目となる合計発生件数 / 合計観察日数(人数×日数) はイオンあり群 : イオンなし群で 0.0000411 : 0.0000590 となりオッズ比は 1.7002 (95 % 信頼区間; 0.7252-3.9862, p=0.09935) となり、有意差はなかったとしている。大橋教授のスライドやシャープのプレスリリースでも「統計的には有意な水準である p 値片側 5 % には至っていませんが、傾向があると判断できる p 値片側 10 % を確認しました」とある。
今回の試験の詳細については大橋教授が、来年 1 月に札幌で開催される 第 21 回 日本疫学会学術総会にて発表するとのことである。
他も同じ?この辺はどうなの (スコア:4, すばらしい洞察)
光LEDで水を清潔に(三菱電機:冷蔵庫)
光LEDで鮮度キープから、栄養アップへ(三菱電機:冷蔵庫)
人も、空気も、美しく。スゴイー!ナノイー (パナソニック:冷蔵庫)
ちなみに、ナノイーとは水に包まれた微細なイオンだそうです。
ピコイオン除菌(東芝:冷蔵庫)
ちなみに、ピコインとは空気中に飛び出し、雑菌に触れると除菌や脱臭、
ウイルス抑制をする細かいオンだそうです。
東芝は冷蔵庫以外でもタワー扇でも、ピコイオンを謳っています。
こういうものが本当に効果があるかどうかはともかく、冷蔵庫が冷蔵・冷凍能力で
競わず、枝葉と思われる機能で競っていることがガラパゴス化、弱体化を招いていると
思います。
冷蔵庫など、中には氷は買って来るとか、冷凍食品をたくさん蓄えたいとかいった
ユーザもいると思うのに、どの会社の機種も見事に冷凍室、冷蔵室、製氷室、野菜室の
配置、容量割合は同じで選択の余地がありません。
これで日本の家電産業は大丈夫なんだろうかと心配してしまいます。
Re:他も同じ?この辺はどうなの (スコア:3, すばらしい洞察)
>ちなみに、ナノイーとは水に包まれた微細なイオンだそうです。
水素イオンと水酸化物イオンですかね。
ちょいと擁護してみる (スコア:1)
いや、パンフなりHPなり見れば、各社ともしつこいくらいに「○○冷却」だの「○○冷凍」だのの文字が書いてありますが……
それと、数年前から各社とも「広めの庫内」を持つ冷蔵庫が増えています。外側のサイズはそのままに、壁を薄くしたりして庫内を広く保っているんですが、何の対策も無しに壁を薄くすれば断熱性能が低下するはずなので、何らかの方法で断熱性の向上や容量が増えた分の冷却力のアップをしているはずだと思います。(カタログとネットでのレビューしか当ってないので、もしかしたら間違ってるかも知れませんが)
日本人、特に女性は背が低い事が多いため、そもそもそんなに冷蔵庫を大きくできません。(各社とも高さ180cm前後であることが多いです)
冷凍庫や野菜室は物を詰め込みがちになるので、上に持って来ると中の物がこぼれ落ちてくる危険があります。
冷凍した物は硬いし、野菜はある程度重量があることが多いしで、どちらも安全を取るなら下に置くのが正解かと思います。
それに冷気は下に溜るので、冷凍庫であればドア式よりは引き戸式の方が冷気が逃げにくいのもあります。
また、引き戸式の冷凍庫や野菜室を設ける際は、「引き戸を上からのぞき込み、且つ中の物を取り出せる」必要があるため、どうしても冷凍庫と野菜室に割ける高さは決まってきます。更に、野菜室の要件として「野菜を立てて置ける」というのがあるため、野菜室の高さはある程度以上必要になります。そうすると、要領割合が決まってくるのはある程度仕方のないことかと。
配置に関しては、東芝が「野菜室が上、冷凍室が下」の冷蔵庫を出しています。ただ、個人的には使い辛そうでした。
製氷室に関しては、単に上段(高機能)冷凍庫を設けたデッドスペースを有効利用しているだけなので、無くしたからと言って冷凍庫の容量が増えるとは思えません。
Re:他も同じ?この辺はどうなの (スコア:2, 興味深い)
>韓国家電メーカーが国内向け冷蔵庫に、鍵をかけられるようにしたら売り上げが伸びたそうな
地域向け商品企画で有名どころでは
なんてのがありますね。
(上の2点はLGで3番目はSamsungだったかな)
Samsungの人が「軸(プラットフォーム)は全世界共通で各市場向けに
