神岡鉱山の地下に重力波望遠鏡「KAGRA」完成 23
完成 部門より
岐阜県飛騨市の神岡鉱山はニュートリノ観測施設「スーパーカミオカンデ」で知られるが、その同じ神岡鉱山跡地に大型低温重力波望遠鏡「KAGRA」が完成し、報道陣に公開された(プレスリリース、 毎日新聞の記事、 YOMIURI ONLINEの記事、 朝日新聞デジタルの記事)。
KAGRAは地下200m以深に掘った片腕3kmのL字型トンネルを利用する巨大なレーザー干渉計で、重力波の到来による2点間の距離の変化を検出する。今年度中に試験観測を開始し、2017年には本格観測を開始する予定だ。なおKAGRAとは「神岡」のKAと重力をイメージする「Gravity」や「Gravitational wave」のGRAを組み合わせたもの。
重力波は質量を持った物体が動いたときに発生すると考えられている空間の歪みであり、アインシュタインの一般相対性理論によって存在が予言されているがいまだに直接観測されたことはない。きわめて重い物体である中性子星が互いに廻りあう連星や、回転する赤色超巨星の超新星爆発などでは大きな重力波が発生すると考えられており、精度の高いKAGRAはそのような重力波を観測することを目的にしている(KAGRA - 重力波研究の歴史、 国立天文台ニュース - 重力波天文学が拓く宇宙: PDF)。
重力波望遠鏡は米国のLIGO(基線長4km)、イタリアのVIRGO(基線長3km)、ドイツのGEO600(基線長600m)、東京・国立天文台のTAMA300(基線長300m)などがあるが、KAGRAの観測精度はそれを上回るもので、本格観測から一年以内に重力波が観測できると期待されている。
1つの重力波望遠鏡では重力波の発生方向を特定できないが、LIGOとVIRGOは観測精度をKAGRAと同等に引き上げる改良を計画しており、これによって重力波の観測時刻の差により重力波の発生方向も観測可能になる。
なお、欧州宇宙機関(ESA)は宇宙空間に重力波天文台LISAを2034年に打ち上げ、基線長500万kmの超高精度観測を行う計画だ。
一年以内に重力波観測 (スコア:1)
元祖カミオカンデ [djweb.jp]を思い起こさせるフラグだな.
ベテルギウス (スコア:0)
よっしゃ。ほないくでー!
Re:ベテルギウス (スコア:1)
2015年 KAGRA「完成したよ」
2657年 ベテルギウス「よっしゃ。ほないくでー!」
3299年 KAGRA「何このデータすごい」
Re: (スコア:0)
韓国人に使わせるっていうのも年表に書くといいですね。
国立 (スコア:0)
>東京都国立市のTAMA300(基線長300m)
国立天文台は国立市じゃなく三鷹市にあるんやで。
Re:国立 (スコア:1)
「KAGRA」完成 (スコア:0)
Re: (スコア:0)
期待して待つアル、新八~
大型低温重力波望遠鏡「KAGRA」は、なぜ重力波センサーでなく望遠鏡なのか(別タレコミより) (スコア:0)
専門組織たる宇宙線研究所重力波推進室のHPが、「KAGRA」が「大型低温重力波望遠鏡」であると称しているのだから、間違いはないのだろうが、どなたか解説いただけないだろうか。
http://srad.jp/submission/62952/ [srad.jp]
電波工学に措ける直交ダイバーシティアンテナレベルのセンサーと思うが、KAGRAを望遠鏡扱いして良いのだろうか?
Re: (スコア:0)
はるか彼方の重力波イベントを検知する能力が、期待されるから望遠鏡でいいんじゃないの?
Re: (スコア:0)
センサーといったらサファイアを使った光学素子 そして装置全体は望遠鏡なんだよ
Re: (スコア:0)
観測可能な重力波源は今のところ天体現象しか無いから、望遠鏡以外の利用法が無いとも言えそうです。
カミオカンデのように、当初の予定とは違う方向に発展するのもまた良し。
Re: (スコア:0)
イタリアとアメリカの重力波望遠鏡も、アップデートしてKAGRAと近い性能になるそうです。
3本のアンテナアレイにすれば方向が分かるから、望遠鏡と呼ぶに不足は無いですね。
とはいえ、望遠鏡=Tele-Scope=遠見、なので、たとえ強弱しか分からない無指向性アンテナだったとしても、遠くの宇宙からの現象を観測する目的なら、「望遠鏡」で良いと思いますけれど。
つまり、「望遠鏡」というのはデバイス名(アンテナ、センサー等)ではなく、目的名ってことですね。
Re: (スコア:0)
そういう風に言うなら、電波望遠鏡もただのパラボラアンテナレベルと片づけることが可能になっちゃいます。遠くの電磁波現象をとらえることが出来るのなら、形状やアウトプットの形式に関わらず望遠鏡を名乗ってもなんら問題ないかと。
# 昔、大学にいたころ使っていた電波天文台は1ピクセル分の分光計しかありませんでしたが、誰がどう見ても立派な望遠鏡でしたよ。
LISA (スコア:0)
欧州宇宙機関(ESA)は宇宙空間に重力波天文台LISAを2034年に打ち上げ、
基線長500万kmの超高精度観測を行う計画だ。
すごくスケールのでかい話だが、宇宙空間に浮かぶ2体間の距離を精密に
保つというのは、どれくらいの精度で可能なのだろう。
他の天体の重力や、太陽風、輻射圧などいろいろ影響を与える要素はありそうだが。
Re: (スコア:0)
距離を精密に保つ必要は無いですね。
重力波は振動なので、距離の変動波が検出できれば良い。
検出したい重力波は数mHzだそうなので、数時間オーダーの振動です。
光圧などでゆっくり移動するような直流成分、あるいは摂動などの超長周期成分はフィルタでカットすれば良いだけでしょう。
Re: (スコア:0)
太陽風にはそういう数時間周期の振動成分もあるのでは?
Re:LISA (スコア:1)
実際は3機の探査機の組み合わせになるらしいので、方向を利用すればノイズとして除去できるんじゃないかな。
あるいは逆に、重力波望遠鏡のつもりが太陽風観測機器に転用されるかもしれないですね。
Re: (スコア:0)
その3機というのは、重力波の来た方向を検出するためであって、冗長性を持たせるためではないんでないかな?
もっとも、3機では平面の3角形しか構成できないので、なんでそれで3次元空間の方向を特定できるのか分からないけど。
Re: (スコア:0)
NASAのページ [nasa.gov]を見ると衛星は3機構成のようなので、重力波以外の原因で1台だけ定位置からずれたらすぐ分かりますね。
ちなみに初代LIGOは米国の2箇所に同じものを設置することで、地域的なノイズ(トラックが隣を通ったとか)を排除する設計でした。今は知りませんが。KAGRAはどうなるんだろう。
成功したら、KAGRAを舞います。 (スコア:0)
KAGRAの所員による神楽舞を舞います。
既に回答されていそうな いまさらな質問 (スコア:0)
なぜKAGRAという綴りになったんです?KAGURAでもいいんじゃないのかなと思ったんで。
予想1) 検索ノイズの排除
予想2) KAGURAだと「くぐら」って発音しちゃう可能性があったから
Re:既に回答されていそうな いまさらな質問 (スコア:1)
Kamioka Gravitational Wave Detectorだそう
もともとのLarge Scale Cryogenic Gravitational Wave Telescope (LCGT)はなんか同性愛の新しい区分みたいなイニシャルだな