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伊集院光「パワプロの課金制で、プレイする気が失せた」
2013.10.22 (Tue)
2013年10月21日放送の「伊集院光 深夜の馬鹿力」にて、『実況パワフルプロ野球2013』について語っていた。
実況パワフルプロ野球2013
伊集院光「パワプロが、ついにお別れの時がきたんですよ。俺の中で。パワプロは、長くやってきてますよ。僕がやってるゲームコラム本、15年くらい前から書いてるんですけどね、そのころからプレイしてますから」
「ついにきたね…ウソであって欲しいって思ってるんだけど…パワプロの中で、僕の好きなサクセスモードっていうのがあるんです。選手を育てていくゲームなんですけど、練習させながら一人前にして、一軍に入れる、みたいな。それで自分の試合に使えるようになる、っていうゲームなんですよ」
「このゲームが凄い好きで、多分、これに費やした時間を封筒を作る内職に費やしてたら、相当な財をなしてたんじゃないかってくらいやってましたんですけどね(笑)」
「最新のパワプロの情報を聞いて、ビックリしたんですけどね。途中、サクセスモードに出てくる、ダイジョーブ博士っていう、これが一番の賭けなんですけど。自分の作ってた選手のところに、ダイジョーブ博士が現れるイベントがあるんです。この人に、肉体改造をお願いすると、諸説ありますが、10~20%くらいの確率で、自分が育てた選手が改造手術を受けて、大成功すると一気に能力が上がるんです」
「ボールに球を当てる(ミート)能力とか、飛ばす能力(パワー)とか、足の速さとか、これがG~Aランクであるんですけど、これが一気に上るんです。でも、失敗したら最後、完全に何にも使えないヤツになっていくっていう」
「Nintendo64だったと思うけど、ダイジョーブ博士が何回でも来るのよ。低確率で来るんですけど、僕と構成作家の渡辺くんで、バカみたいな数やってましたから、一回くれば御の字にも関わらず、1ゲーム中に2回きたりとか、下手すりゃ3回来たりするんです」
「そうすると、高校の3年間なら、2回成功して、タイムリミットの寸前で最後の1回くるってこともあって。成功すれば、とんでもない選手になる。2回成功しているだけでも、結構な選手だけど、誰も見たことがないような凄い選手になるには、ダイジョーブ博士の手術を受けるしかない」
「だけど、やって失敗したら、過去2回の成功もダメになっちゃう。だから、(手術を)やる/やらないのところにカーソルを合わせてから、1回、構成作家の渡辺くんに電話を掛けて、『今、こういうことなんだけどさ』って言って(笑)」
「法則性もあって、『こうすると成功しやすい』とかっていうのも考えて。パートいくつかでは、アルバイトって項目の中で、製薬会社にアルバイトに行ってると、成功確率が上がりやすい、みたいな隠しパラメーターがあって。最終的には、親孝行が良いって説になって(笑)構成作家の渡辺くんは、変に親孝行してたりとか(笑)『お母さん、肩叩こうか』って急に夜中に(笑)」
「失敗したり、成功したりっていうダイジョーブ博士が、醍醐味だったんだけど、今回、どうやら失敗しても時間を戻せるっていうアイテムが入るらしいんです。しかもそれが、有料で1回100円っていう。リアルマネーで100円っていう」
「昔ね、パワプロにハマりにハマってた時に、パワプロを作ってるプロデューサーさんに取材をする機会があったんです。今から10何年前ですね。プロデューサーも代替わりしてると思うんですけど」
「その時に、僕は色んな架空のチームを作るのが好きだったし、あと、ネットがないから、新しくできた選手、もしくは途中からトレードした選手、途中から入ってきた外国人選手とかのデータがないから、そういうのをみんな、サクセスモードで無理して作ってたりしてたわけ。西武の平塚が阪神に入ってきました、みたいな(笑)それで阪神ファンで平塚がよくわからないけれども…って人が平塚を作ったり(笑)」
「そこで、当時のプロデューサーに、エディットモードみたいなのをつけて、自分の好きなパラメーターの選手も作れます、だけどそれで作った選手はちゃんと分かるようなシステムにすれば良いんじゃないか、と言ったんです。サクセスモードと、エディットモードで作った選手は、見分けがつくようなマークをつけたら良いんじゃないか、と」
「そうしたら、当時のプロデューサーが、『そういう夢を叶えることも大事。だけど、バランスはある』と。『オールA選手みたいなものが、エディットモードでいくらでも作れるってなった時、サクセスモードをやる人が減るってことも考えられる。一生懸命やってるユーザーの"こうなったらいいなぁ"ってところと、面白いゲームになることは、別かもしれない。そこを冷静に判断しなきゃいけない』って言ってたんですよ」
「そのプロデューサーは、『エディットモードを作らないと思う』って話をしてたんですよ。でも今や、『100円とったら何でもできる』ってことになると、もうなんだか分からなくてさ」