地域別の機能(モジュール)を追加するというのが強みだ」
とか言ったっていうのをを聞いたことがあります。
(軸は日本企業が作ってくれるから似たのを作ればいいとか…)
Re:他も同じ?この辺はどうなの (スコア:1)
>数量絞らないとダメなので没
三ヶ月ごとに買い替え需要が起きる!と前向きに考えてみる。
Re:他も同じ?この辺はどうなの (スコア:1)
アニメモード付 [impress.co.jp]の家電はありますね。
#説明読んでもよくわからないですが。
Re:他も同じ?この辺はどうなの (スコア:2, すばらしい洞察)
日本で言う「ガラパゴス」は売り手の都合を押しつけているか、囲い込みの道具にしているだけであって。
「需要を満たす」とは全然違います。
Re:他も同じ?この辺はどうなの (スコア:1)
>>需要があるから売れると考えるのが普通なんですけどねえ。
えーと……そりゃ「売れていたら」の話だって理解してる?
「日本製品衰退の原因」って話をしている真っ最中だと思っていたんだけどねえ。
ちなみに国内ガラケーに関しては、売り手が許認可事業である以上選択肢が無いってだけの話で。
それは先述した「売り手の都合」と「囲い込みの道具」そのものですわな。
Re:他も同じ?この辺はどうなの (スコア:1)
> ガラパゴスと言うのなら、これがそうでなくて何だと言うのだ。
Jailhouse LOCK
二酸化塩素? (スコア:2)
なんか店に行ったら二酸化塩素がインフルエンザウイルスに効く [wikipedia.org]ということが書いてある製品を見つけました。
こちらにメーカーの説明 [seirogan.co.jp]がありますが、これはこれでどんなもんだろう(^_^;)
発生させる製品を買ったけれど、家の猫が大丈夫か心配
Re:二酸化塩素? (スコア:1, 参考になる)
二酸化塩素による除菌をうたった商品-部屋等で使う据置タイプについて-(発表情報)_国民生活センター
http://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20101111_1.html [kokusen.go.jp]
3歳児でもわかるように説明しよう (スコア:2)
♪♪ プラズマ クラスターは ** 気分 ** だけ♪♪
# 今日は遅番で疲れてるんだ、もう寝よう...
外に出ないで実験するの無理だろw (スコア:1, すばらしい洞察)
外に出ればその間は無防備だし、かといって閉じこもったら、そもそも感染経路がない。
#CEATECに行ったら、翌日から3日寝込んだ...
じゃあ次は悪影響について (スコア:1, 興味深い)
効果あると思わせといて無かった、ならまだいい。
実は害がありました、というのが一番厄介だし、もっとその点に注目した研究や議論が活発になってほしいと思う。
マイナスイオンの時もそうだったけど、マイナスイオンの効果とか定義とかの議論は活発でしたけど
マイナスイオンを発生させる現物の装置をみたとき、人体に有害な活性酸素を発生させる仕組みであった、
ということが意外に世間(除くココ)では知られていないようなんですよね。
# 活性酸素を出さない方法もあるが高価なので採用は限られる
美容のため、と称して老化の原因である活性酸素を大量発生させてたら、訴えられるレベルだと思うんだけどなあ。
活性酸素活性酸素と騒がれるけれど (スコア:2, 興味深い)
活性酸素は細胞呼吸の過程で体中の細胞という細胞内にポコポコあるミトコンドリアで大量に作られて大量に消費されていて、
細胞内の呼吸メカニズムが正常である限りはそれで問題はありません。
元々「呼吸」が酸素から細胞を守る仕組みとして進化したという話もあるくらいで。
細胞外に少々存在したところで影響があるとも思えません。
参考:
「ミトコンドリアが進化を決めた」 [amazon.co.jp]
ニック・レーン 著、斉藤 隆央 訳、みすず書房 (2007/12/22)
ISBN-13: 978-4622073406
Re:じゃあ次は悪影響について (スコア:1)
>中国製扇風機のイオン発生口を
>触ったらビリビリとしびれたです。
それって感電っていわないか?
