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伊集院光「落語家時代に学んだプレゼントの贈り方」

2012.11.21 (Wed)
2012年11月19日放送の「伊集院光 深夜の馬鹿力」にて、噺家のお中元・お歳暮制度について語られていた。

伊集院光「落語家時代にさ、今から25年くらい前ですけど、円楽一門っていうのは決まりがあって。弟子は、お歳暮・お中元を真打の師匠方にきちんとしなさい、と。ただ、下の連中はカネが無い上に、もっと言うと、落語会は上のものが下のものに奢ってもらったりとか、絶対にありえないわけ。だから、高い物を贈るっていうのは、むしろ失礼なの」

「だから、一律千円とか、その年々で違うと思うけど、一律千円、二千円くらいで、必ずその日になったら手渡し、きちんと師匠宅に持っていくことって決まりがあって。これ自体が大喜利っていうか、結局、そこの知恵の使い合いなんだけど、値段が千円二千円だと限られてくるわけ」

「それで、毎回、いろんなことをやっていくんだけど。たとえば俺がやったのは、年末ジャンボ宝くじを買ってくるんだけど、お百度を踏んでからっていう。お百度参りをしてから買ってきたので、っていう。『私は師匠に、いつもの御恩からいったら、一億円差し上げたいんですけど、お金がないんです。なので、お百度参りをしてきましたので、これは確実に当たると思いますので』みたいな洒落を添えたりして」

「もしくは、うちの兄弟子は三遊亭花楽京って名前だったから、『日本中のらっきょうの産地の中で、一番高級とされているらっきょうを買ってくる』っていう。らっきょうって高級でも上限が知れてて、2千円らっきょうを使うって結構なものなの。それで食べてくださいってやったり」

さらに、以下のように語っていた。

「俺たちもあの時バカだから、ある年に、圓生師匠の名前を継ごうとしておられる三遊亭鳳楽師匠っていう、圓楽一門の中でも一番弟子の真打の人が、『お前らは最近、気が抜けてる。俺たちがそんなに千円、二千円のものが欲しいわけじゃない。だけど、誠意が必要だ』って話になって。『俺の家は、町屋駅から徒歩20分くらいかかる。この長い距離を、かさばる重いものを持って来てくれた。それだけで偉いと思った』って一言で、重いものを持ってくる合戦みたいなのが始まって(笑)」

「本気で鉄アレイ持ってきてたヤツもきて(笑)どう考えても要らないだろ。50代超えてるオッサンの落語家の師匠に、鉄アレイ持ってきて(笑)あと当時、粉石けんが安くて重いもののトップで、みんな誠意=重いってなっちゃってるから、みんな計算して、1 gあたりの値段が安いものはなんだ?ってことになって。その日から、師匠の家にスゲェ量の粉石けんが届くわけ(笑)」

「しかも、ライオンとか花王とかの一流のブランドのは高いから、工場で使うような、一斗缶の中に入ってるような、どこのブランドか分からないような石鹸とかがスゲェ届くようになって(笑)それで、師匠にとうとう怒られるっていう(笑)」

「『俺は琵琶湖を汚したいわけじゃない』って言ってた(笑)その規模でもらってもしょうがないっていう。物を渡すって大変だなぁって」

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