ライトノベルの企画段階における目標は、『この本が何の話なのか?』ということを、タイトルだけで理解できるようにすることです。


○まず一つのライトノベル企画につき、投入するジャンルを二つに絞りこんでください。
 この二つは、基本的には現在の流行か、自分の得意分野から選びます。
 なおこのジャンル選択に、オリジナリティは必要ありません。
 無理をせず、対象読者にあわせた最適なものを選んでください。
 
○次に、選んだ二つのジャンルを一つの作品で両立させるキーアイデアを出してください。
 これはジャンル選択の時とは逆に、絶対的なオリジナリティが必要になります。
 なぜならこのキーアイデアこそが、作品の看板になるからです。
 本のタイトルも『キーアイデアを具体的にあらわした一言』になります。
 ここで他の作品と同じ看板をかけてしまうと、『内容は実は全く似ていないのに、二番煎じだと見なされてしまう作品』になってしまう可能性があります。
 
○全てがそろったら、二つのジャンルと一つのキーアイデアの三角構造を確認してみてください。
 最初にこの三点がはっきりしていると、二つのジャンルを本文に書いていくことが、自動的にキーアイデアにまつわる話をしている状況を作りだすことができます。
 そのため書いている間に話が散らかってしまうことも、未然に防ぐことができます。
  
 もちろん実際には、あるキーアイデアを思いついたことがきっかけで、作品を書きはじめたいと思うことも多いと思います。もちろんそれでも構いません。
 ただしその場合も、自分が書くことになるジャンルについては確認してみてください。
 アイデアがよくてもまったくの不得意な分野だったり、書く必然性のないジャンルに踏みこんでしまっていると、結局作品が書きあがらないような状況に陥ってしまう可能性があります。