# 漏電ともいいそうな。
>これがマイナスイオンの効果か!と良くわかりました。
もしかしたら、黒子は風邪をひかないのかも。
避けようが無い(ちょいオフトピ) (スコア:1)
2,3年前、ヘアドライヤーを買いに行ったんですが、
ほとんど全部マイナスイオンが売り文句なんですね。
そんなもの信じないからそういう機能いらねーぜ!と思っても
旅行なんかのため?の小型携帯用か、独自方式の高級品以外は
マイナスイオンのものばっかり。
やっぱりそういう売り文句のほうが売れるからですかね。
有意水準を変えて,大丈夫か? (スコア:1)
> 「統計的には有意な水準である p 値片側 5 % には至っていませんが、傾向があると判断できる p 値片側 10 % を確認しました」
「5%でダメだったけど,10%だと有意でした」というのは,検定の手順としては問題があります。
教科書的には信頼区間(有意水準)は検定を実施する前に決めていないとまずいわけで,
「5%でダメだったから10%に変更しました」というのは,(実際の作業上ではよくやるけど)報告にそのまま書いちゃうのは素直すぎます。
その点では「日経メディカルオンライン」の記事にあるように最初から有意水準5%と決めて検定するやり方が方法論としては通常の作業です。
問題となる有意水準の決定ですが,これは研究者が,学問分野や実験の方法,問題の性質を考慮して決定するもので,明確な一律の基準はありません。
よく利用される有意水準の数値は10%, 5%, 1%, 0.1%ですが好きなものを恣意的に選ぶと微妙な統計と思われてしまいます。
社会科学だと心理学や教育学など実験的に調査できるのなら有意水準5%,他の要素が除去できない一般的な調査だと有意水準10%を採用していることが多く,
逆に自然科学で実験室で行うような他の影響を排除できる実験だと,有意水準5%,1%,0.1%とより厳密な差を要求されます。
今回のプラズマクラスター実験のような日常空間での実証レベルだと,どのレベルの有意水準が通常採用されているのか知らないので,研究分野の近い識者の方フォローお願いします。
Re:有意水準を変えて,大丈夫か? (スコア:1)
これはこれで効果的だったのかも。このストーリーも、ネタの割には荒れてないし。素直すぎて、各種の定型ツッコミを入れる余地がない。
効果は右に置いといて (スコア:1)
いい加減に、空気清浄機は室内に完備されててもいいとおもうんでありますよ
タバコ部屋の清浄機ばかり凄い勢いでパワーアップしているとかもうね!
