AT 2016 P青木ひとり生誕祭(仮) @TSUTAYA O-EAST 6/3
- 2016/06/04
- 17:59
BAYCAMPなどのイベントの主催者であり、最近はキュウソネコカミのライブのプロデューサーとして一躍表舞台に立つ頻度が増えた、AT FIELDの代表である青木氏が50歳の誕生日を迎えたということで、ゆかりのあるアーティストを集め、己で生誕祭を開催。近年、青木氏が手がけるアーティストはBAYCAMPなどでのライブをきっかけに次々とブレイクを果たしており、このO-EASTのキャパは余裕でソールドアウト。
出演者は
キュウソネコカミ
忘れらんねえよ
水曜日のカンパネラ
SPARK!! SOUND!! SHOW!!
Creepy Nuts
リーガルリリー
という、どうにも濃い面々。
しかしながら急遽参加を決めたので、開演の18時半には間に合わず、すでにリーガルリリー、水曜日のカンパネラは終わっており、小さいほうのステージでCreepy Nutsがすでにライブ中。水曜日のカンパネラはさすがにものすごく面白かったらしいので、これは悔やまれる。
そのCreepy Nutsはもじゃもじゃの髪に髭という出で立ちのMCのR-指定と、スーツを着てクールに決めているように見えて、25歳にして未だに童貞というDJ松永の2人組。
その見た目のキャラの強さと、周りの人間や社会や音楽シーン皮肉を効かせたR-指定のリリックと、見た目以上にリアルヒップホップな松永のトラック。それによりヒップホップの格好良さと面白さの両方(それはRIP SLYMEやケツメイシが切り開いてきた道であるが)を体感することができる。
「2016年のヒップホップの乗り方」を伝授して完全に初見ばかりと思われる観客をガンガン盛り上げまくる力技っぷりを見せると、R-指定が客席からお題をもらい、「うまい棒」「たこ焼き」「お好み焼き」「ドクロ」「AT-FIELD」という単語を使ってフリースタイルを展開。さらに松永もターンテーブルソロを見せるが、キャラの強さによってついついキワモノっぽいイメージを持ってしまいがちなこの2人が、実はしっかりしたヒップホップのスキルを持っているということがよくわかる。
なかなかこの会場に来ていた若い人たちはヒップホップのライブというものに触れる機会がそんなにないと思うが、そういう人たちだらけのアウェーな場を、そういう人たちの力も使って完全に持っていったのはさすが。これからもっと表舞台に出てきそうな気がする。
しかし、松永はともかくR-指定も25歳とは…(笑)
合法的トビ方ノススメ
https://youtu.be/UVaZf3GliDs
・忘れらんねえよ
メインステージに登場…かと思いきや、ブルーハーツ「リンダリンダ」が流れる中、客席後方のPAエリアの柵に立ち、観客に運ばれながらステージに到達する男、柴田が率いる忘れらんねえよ。
サポートドラマーにおなじみのマシータ(ex.BEAT CRUSADERS)を迎え、「ばかもののすべて」から始まると、3人時代を総括するような初のベストアルバムをリリースした後ということで、近年のライブのキラーチューンを連発。
「ばかばっか」では客席に柴田が突入し、千円札を手に持ち、観客にバーカウンターまで運んでもらい、ビールをゲットすると、客席の真ん中で観客に足を支えられながら立つという、某他のバンドのライブでよく見る光景になり、そこで自ら一気コールをして一気飲み。
しかしこの日はそれだけでは終わらず、その場で青木氏に向けて書いてきたという感謝の手紙を読みあげる。この時、青木氏はステージ上に。
「主にキュウソネコカミをメインに見つつも忘れらんねえよのことも見てくれている(笑)」
など、柴田らしい自虐満載の手紙は結局は10月に行われるバンド初のZeppワンマンの宣伝で締められる。
しかし、青木氏と同じように、というかそれ以上にここに集まった観客に対して、
「あんたら今日この場所を勝ち取ってきてくれたんだろ?花金なのに時間作って、安くないチケット代払ってさ。本当にカッコ良いよ。あんたらが最高のロックンローラーだよ」
と心からの感謝を告げるのは、誰にも見向きされないような人生が長かったこの男だからこそ。
そしてその感謝の気持ちを曲で示すかのような、小細工や余計なギミックを排除した名曲群を続けると、ラストは「忘れらんねえよ」で大合唱を巻き起こして終了した。
忘れらんねえよはその派手なパフォーマンスに目がいきがちだが、こうしてライブを見ると、柴田の歌がどんどん上手くなっていることにビックリする。デビュー時の下手さを売りの一つにしていた時期はそれはそれで味があったが、こうして純然たる名曲が増えてくると、その歌唱力の向上は曲と歌詞そのものの良さを聴いている人に伝えるための最も大きな要素になる。
すでにロックシーンではおっさんの年齢だが、まだまだこのバンドの進化は実は止まることを知らない。
1.ばかもののすべて
2.犬にしてくれ
3.ばかばっか
4.寝てらんねえよ
5.バンドやろうぜ
6.この高鳴りをなんと呼ぶ
7.忘れらんねえよ
この高鳴りをなんと呼ぶ
https://youtu.be/tybaLXGszYk
・SPARK!! SOUND!! SHOW!!
