2010.03.18
アニメ『こばと。』の感想/第22話『…さよならの日。』
こばと。限定版 第6巻 [DVD]
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角川エンタテインメント (2010-06-25)
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第22話 『…さよならの日。』
『次の満月までにコンペイトウを集めろだとよ。 …さもないと、契約に従ってお前の行く末は決まる』
いおりょぎさんの意味深な発言のオンパレードがとても気になるっ!! こばとちゃんの行く末って、一体どうなっちゃうの!? そんな謎めく部分とは別に、いろんなことに 「さよなら」 があったお話でした。 よもぎ保育園の取り壊し。 さやか先生の自立。 藤本の長年の想いの終わり。 そしてこばとちゃんも、いおりょぎさんに 『何だよそのリアクション!! 自覚ねぇのかよっ?』 とツッコミされてたままではいられないでしょう。 作画がなかなかに美しくて、その美しさゆえに 「さよなら」 の切なさが強調されてた気がします。 泣いてしまった…うぅ。
『よっぽど良い夢でも見てたのか?』 (いおりょぎ)
『はいっ。 …あ、あれ? もの凄く、幸せな夢だったんですけど…』 (こばと)
思い出せないのは、記憶がないから。 こばとちゃんが現在のように 不安定な存在になってしまったのは、いおりょぎさん達が以前起こした 「戦い」 に巻き込まれたのが原因みたい。 今まで張られてきた伏線がどんどん集約されつつある展開に、とてもドキドキしてます。 実は、原作がまだ進行中だからアニメはもしかして曖昧に終わるのかな…?と危惧してたんだけど、どうやら結論付けてくれる雰囲気なので安心しました。 だって私、このアニメ大好きだから、きちんと結末が知りたいんだもん。 いずれにしろ、 「夢」 に登場した男性 (こばとちゃんの父親?) の後姿が藤本に似ていることがとても気になるっ。 あと、さらっと桃矢兄ちゃんが登場してたのがめっちゃ嬉しかった!! っていうか、関さんだ関さんw もっとメインでも良いんですけど! (それじゃ別作品だ・笑)
・『違うって! そーじゃねぇんだよ。 あー、分かってねぇなぁ!』 (店長)
・『藤本くんの、力になってあげて』 (さやか先生)
藤本の頑なさを、周囲だけは心配している。 多分彼には、保育園が全てだったのだろうから。 さやか先生には沖浦さんがいた。 園児たちには家族がいた。 けれど彼には、さやか先生を含めて、園に繋がる世界しかなかった。 それが失われることが痛くて、耐えられなくて、拗ねたくて、ただ悲しいんだろうなって想像出来るからこそ、心配なんだよね。
さやか先生は、保育園が藤本を縛ってきたんじゃないかって心配するけど、私はそれもちょっと違ってて、彼には園のために生きるってこともきっと大切だったんだと思う。 他人から必要とされることは、ものすごい力を与えくれるから。 『頑張り屋でい続ける』 ことも、必要だったと想うのです。 私、そういう気持ちならちょっと分かる。 でも、ずっとそのままじゃなくて良いっていうのも、やっぱり分かるんだ。 『それは私の役目じゃないの。 もう、そうじゃないのよ』 … 力の源を失ったことで、藤本が自分を保てなくなるのなら。 … 彼を支えたいと、こばとちゃんが本当に願うのなら。 「行きたいところに行く」 というこばとちゃんの願いは、既に変化しているのかもしれないですね。
『先生。 …始めて、良いですか?』 (取り立て屋)
『――お願いします!』 (さやか先生)
このさやか先生、綺麗でした。 「自分で決めた」 ―― そう言えるまで、どれくらい悩むとあんな風に笑えるんだろう? この人は最初から美しかったけど、あの笑顔が一番綺麗だった気がします。 保育園に誰よりも支えられていたはずなのに、それを失ってもより強く輝ける精神力には、藤本じゃなくても惚れるってもんですw
『俺のことを可哀想だと思ってるなら、やめてくれ』 (藤本)
『違いま――』 (こばと)
『迷惑なんだよ!』
『……違う、藤本さ…っ!!』
この一連のシーンは、息を飲んで見入ってしまいました。 『違う…』 と囁く花澤さんの、儚く震える声にドキっとしました。 うわぁ、短い否定の台詞ひとつに見事に想いが表現されてる…!! こばとちゃんは、その想いが何なのかまだ自覚してないはずなのに、 「想い」 はちゃんとそこにあるっていうのが分かる!! プロって凄い、と冷静に感じる自分と、こばとちゃんと一緒になって切なくなる自分がいて、本当にドキドキしてしまいました。 藤本めー、こんな可愛い子を泣かせて!! それじゃ身を引いた堂元さんが可哀想じゃないか! (←ヒドイ・笑)
『責任を感じてることは確かでしょねぇ。 あの戦いがなければ、あの子が…』 (瑞祥)
『とばっちりを喰らって、あんなことにならずに済んだ…か』 (玄琥)
いやぁん、だから気になるんだって!! っていうか、銀生の台詞が少ないのも気になる。 浪川さん、もっと喋って… (違うだろ・笑)。
『オレに出来ることなら何だってやる!! だから、季節がもう四つ巡るまで…いや、一つでも良い!! この通りだ!!』 (いおりょぎ)
今までのいおりょぎさんの言動から、決して神に従順でないことは十分伝わってきてた。 今回だって、まだ足掻こうとしてたし。 だからこそ、そんないおりょぎさんが己の主義主張よりもこばとちゃんのために懇願する姿に、何かもう号泣でした。 責任感、あるんだと思う。 でもそれよりずっと、いおりょぎさんはこばとちゃんのことを好きだよね? 『待つのは苦手』 って言っておきながら、今まで根気強くこばとちゃんに付き合ってきた優しさとか、いろいろ思い出してもう 「いおりょぎさん大好き!」 って抱きつきたくなりました。 最後の絶叫も切なくて、状況はほぼ絶望的なんだと分かる。 こばとちゃんの 「契約」 がどんなものなのか、そして彼女の 「願い」 がどうなるのか、続きがホント楽しみです!
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