Re:効果は右に置いといて (スコア:1)
#あンた、体がヤニ臭いぜ…
Re:効果は右に置いといて (スコア:1)
空気清浄機能付き空調服があればいいのかなあ…
buzzword (スコア:1)
商品名やキャッチコピーにbuzzword入りのものは購入検討対象から外します。
別に、社会的や政治的な意図はなく、ただ、心理的に不愉快で気持ち悪いから買いたくなくなるだけです。
たとえばマイナスイオン。
もしそれが本当に優れたものであるならば、「マイナスイオン発生器」という商品が存在していなければならないはず。
「マイナスイオン機能付き○○」のように、付加価値としてしか存在できないものには信用できない。
シャープは「プラズマクラスター機能付き○○」ではなく、「プラズマクラスター発生器」を商品化すべきだし、
パナソニックは「ナノイー機能付き○○」ではなく、「ナノイー発生器」を商品化すべきだ。
Re:buzzword (スコア:2, すばらしい洞察)
商品名やキャッチコピーにbuzzword入りのものは購入検討対象から外します。
別に、社会的や政治的な意図はなく、ただ、心理的に不愉快で気持ち悪いから買いたくなくなるだけです。
全く同感です。「なんかよく分からないけど良さそうなものがついている」程度のことが購買行動に影響すると思われているとしたら、馬鹿にされていると感じます。科学的に納得できる説明が、店頭POPにはないとしても調べれば出てくるようでなければ、無意味なものを価値がありげにいうことでだまそうとしているのではないかという不信感をぬぐえません。
そういう意味では三洋の洗濯機が堂々と「オゾン」を売りにしているのは好感が持てます。なぜか世間にはいいイメージがあるようですが、光化学スモッグにも含まれる明確な有害物質で、その化学的性質からして効果があることには納得がいくからです。あると言ってもどの程度か、漏洩は大丈夫か、といった点はまた別の問題ですが。
以前ある学会で「栽培室内でマイナスイオン発生器を使ったら雑菌が減りました」という発表をあるメーカーが県と組んでやっていましたが、「栽培室内はミスト発生器を使うなどしており非常に高湿度で一般家庭用のものが通用するとは思えないのだが」と突っ込んだところ「専用に特別に強化した装置を使っている」との回答がありました。残念ながらその後強力型マイナスイオン発生器が業界に普及したという話は聞かず、一般家庭用品の宣伝にそのデータが使われているのも見かけないので、ちょっとかわいそうなことしちゃったかなとも思いますが、科学的評価を得るにはそれなりの批判に耐えるものでなければならないのでやむを得ないでしょう。
Jubilee
Re:buzzword (スコア:1)
つプラズマクラスターイオン発生器 [sharp.co.jp]
“プラズマクラスター発生器”でググれば一番上に出ました
Re:buzzword (スコア:1)
これは失礼しました。
効果が実証されれば、シャープのことは批判しないことにします。
でも、プラズマクラスターって書くより書いてない方が、購入欲がわくことには変わりないなぁ。
アレル物質(笑) (スコア:1)
(って思ったら家電業界の造語らしくて二度びっくり)
http://highsociety.at.webry.info/201001/article_53.html
http://www.daikin.co.jp/press/2005/050726/index.html
Re:アレル物質(笑) (スコア:1)
アレルゲンなら意味がわかるけど、アレル物質だと胃とか肌とか心が荒れそうだ。
Re:アレル物質(笑) (スコア:1)
アレ(ゲっぽいのでスラド民が釣れそうであ)ル物質というあたりでどうかひとつ。
Re:buzzword (スコア:1)
出してるからマトモな物とも思いませんが
シャープに関してはマイナスイオン発生器 [sharp.co.jp]を出してますよ。
それより一番驚いたのが、先日取り寄せた複合機のカタログに入っていたオプションのマイナスイオン発生器 [sharp.co.jp]
先日の「ガラパゴス」といい、マイナスイオン発生器といい、この会社の社運は胡散臭いものばかりに掛かっているような。
Re:buzzword (スコア:1)
富士通のこれ [impress.co.jp]は誰を相手に商売するつもりなのだろう?
Re:buzzword (スコア:1)
日立はいいですねえ。あと洗濯機は三洋。
パナソニック製品は、携帯電話と乾電池と蛍光灯スタンドしかありません。
仕事はちゃんとしないと (スコア:1, おもしろおかしい)
有意なデータを集める為の仕事を受けたのじゃないのか?