スサシの略称で呼ばれる、大阪の4人組バンド、SPARK!! SOUND!! SHOW!!。去年のBAYCAMPに出演したあたりから急速に注目を集めるようになっている。
メンバーが登場すると、タナカユウキ(ボーカル&ギター)が
「こんばんは、ゆずです!どっからどう見ても、ゆずでしょ!」
「RIP SLYMEです!」
と、そもそも人数が違うし、なぜその2組なのか全くわからない嘘の自己紹介をするあたりからも大阪のバンドらしさと、一筋縄ではいかない感じがするが、紅一点キーボーディスト・ミカテラによってポップなサウンドにまとめられているが、ヒップホップやハードコアなど、好きな音楽を詰め込みまくったような、ジャンクなロックサウンド。
また、見た目のインパクト大な長髪ベーシストチヨチヨの「話変わるけど」という一言からバンドが大げさにキメを鳴らし、「こいつが話を変えますー!」と無駄に派手な演出をしたり、メンバー全員が物販紹介ラップを始めたりと完全にやりたい放題。
P青木の誕生日を祝うライブというよりは自分たちの存在をこのアウェーな場所でひたすらにアピールするというライブで、メンバーのキャラの濃さとパフォーマンスによるインパクトは抜群。しかしながらタナカのボーカルはライブだとちょっと聴き取りづらいところもあるだけに、面白い歌詞を生かすにはそこがこれから大事になっていくと思う。
ミッドナイトサイダー
https://youtu.be/cL-GhfVSVfk
・キュウソネコカミ
この日のトリはキュウソネコカミ。ある意味ではP青木がここまで有名になってしまったのはこのバンドによるところが大きいだけに、トリに相応しい存在である。
メインステージの幕が開くと、そこにはすでにセイヤ以外のメンバーがおり、ファンキーなサウンドを鳴らし始めると、白いTシャツ姿のセイヤもステージに登場。
すると「ビーフorチキン」からスタート。普段のイベントやフェスでは終盤に演奏する「ビビった」を序盤でやるあたりからは、やはりこのイベントが普段とは違うことを感じさせるが、次に演奏されたのが不倫をテーマにした「要するに飽きた」であったりと、良くも悪くも誕生日感は全く感じさせないセトリ。
しかしながら、セイヤはこの日、明らかにいつもと気合いがまるっきり違っていた。ハンドマイク状態の時にステージ上をせわしなく動くのはいつも通りだが、ボーカルは「飛ばしすぎじゃないのか!?」というくらいに序盤から声を張り上げまくりで、曲間には酸素を吸入する姿もいつもより多く見られる。
「DQNなりたい~」ではいつものように、というか最近は大きい規模の会場で見ることが多かっただけに、この規模なのでかなりスムーズに客席に突入し、人に支えられながら立つと、先ほど忘れらんねえよの柴田が立っていたあたりの場所まで到達し、
「最近人の上に立つバンド増えたなー!