「しつこいって思われてると思うし、ゲーム好きな人からすれば、『アイツは何言ってもダメなんだよね。あのオッサンは、こういうの(課金制、DLCなど)に対していつも否定的だ』って言われるけど、やっぱりゲームの面白さの中心のところに、お金でなんとかなる、とか小銭を稼ぐっていうのは、絶対に間違ってると思うんだ」
「そこで、ユニフォームがどう違くなったりとか、面白い顔の選手が出来るとかは、お金払っても良いと思う。そこにお金を払う分には、なんとも思わないけどね。でも、本末転倒だなぁって思うのは、他の人とネットを介してゲームができるってことや、対戦できるってことが充実してきているにも関わらず、金でなんとかなるっていうことがね…」
「パワプロってゲームの中で、特にサクセスモードで一番好きなところは、オールAがなかなかできないことなの。それで、できた時の喜びと、できた瞬間のつまらなさなの。『ついにできた!』ってことと、オールAができた日から温度が下がっていくっていう、そのバランスが凄い好きなんだけど、そこにお金を払うと戻せるっていうのをやるのはどうなんだろうか」
「今、色んなゲームでその傾向が強くなってるから、『それが時代の流れだ』っていって諦める人もいる。もっといえば、使わなければ良いじゃんって人が結構いるんだけど、俺はそうは思わない」
「だったら、1000円で20勝すれば良いじゃん。優勝すれば良いじゃん。1000円入れると優勝するってことになれば良いし、200 Km/hrの投球速度が出れば良いじゃんって思うんですよ。でも、ゲームってそうじゃないんじゃない?」
「色んなゲームの中に、その制度が出てきていて、そのシビアさが面白いって言われてたゲームの中に、金でなんとかなるってなってくると、どうしようもないよね」
「ちょっと前に振り返ると、当時はギャグで書いてるから何の問題もないんだけど、『パワプロにダイジョーブ博士が課金で再手術頼めるようになったら、やってしまうのではないか』って、半分ギャグで書いてるんだけど。もっと言えば、ラブプラスとかが課金制になったら、無尽蔵に金を入れていくことになるんじゃないかなって」
「逆に、ゲーマーってそうじゃないよね。痒いところに手が届く感と、届かない感とのバランスが面白いのであって、そこに課金制を付けてしまうのはいかがなものなんだろうか。ゲームの製作者って、ゲームやってたわけじゃん。1回もゲームやったことなくてゲーム作ってる人なんていないと思うんだよね。いちゃいけないと思う。ゲーム製作者は、それで良いんだろうか?」
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伊集院光「パワプロが、ついにお別れの時がきたんですよ。俺の中で。パワプロは、長くやってきてますよ。僕がやってるゲームコラム本、15年くらい前から書いてるんですけどね、そのころからプレイしてますから」
「ついにきたね…ウソであって欲しいって思ってるんだけど…パワプロの中で、僕の好きなサクセスモードっていうのがあるんです。選手を育てていくゲームなんですけど、練習させながら一人前にして、一軍に入れる、みたいな。それで自分の試合に使えるようになる、っていうゲームなんですよ」
「このゲームが凄い好きで、多分、これに費やした時間を封筒を作る内職に費やしてたら、相当な財をなしてたんじゃないかってくらいやってましたんですけどね(笑)」
「最新のパワプロの情報を聞いて、ビックリしたんですけどね。途中、サクセスモードに出てくる、ダイジョーブ博士っていう、これが一番の賭けなんですけど。自分の作ってた選手のところに、ダイジョーブ博士が現れるイベントがあるんです。この人に、肉体改造をお願いすると、諸説ありますが、10~20%くらいの確率で、自分が育てた選手が改造手術を受けて、大成功すると一気に能力が上がるんです」
「ボールに球を当てる(ミート)能力とか、飛ばす能力(パワー)とか、足の速さとか、これがG~Aランクであるんですけど、これが一気に上るんです。でも、失敗したら最後、完全に何にも使えないヤツになっていくっていう」
「Nintendo64だったと思うけど、ダイジョーブ博士が何回でも来るのよ。低確率で来るんですけど、僕と構成作家の渡辺くんで、バカみたいな数やってましたから、一回くれば御の字にも関わらず、1ゲーム中に2回きたりとか、下手すりゃ3回来たりするんです」
「そうすると、高校の3年間なら、2回成功して、タイムリミットの寸前で最後の1回くるってこともあって。成功すれば、とんでもない選手になる。2回成功しているだけでも、結構な選手だけど、誰も見たことがないような凄い選手になるには、ダイジョーブ博士の手術を受けるしかない」
「だけど、やって失敗したら、過去2回の成功もダメになっちゃう。だから、(手術を)やる/やらないのところにカーソルを合わせてから、1回、構成作家の渡辺くんに電話を掛けて、『今、こういうことなんだけどさ』って言って(笑)」