「有意なデータでは無いけども傾向は…」
ってのは途中で投げたのと変わらんと思う。
それじゃあ、仕事がもらえなくなるぞ。
クライアントの宣伝の為のキレイなデータ云々までも行って無いじゃないか。
Re:仕事はちゃんとしないと (スコア:2, すばらしい洞察)
zipすると、クライアントの目標値に捏造すべし、ですね。
加湿器 (スコア:1, すばらしい洞察)
一方三洋は (スコア:1)
三洋の「ウイルスウォッシャー」技術、新型インフルエンザへの効果を実証
http://kaden.watch.impress.co.jp/docs/news/20090818_309146.html [impress.co.jp]
Re:病は気から (スコア:1)
二重盲検法とあるので,それは要らない心配だと思います。
#つーか,学会発表する臨床試験でそんなボケはしないでしょう。
Re:病は気から (スコア:1, 参考になる)
>試験は、臨床試験で一般的な二重盲検法(薬の効果を調べる臨床試験の方法。今回は、イオンありとなしの両方に装置を置き、イオンあり側にのみプラズマクラスターイオンを発生させた)を採用。 [impress.co.jp]
…とあるので、大丈夫そうですね。
Re:病は気から (スコア:1)
日経より、
測定された感染率に約30%の違いがある理由が、低減したからか偶然か、その差が有意でないことを実験が示してますが、ここでは低減を確認としています。
日経のミスともとれなくないですが、スライドでは30%低減の効果を確認したとさらに強いことを言ってます。
低減効果を示した実験の詳細が出ないかぎり、正しい手法が取られているとは信じられません。
Re:病は気から (スコア:2, すばらしい洞察)
根拠にならないと思います。リリースで言ってるのは、
『10%有意で低減効果があり、(感染率から)その推定値は約30%で最大になる』
ってだけであって、そのデータから『約30%低減効果を確認』すなわち『低減効果20%以上(約30%)に全確率の95%ないし90%が分布する』事は示せない筈です。
Re:やっと人体実験ですか (スコア:2)
まぁ、条件によりけりであってもその条件が明記されていて再現できれば嘘ではないしな。
たとえそれが実環境にそぐわなくても。
Re:やっと人体実験ですか (スコア:1)
どこにもそんなことは書いてありませんよ。目か頭のどちらかが悪いようですね。
Re:「p 値片側 10 %」 (スコア:1)
あと、検定対象の信頼出来るモデルが必要。「インフルエンザ感染がこれこれという確率分布で発生すると仮定した場合には、」のような条件が付く。
以下、雑な説明しかできないけど、例えば、「インフルエンザは家庭内でうつりやすい」というのを組み込むか否か。
今回の実験の差は5人だけど、もしインフルエンザが家族内でうつりまくる病気だったなら、この5人差というのは「ある1つの5人家族が偶然かからなかっただけかも?」とも考えられる。9人対14人なので、「イオン有りは2家族が、イオン有りは3家族がインフルエンザにかかりました」みたいな。
「家庭内でうつりやすさを」=「赤の他人との間でのうつりやすさ」と考えると、5人の差を偶然として片付けるには「ある人1人が偶然かからなかっただけかも?」が5回も起こったと主張しないといけない。
とか、検定方法にもバイアスをかける事ができるから、正確な判断はなかなか難しい。むしろ、生の数字をそのまま見た印象の方が騙されにくい気がする。
Re:「p 値片側 10 %」 (スコア:2, 興味深い)
イオンあり群と,なし群で観察延べ日数が違うので,主要評価項目は「合計発生件数 / 合計観察日数」としているようです。
イオンあり イオンなし
患者数 9 14
非患者数 1145 1260
観察日数 219057 237167
主評患者 4.11E-05 5.90E-05
主評非患 5.23E-03 5.31E-03
単純にこの表の主要評価項目を分析(95%の信頼区間)すると,
ピアソンのカイ二乗:0.291
Fisherの正確確率 左側片側:0.387
(Fisherの正確確率 両側:p=0.342)
オッズ比:0.707 オッズ比信頼区間:0.130-3.842
でした。というわけで,ピアソンのカイ二乗検定で10%で有意。オッズ比から「イオンあり群」の罹患率は「なし群」の約70%(つまり3割の削減効果)という今回の報告に近い数値が出てきます。
#計算大丈夫かな?