まだこの人の上に立つ業界には俺らよりも先輩のBRAHMANとかKING BROTHERSがおるけど!」
と叫び、
「俺は絶対このパフォーマンスをやめねー!」
と宣言してから、渋谷だとより一層説得力がある「ヤンキー怖い」のコール&レスポンスへ。
「まだ眠くないやろー!」
と「MEGA SHAKE IT!!」でかなり夜遅くなってきた客席を目覚めさせ、「KMDT25」はタイトルそのままな状態のCreepy NutsのDJ松永に捧げられる。
そして
「誕生日に全く似つかわしくない曲を」
と言って最後に演奏されたのは、まさかの「Scary song」という、なぜこの曲?というチョイス。
しかし、曲中でセイヤが「世にも奇妙な話」のタモリのコスプレをしてから、ツアーなどでは幽霊のコスプレをするためにいったんステージから去ったあと、ステージに戻ってきたのはセイヤではなく、まさかのギターを持ったP青木というサプライズ。そのままP青木が続きを歌い(歌は非常に下手だったけど)、「怖くないよ」ダンスをセイヤと一緒にやるという、選曲自体は誕生日感は一切ないが、この日でしかあり得ない演出を見せて本編は終了。こういうことを考えられるのはさすがキュウソ。
アンコールでは「久々にやる曲」と言って、「困った」を演奏。この曲の曲中ではおなじみの社会のしがらみのコーナーでは、社会のしがらみではなく、P青木のしがらみとでも言うような、P青木のポンコツっぷりをダンボールに書き連ねる。
(例:「ラブサイケデリコ」を「ラブサイケデリコラ」に間違える。
「ダウンロード」を「ダウンルロード」に間違える。
ツイッターのアカウントが「AT FIELD」ではなく「AT FILED」になっている
この日のステッカーに書かれている名前をローマ字表記にしたため、PAOKIになっている)
そして客席のど真ん中を開けさせて、そこにダンボールを置き、セイヤがステージからダイブして潰すという、この曲おなじみの、キュウソの名前が広がったきっかけであるパフォーマンスを久々に披露する。セイヤはダイブしたあと「膝が痛い」と言っていたが。
そしてラストはもはやP青木のテーマソングとも言える(P青木のPはポンコツのPらしい)「ハッピーポンコツ」で曲タイトルの通りにハッピーな空気に包まれて終了。と思いきや、「ハッピーバースデー」を歌いながら、誕生日ケーキのローソクの火を観客の息で吹き消すという試みも成功し、最後にはこの日の出演者が全員集合して写真撮影をし、終始楽しさに包まれながら、P青木の50歳の生誕歳は終了した。
1.ビーフorチキン
2.ビビった
3.要するに飽きた
4.DQNなりたい、40代で死にたい
5.MEGA SHAKE IT!!
6.KMDT25
7.Scary song
encore
8.困った
9.ハッピーポンコツ
ハッピーポンコツ
https://youtu.be/_ZEGUfWSgls
AT FIELDが主催するBAYCAMPはシャトルバス問題や、去年はトイレ問題(会場の仮設トイレがほとんどすべて壊れた)など、もはや開催を発表しただけで「ちゃんとやれ!」と突っ込まれるようになっているが、それでも毎年行ってしまうのは、出演者の良さはもちろん、代表のP青木がどれだけポンコツであっても、良い人でしかないというのがもうわかってしまっているというのも大きい。
最近は「俺には日本中にファンがいる」と調子に乗っているらしいが(セイヤ談)、実際、キュウソなど、この人がいるからやっていけているバンドはたくさんいる。それだけに、50歳になってもまだまだ元気に音楽シーンを盛り上げ続けていって欲しい。
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出演者は
キュウソネコカミ
忘れらんねえよ
水曜日のカンパネラ
SPARK!! SOUND!! SHOW!!
Creepy Nuts
リーガルリリー
という、どうにも濃い面々。
しかしながら急遽参加を決めたので、開演の18時半には間に合わず、すでにリーガルリリー、水曜日のカンパネラは終わっており、小さいほうのステージでCreepy Nutsがすでにライブ中。水曜日のカンパネラはさすがにものすごく面白かったらしいので、これは悔やまれる。
そのCreepy Nutsはもじゃもじゃの髪に髭という出で立ちのMCのR-指定と、スーツを着てクールに決めているように見えて、25歳にして未だに童貞というDJ松永の2人組。
その見た目のキャラの強さと、周りの人間や社会や音楽シーン皮肉を効かせたR-指定のリリックと、見た目以上にリアルヒップホップな松永のトラック。それによりヒップホップの格好良さと面白さの両方(それはRIP SLYMEやケツメイシが切り開いてきた道であるが)を体感することができる。
「2016年のヒップホップの乗り方」を伝授して完全に初見ばかりと思われる観客をガンガン盛り上げまくる力技っぷりを見せると、R-指定が客席からお題をもらい、「うまい棒」「たこ焼き」「お好み焼き」「ドクロ」「AT-FIELD」という単語を使ってフリースタイルを展開。さらに松永もターンテーブルソロを見せるが、キャラの強さによってついついキワモノっぽいイメージを持ってしまいがちなこの2人が、実はしっかりしたヒップホップのスキルを持っているということがよくわかる。
なかなかこの会場に来ていた若い人たちはヒップホップのライブというものに触れる機会がそんなにないと思うが、そういう人たちだらけのアウェーな場を、そういう人たちの力も使って完全に持っていったのはさすが。これからもっと表舞台に出てきそうな気がする。
