複数のPCで QFixHowmのファイルを共有する

複数PCでファイルを共有する方法はいくつかあります。

  • ファイル同期/共有サービスを使用する
  • ネットワークドライブを使用する
  • バージョン管理ツールを使用する

作者自身は現在ファイル同期/共有サービスとして 「Dropbox」 を使用しています。

QFixHowmのファイル共有設定(基準ディレクトリ)

複数PCでファイルを共有する場合は howm_dirの設定も共通であれば問題はないのですが、あるPCでは c:/howm、別のPCでは d:/howmというように howm_dirが異なる場合もあるかもしれません。

このように howm_dirが異なる場合は単純なファイル共有ではMRUリストやファイル内リンクが共有できないことがありますが、この問題は基準ディレクトリを使用することで解消できます。

またWindowsとLinuxでhowmファイルを共有するような場合にも有効です。

基準ディレクトリ

基準ディレクトリを使用してローカルファイルにリンクを張る

ファイル同期/共有サービスを使用する

ファイル同期/共有サービスを使用する場合、howm_dirを同期/共有対象フォルダ内に設定するとよいかと思います。

QFixHowmで使用する場合 DropboxやSugarSyncなどが使われているようです。

Dropbox

Dropboxは無料では2Gバイトまでのファイルを複数のPCで同期/共有することが出来るサービスです。

クライアントをインストールすると Dropboxフォルダが作成され、Dropboxフォルダ内のファイルが複数のPCで同期されるようになります。

この時 howm_dirに Dropboxフォルダを指定してやると複数PCで QFixHowmのファイルを共有する事が出来ます。

Dropboxはオンラインストレージというよりファイルを「同期」するためのサービスです。

AというPCのDropboxフォルダ内のファイルが更新されたら更新された部分だけをサーバに保存して、他のBというPCがオンラインになった時に AのPCで更新された部分だけを差し替える、というように動作します。

Dropboxの実態はネット対応のバージョン管理ツールですので、変更のあったファイルや削除したファイルを履歴をさかのぼって元に戻したりなど単体のPCで使用している場合でも非常に便利です。

Dropboxには以下のような特徴があります。

  • ファイルを同期できるのは自分だけで基本的に公開されません。
    • 特定フォルダを共有することも可能です。
  • ファイル自体は使用しているPCのディスクに全て保存されるので、インターネットにつながっていない時でも全てのファイルを使用できます。
    • (Dropboxのサーバに保存されるのは差分です)
  • 削除したファイルや上書きしたファイルを元に戻すことができます。
  • Windows, Linux, Macなどで使用可能で、Dropboxフォルダ自体は普通のフォルダと全く同じように扱えます。

Dropbox自体はアカウントを作成してクライアントをインストールすればすぐに使えます。

ファイル同期だけのシンプルなサービスでほとんど設定を変更する必要もありません。

Dropboxのアカウント作成

Dropboxを利用して QFixHowmのファイルを共有する場合の設定例は以下の通りです。

Dropboxを利用する設定例

Googleドライブ

デスクトップ用のGoogleドライブを入れてQFixHowmのメモをGoogleドライブと同期していればブラウザかアプリからメモを検索/編集可能なので、簡易的にEvernoteのように扱えます。

Vimが使えない場所で、メモの検索/編集を行いたいことがあるならGoogleドライブが良いかもしれません。

設定はDropboxの場合を参照してください。

Dropboxを利用する設定例

SugarSync

SugarSyncもDropboxとほぼ同様のファイル同期サービスです。

基本的な特徴については前項のDropboxの解説を参照してください。

SugarSyncはフリーだと5GBの容量があるようです。

SugarSyncのアカウント作成

無料の場合クライアントPCの数が2台までに制限されます。

共有設定は SugarSyncマネージャーから howm_dirを同期対象に設定するだけです。

howmの拡張子について

サービスによっては拡張子がtxtでないと制限がかかる場合もあるようです。

拡張子が howmでは問題になる場合は以下を参照して下さい。

Andoroidや iPhoneで howmファイルの閲覧・編集

Dropboxを利用する場合の設定例

howm_dir を共有するにはクライアントをインストールしてDropboxのフォルダ内に適当なフォルダを作成し、そのフォルダをhowm_dirに指定します。

Windowsの場合

Dropboxをインストールするとデフォルトではマイドキュメント内に My Dropboxフォルダが作成され、My Dropbox内のファイルが同期されます。

My Dropboxフォルダにhowmフォルダを作成して使用する場合は以下のように設定します。

"マイドキュメントの My Dropboxフォルダに howmフォルダを作るように howm_dir を設定する

let howm_dir = '~/My Documents/My Dropbox/howm'

$USERPROFILE を使用する場合はパス区切りに / と¥ の混在が起こりうるので、できるだけ set shellslashも設定してください。

let howm_dir = $USERPROFILE.'/My Documents/My Dropbox/howm'

set shellslash

Linuxの場合

Linuxの場合もDropboxフォルダ内にhowmフォルダを作るように指定してやるだけです。

Dropboxフォルダは /home/以下に作成されるので、環境に合わせて指定してください。

"Dropboxフォルダに howmフォルダを作るように howm_dir を設定する

let howm_dir = '~/Dropbox/howm'

howm以外のシステムファイル

MRUなどのキャッシュファイルは検索にかからないように howm_dir外に作成されています。

MRU等も共有したい場合、共有ディレクトリにファイル作成するよう設定して下さい。

" MRUファイル let QFixMRU_Filename = '~/My Documents/My Dropbox/.qfixmru'

ネッ トワークドライブを使用する

LAN内のマシンでhowm_dir を共有したい場合は NASや共有ネットワークフォルダにネットワークドライブを割り当ててhowmのデータを置きます。

Windowsの場合、ネットワークドライブに割り当てるなど通常のドライブと同じように扱えるように設定しないとgrepが出来ません。

¥¥で始まる \\netdrive の形式(UNCパス)では使用できないので注意してください。

Windowsで共有フォルダをネットワークドライブに割り当てるには右クリックから「ネットワークドライブの割り当て(M)」を使用します。

Linuxの場合はNFSを使用してマウントするなどしてください。

バージョン管理ツールを使用する

SubversionやCVSで howm_dirのフォルダを管理すると複数マシンでの共有が出来ます。

既にバージョン管理ツールを使用している場合はhowm_dirで指定したディレクトリをリポジトリに追加してください。

バージョン管理ツールを使用した事がない場合は、Dropboxを使用することをおすすめします。