「法則性もあって、『こうすると成功しやすい』とかっていうのも考えて。パートいくつかでは、アルバイトって項目の中で、製薬会社にアルバイトに行ってると、成功確率が上がりやすい、みたいな隠しパラメーターがあって。最終的には、親孝行が良いって説になって(笑)構成作家の渡辺くんは、変に親孝行してたりとか(笑)『お母さん、肩叩こうか』って急に夜中に(笑)」
「失敗したり、成功したりっていうダイジョーブ博士が、醍醐味だったんだけど、今回、どうやら失敗しても時間を戻せるっていうアイテムが入るらしいんです。しかもそれが、有料で1回100円っていう。リアルマネーで100円っていう」
「昔ね、パワプロにハマりにハマってた時に、パワプロを作ってるプロデューサーさんに取材をする機会があったんです。今から10何年前ですね。プロデューサーも代替わりしてると思うんですけど」
「その時に、僕は色んな架空のチームを作るのが好きだったし、あと、ネットがないから、新しくできた選手、もしくは途中からトレードした選手、途中から入ってきた外国人選手とかのデータがないから、そういうのをみんな、サクセスモードで無理して作ってたりしてたわけ。西武の平塚が阪神に入ってきました、みたいな(笑)それで阪神ファンで平塚がよくわからないけれども…って人が平塚を作ったり(笑)」
「そこで、当時のプロデューサーに、エディットモードみたいなのをつけて、自分の好きなパラメーターの選手も作れます、だけどそれで作った選手はちゃんと分かるようなシステムにすれば良いんじゃないか、と言ったんです。サクセスモードと、エディットモードで作った選手は、見分けがつくようなマークをつけたら良いんじゃないか、と」
「そうしたら、当時のプロデューサーが、『そういう夢を叶えることも大事。だけど、バランスはある』と。『オールA選手みたいなものが、エディットモードでいくらでも作れるってなった時、サクセスモードをやる人が減るってことも考えられる。一生懸命やってるユーザーの"こうなったらいいなぁ"ってところと、面白いゲームになることは、別かもしれない。そこを冷静に判断しなきゃいけない』って言ってたんですよ」
「そのプロデューサーは、『エディットモードを作らないと思う』って話をしてたんですよ。でも今や、『100円とったら何でもできる』ってことになると、もうなんだか分からなくてさ」
「しつこいって思われてると思うし、ゲーム好きな人からすれば、『アイツは何言ってもダメなんだよね。あのオッサンは、こういうの(課金制、DLCなど)に対していつも否定的だ』って言われるけど、やっぱりゲームの面白さの中心のところに、お金でなんとかなる、とか小銭を稼ぐっていうのは、絶対に間違ってると思うんだ」
「そこで、ユニフォームがどう違くなったりとか、面白い顔の選手が出来るとかは、お金払っても良いと思う。そこにお金を払う分には、なんとも思わないけどね。でも、本末転倒だなぁって思うのは、他の人とネットを介してゲームができるってことや、対戦できるってことが充実してきているにも関わらず、金でなんとかなるっていうことがね…」
「パワプロってゲームの中で、特にサクセスモードで一番好きなところは、オールAがなかなかできないことなの。それで、できた時の喜びと、できた瞬間のつまらなさなの。『ついにできた!』ってことと、オールAができた日から温度が下がっていくっていう、そのバランスが凄い好きなんだけど、そこにお金を払うと戻せるっていうのをやるのはどうなんだろうか」
「今、色んなゲームでその傾向が強くなってるから、『それが時代の流れだ』っていって諦める人もいる。もっといえば、使わなければ良いじゃんって人が結構いるんだけど、俺はそうは思わない」
「だったら、1000円で20勝すれば良いじゃん。優勝すれば良いじゃん。1000円入れると優勝するってことになれば良いし、200 Km/hrの投球速度が出れば良いじゃんって思うんですよ。でも、ゲームってそうじゃないんじゃない?」
「色んなゲームの中に、その制度が出てきていて、そのシビアさが面白いって言われてたゲームの中に、金でなんとかなるってなってくると、どうしようもないよね」
「ちょっと前に振り返ると、当時はギャグで書いてるから何の問題もないんだけど、『パワプロにダイジョーブ博士が課金で再手術頼めるようになったら、やってしまうのではないか』って、半分ギャグで書いてるんだけど。もっと言えば、ラブプラスとかが課金制になったら、無尽蔵に金を入れていくことになるんじゃないかなって」
「逆に、ゲーマーってそうじゃないよね。痒いところに手が届く感と、届かない感とのバランスが面白いのであって、そこに課金制を付けてしまうのはいかがなものなんだろうか。ゲームの製作者って、ゲームやってたわけじゃん。1回もゲームやったことなくてゲーム作ってる人なんていないと思うんだよね。いちゃいけないと思う。ゲーム製作者は、それで良いんだろうか?」
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