しかし、松永はともかくR-指定も25歳とは…(笑)
合法的トビ方ノススメ
https://youtu.be/UVaZf3GliDs
・忘れらんねえよ
メインステージに登場…かと思いきや、ブルーハーツ「リンダリンダ」が流れる中、客席後方のPAエリアの柵に立ち、観客に運ばれながらステージに到達する男、柴田が率いる忘れらんねえよ。
サポートドラマーにおなじみのマシータ(ex.BEAT CRUSADERS)を迎え、「ばかもののすべて」から始まると、3人時代を総括するような初のベストアルバムをリリースした後ということで、近年のライブのキラーチューンを連発。
「ばかばっか」では客席に柴田が突入し、千円札を手に持ち、観客にバーカウンターまで運んでもらい、ビールをゲットすると、客席の真ん中で観客に足を支えられながら立つという、某他のバンドのライブでよく見る光景になり、そこで自ら一気コールをして一気飲み。
しかしこの日はそれだけでは終わらず、その場で青木氏に向けて書いてきたという感謝の手紙を読みあげる。この時、青木氏はステージ上に。
「主にキュウソネコカミをメインに見つつも忘れらんねえよのことも見てくれている(笑)」
など、柴田らしい自虐満載の手紙は結局は10月に行われるバンド初のZeppワンマンの宣伝で締められる。
しかし、青木氏と同じように、というかそれ以上にここに集まった観客に対して、
「あんたら今日この場所を勝ち取ってきてくれたんだろ?花金なのに時間作って、安くないチケット代払ってさ。本当にカッコ良いよ。あんたらが最高のロックンローラーだよ」
と心からの感謝を告げるのは、誰にも見向きされないような人生が長かったこの男だからこそ。
そしてその感謝の気持ちを曲で示すかのような、小細工や余計なギミックを排除した名曲群を続けると、ラストは「忘れらんねえよ」で大合唱を巻き起こして終了した。
忘れらんねえよはその派手なパフォーマンスに目がいきがちだが、こうしてライブを見ると、柴田の歌がどんどん上手くなっていることにビックリする。デビュー時の下手さを売りの一つにしていた時期はそれはそれで味があったが、こうして純然たる名曲が増えてくると、その歌唱力の向上は曲と歌詞そのものの良さを聴いている人に伝えるための最も大きな要素になる。
すでにロックシーンではおっさんの年齢だが、まだまだこのバンドの進化は実は止まることを知らない。
1.ばかもののすべて
2.犬にしてくれ
3.ばかばっか
4.寝てらんねえよ
5.バンドやろうぜ
6.この高鳴りをなんと呼ぶ
7.忘れらんねえよ
この高鳴りをなんと呼ぶ
https://youtu.be/tybaLXGszYk
・SPARK!! SOUND!! SHOW!!
スサシの略称で呼ばれる、大阪の4人組バンド、SPARK!! SOUND!! SHOW!!。去年のBAYCAMPに出演したあたりから急速に注目を集めるようになっている。
メンバーが登場すると、タナカユウキ(ボーカル&ギター)が
「こんばんは、ゆずです!どっからどう見ても、ゆずでしょ!」
「RIP SLYMEです!」
と、そもそも人数が違うし、なぜその2組なのか全くわからない嘘の自己紹介をするあたりからも大阪のバンドらしさと、一筋縄ではいかない感じがするが、紅一点キーボーディスト・ミカテラによってポップなサウンドにまとめられているが、ヒップホップやハードコアなど、好きな音楽を詰め込みまくったような、ジャンクなロックサウンド。
また、見た目のインパクト大な長髪ベーシストチヨチヨの「話変わるけど」という一言からバンドが大げさにキメを鳴らし、「こいつが話を変えますー!」と無駄に派手な演出をしたり、メンバー全員が物販紹介ラップを始めたりと完全にやりたい放題。
P青木の誕生日を祝うライブというよりは自分たちの存在をこのアウェーな場所でひたすらにアピールするというライブで、メンバーのキャラの濃さとパフォーマンスによるインパクトは抜群。しかしながらタナカのボーカルはライブだとちょっと聴き取りづらいところもあるだけに、面白い歌詞を生かすにはそこがこれから大事になっていくと思う。
ミッドナイトサイダー
https://youtu.be/cL-GhfVSVfk
・キュウソネコカミ
この日のトリはキュウソネコカミ。ある意味ではP青木がここまで有名になってしまったのはこのバンドによるところが大きいだけに、トリに相応しい存在である。
メインステージの幕が開くと、そこにはすでにセイヤ以外のメンバーがおり、ファンキーなサウンドを鳴らし始めると、白いTシャツ姿のセイヤもステージに登場。
すると「ビーフorチキン」からスタート。普段のイベントやフェスでは終盤に演奏する「ビビった」を序盤でやるあたりからは、やはりこのイベントが普段とは違うことを感じさせるが、次に演奏されたのが不倫をテーマにした「要するに飽きた」であったりと、良くも悪くも誕生日感は全く感じさせないセトリ。
しかしながら、セイヤはこの日、明らかにいつもと気合いがまるっきり違っていた。ハンドマイク状態の時にステージ上をせわしなく動くのはいつも通りだが、ボーカルは「飛ばしすぎじゃないのか!?」というくらいに序盤から声を張り上げまくりで、曲間には酸素を吸入する姿もいつもより多く見られる。
「DQNなりたい~」ではいつものように、というか最近は大きい規模の会場で見ることが多かっただけに、この規模なのでかなりスムーズに客席に突入し、人に支えられながら立つと、先ほど忘れらんねえよの柴田が立っていたあたりの場所まで到達し、
「最近人の上に立つバンド増えたなー!