日経の記事はどのようにオッズ比を計算しているのかわかりません。
ただ,その後の実験環境についての疑問点はよく押さえてあります。
なお,主要評価項目でなく患者数,非患者数で計算すると「Fisherの精確確率検定ではP値0.53,カイ二乗検定ではP値0.42」が出てきます。
Re:「p 値片側 10 %」 (スコア:1)
http://sekhon.berkeley.edu/stats/html/mantelhaen.test.html
をやってみようと思いましたが、記事から分かることだけを使ってやってみようとするとエラーになります。
> data <- array(c(1260,14,1145,9),dim=c(2,2,1),dimnames=list(plasma=c("yes","no"),response=c("healthy","infected")))
> data
, , 1
response
plasma healthy infected
yes 1260 1145
no 14 9
> mantelhaen.test(data)
以下にエラー mantelhaen.test(data) :
テーブルの各次元は 2 以上である必要があります
>
記事にあること以外にデータまたはデータに関する記述が必要なようです。
Re:で シャープの4原色戦略はどうなのよw (スコア:2, 参考になる)
「4原色」という表現はともかくとして、
色度図 [wikipedia.org]で見て、通常のRGBだと、その3色が表す三角形内の色しか表現できませんが、黄色の発色が「緑と赤を結ぶ線」の外にあれば、その分表現能力が増えます [sharp.co.jp]。さらに次の5原色 [4gamer.net]なんてものも発表してたり…
プリンタのインクがCMYKの4色だけでなく、7色もあったりする機種があるように、
液晶ディスプレイの発光体が3色ではなく4色になるのことによって発色がよくなるのは確かでしょう。
見た目は鮮やかになるんだけど (スコア:2)
色再現性という意味では
結局撮像素子が3原色なので、
アフターエフェクトにしかなってないのが難点。
もちろん表色域は改善されているので
パネル自体の素性は良いのだけど、
入力信号がパネル側の表色域に対応してないと
結局ディスプレイ側のアフターエフェクト次第って話にしかならない。
プリンタのインク増やす話は減法混色の話なので
ディスプレイ側の加法混色とはまた違った話。
結局は原色が色度図上に作る多角形の対応問題なので、
頂点にある原色の彩度を高くして入力側の表色域を包括できるようにできるかどうかの問題なので
相手の表色域に対して極端に彩度の高い原色を用いることができれば原理的には3色で十分だけど、
加減のルールが逆だし3原色も補色関係、
インクの彩度も極端に高くはできないので
原色の数増さないとディスプレイ側の表色域と対応取れないって理屈だったはず。
あと、明度調整の問題から無彩色インクも欲しい。
uxi
フォーマットとしては (スコア:2)
xy 表色系使うことで
RGB を頂点とした三角形の外側をカバー出来てるのはそうなんだけど
センサー側は依然として RGB 原色フィルターと CCD or CMOS の組み合わせに過ぎなくって
実際に得られてるサンプリング値が三角形の外側どれだけカバー出来てるかと言うとかなり怪しいんです。
uxi
Re:で シャープの4原色戦略はどうなのよw (スコア:1)
物理的に、赤、緑、青という光の三原色に特別の意味があるのではなく、
単に人間の色覚細胞が赤、緑、青色にそれぞれ反応することなのでしょう。
(もちろん、人間が赤、緑、青の3色に反応するのは、進化の過程で何らかの最適化があったのだと思います。)
黄色の光は、赤と緑の両方の色覚細胞を刺激するのだと思います。
液晶ディスプレイは色ごとの点をそれぞれ点滅させるだけなので、
3色だけでなく、4色、5色と色数を増やせば色の再現性は上がりそうですが、
色数が増えた分、1ピクセル辺りの面積が大きく、画像が粗くなってしまい
そうなので不安です。
それと、カメラも、PCも、ビデオケーブルも、今のところ赤、緑、青の三色を扱う
ことしか考えていないのではないでしょうか?
カメラからディスプレイまでの機器、人間の目の全てが、「黄色の単色光」と、
「赤・緑の混色光」を区別出来る必要があるように思います。
ただ、可視光だけでなく、赤外線や紫外線も発色出来るようになれば、ピリピリとする
真夏の熱さを肌でも感じられるようになるかも知れませんね。
Re:で シャープの4原色戦略はどうなのよw (スコア:1, すばらしい洞察)
> 色数が増えた分、1ピクセル辺りの面積が大きく、画像が粗くなってしまい
> そうなので不安です。
こんな不安などたちどころに解消されますよ。