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 マイクロソフト社のフリーソフト『Process Explorer』がバージョンアップし、不審なプロセスを簡単に調査できるようになりました。
 
Process Explorer


 『Process Explorer』は、Windows用トラブルシューティング ツールであるマイクロソフト社のフリーソフト群「Windows Sysinternals」のひとつです。
 
 『Process Explorer』を起動すると以下のように実行中のプロセスを調べることができます。この画面上で各プロセスの詳細を調べたり、プロセスを終了させたりすることができます。Windows標準のタスクマネージャの高機能版的なフリーソフトです。
 
ProcessExplorer01.JPG

 
 この『Process Explorer』が今回のバージョンアップでv16.0となり、『VirusTotal』と連携可能になりました。『VirusTotal』は複数のウイルス対策ソフトウェアのエンジンを用いてウイルスかどうかをチェックできるオンラインサービスです。
 
 『Process Explorer』上に表示されるプロセス上で右クリックし、「Check VirusTotal」を選択するだけでプロセスの危険性を調査できるようになりました。
 

ProcessExplorer02.JPG

 
 結果は、『VirusTotal』列に表示されます。
 
ProcessExplorer03.JPG 
 
 
 この例では、「1/43」という結果が一つ表示されていますが、これは43種類のウイルス対策ソフトウェアエンジンで調査した結果、そのうちの1つでウイルスと判定されたということを示しています。
 
 この判定結果はリンクになっており、クリックするとブラウザが起動し、『VirusTotal』の詳細な判定結果画面を表示してくれます。
 
ProcessExplorer04.JPG 
 
 
 このように、『Process Explorer』を使うとWindows上のプロセスが危険なものかどうか簡単に調べることができます。Windowsを使用していて、動作が遅くなったとか、不審なプロセスがあるといった時には、常駐型のウイルスに感染している可能性があります。そのような時に、『Process Explorer』を使うといいでしょう。
 
 
 それにしても『Process Explorer』と『VirusTotal』という組み合わせはおもしろいですね。
 
 ご存じの方もいらっしゃるかと思いますが、『Process Explorer』を含む「Windows Sysinternals」はその昔「Sysinternals」という会社が提供していたツールでした。それをマイクロソフトが買収し、現在はマイクロソフト社の一部門としています。
 
 
 一方の『VirusTotal』も元々はスペインのセキュリティ企業でしたが、2012年にGoogleが買収しています。
 
 つまり、今回の連携はマイクロソフトとGoolgleによる連携でもあるわけです。
 
 さまざまな分野で競合する両社ですが、こういう連携は利用者としてはありがたいものです。
 
 フリーソフトですし、標準のタスクマネージャに置き換えて利用することもできます。興味がある方は試してみてはいかが?