まだこの人の上に立つ業界には俺らよりも先輩のBRAHMANとかKING BROTHERSがおるけど!」
と叫び、
「俺は絶対このパフォーマンスをやめねー!」
と宣言してから、渋谷だとより一層説得力がある「ヤンキー怖い」のコール&レスポンスへ。
「まだ眠くないやろー!」
と「MEGA SHAKE IT!!」でかなり夜遅くなってきた客席を目覚めさせ、「KMDT25」はタイトルそのままな状態のCreepy NutsのDJ松永に捧げられる。
そして
「誕生日に全く似つかわしくない曲を」
と言って最後に演奏されたのは、まさかの「Scary song」という、なぜこの曲?というチョイス。
しかし、曲中でセイヤが「世にも奇妙な話」のタモリのコスプレをしてから、ツアーなどでは幽霊のコスプレをするためにいったんステージから去ったあと、ステージに戻ってきたのはセイヤではなく、まさかのギターを持ったP青木というサプライズ。そのままP青木が続きを歌い(歌は非常に下手だったけど)、「怖くないよ」ダンスをセイヤと一緒にやるという、選曲自体は誕生日感は一切ないが、この日でしかあり得ない演出を見せて本編は終了。こういうことを考えられるのはさすがキュウソ。
アンコールでは「久々にやる曲」と言って、「困った」を演奏。この曲の曲中ではおなじみの社会のしがらみのコーナーでは、社会のしがらみではなく、P青木のしがらみとでも言うような、P青木のポンコツっぷりをダンボールに書き連ねる。
(例:「ラブサイケデリコ」を「ラブサイケデリコラ」に間違える。
「ダウンロード」を「ダウンルロード」に間違える。
ツイッターのアカウントが「AT FIELD」ではなく「AT FILED」になっている
この日のステッカーに書かれている名前をローマ字表記にしたため、PAOKIになっている)
そして客席のど真ん中を開けさせて、そこにダンボールを置き、セイヤがステージからダイブして潰すという、この曲おなじみの、キュウソの名前が広がったきっかけであるパフォーマンスを久々に披露する。セイヤはダイブしたあと「膝が痛い」と言っていたが。
そしてラストはもはやP青木のテーマソングとも言える(P青木のPはポンコツのPらしい)「ハッピーポンコツ」で曲タイトルの通りにハッピーな空気に包まれて終了。と思いきや、「ハッピーバースデー」を歌いながら、誕生日ケーキのローソクの火を観客の息で吹き消すという試みも成功し、最後にはこの日の出演者が全員集合して写真撮影をし、終始楽しさに包まれながら、P青木の50歳の生誕歳は終了した。
1.ビーフorチキン
2.ビビった
3.要するに飽きた
4.DQNなりたい、40代で死にたい
5.MEGA SHAKE IT!!
6.KMDT25
7.Scary song
encore
8.困った
9.ハッピーポンコツ
ハッピーポンコツ
https://youtu.be/_ZEGUfWSgls
AT FIELDが主催するBAYCAMPはシャトルバス問題や、去年はトイレ問題(会場の仮設トイレがほとんどすべて壊れた)など、もはや開催を発表しただけで「ちゃんとやれ!」と突っ込まれるようになっているが、それでも毎年行ってしまうのは、出演者の良さはもちろん、代表のP青木がどれだけポンコツであっても、良い人でしかないというのがもうわかってしまっているというのも大きい。
最近は「俺には日本中にファンがいる」と調子に乗っているらしいが(セイヤ談)、実際、キュウソなど、この人がいるからやっていけているバンドはたくさんいる。それだけに、50歳になってもまだまだ元気に音楽シーンを盛り上げ続けていって欲しい。
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