"The Point-and-Shoot Camera" をどう訳すか
スマホの普及で、オートフォーカスカメラが存続の危機 - WSJ.com を読んで。
翻訳記事が何かおかしいと思ったら原文にあたるのが鉄則。
The Point-and-Shoot Camera Faces Its Existential Moment - WSJ.com
原題は The Point-and-Shoot Camera と書かれている。Wikipedia英語版で調べると、複雑な操作なしにワンアクションで撮れるカメラのことらしい。
カメラというのは本来いろんな操作を経て初めて撮れるというメンドクサイ代物だ。ピントを合わせ、露出を計り、それを元にシャッター速度と絞りを決めて、ようやっと撮れる。
それだと万人が扱えないということで、そういう知識や操作を必要としないカメラが登場した。大胆にもピントとシャッタースピードを固定してしまい、絞りは光電素子により自動調整する。狙って (point) シャッターを切りさえすれば (and shoot) 撮れる、夢のカメラだ。
近年の point-and-shoot camera といえば、それは全自動カメラのことを指す。オートフォーカスで自動ピント合わせ、自動露出、シャッター速度や絞りもモードにあわせて自動決定される。
コンパクトデジカメは全自動で一般ユーザー向けのものが大半を占めるので、「コンパクトデジカメ」と訳してしまえばそれは point-and-shoot camera とほぼ同義かもしれない。
しかしそれだと、原文にある「the classic compact, or "point-and-shoot," 」がスムーズに訳せなくなる。
「classic compact」と「point-and-shoot」が違うものとして並べられているからだ。
じゃあどうする? 答えは簡単、日本語には「point-and-shoot」に対応する言葉がちゃんとある。「バカチョンカメラ」と訳せばいい。
「馬鹿でもちょんでも撮れるカメラ」を意味するその言葉は、point and shoot すなわち "狙って撮るだけ" というニュアンスにぴったりマッチしている。
…
以上が、point-and-shoot を「オートフォーカス」と訳すしかなかった理由だろう。
翻訳記事が何かおかしいと思ったら原文にあたるのが鉄則。
The Point-and-Shoot Camera Faces Its Existential Moment - WSJ.com
原題は The Point-and-Shoot Camera と書かれている。Wikipedia英語版で調べると、複雑な操作なしにワンアクションで撮れるカメラのことらしい。
カメラというのは本来いろんな操作を経て初めて撮れるというメンドクサイ代物だ。ピントを合わせ、露出を計り、それを元にシャッター速度と絞りを決めて、ようやっと撮れる。
それだと万人が扱えないということで、そういう知識や操作を必要としないカメラが登場した。大胆にもピントとシャッタースピードを固定してしまい、絞りは光電素子により自動調整する。狙って (point) シャッターを切りさえすれば (and shoot) 撮れる、夢のカメラだ。
近年の point-and-shoot camera といえば、それは全自動カメラのことを指す。オートフォーカスで自動ピント合わせ、自動露出、シャッター速度や絞りもモードにあわせて自動決定される。
コンパクトデジカメは全自動で一般ユーザー向けのものが大半を占めるので、「コンパクトデジカメ」と訳してしまえばそれは point-and-shoot camera とほぼ同義かもしれない。
しかしそれだと、原文にある「the classic compact, or "point-and-shoot," 」がスムーズに訳せなくなる。
「classic compact」と「point-and-shoot」が違うものとして並べられているからだ。
じゃあどうする? 答えは簡単、日本語には「point-and-shoot」に対応する言葉がちゃんとある。「バカチョンカメラ」と訳せばいい。
「馬鹿でもちょんでも撮れるカメラ」を意味するその言葉は、point and shoot すなわち "狙って撮るだけ" というニュアンスにぴったりマッチしている。
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以上が、point-and-shoot を「オートフォーカス」と訳すしかなかった理由だろう。