fc2ブログ
海の中には母がいる
母の中には海がある
季節がパントマイムを演じる時
私は夜を絞め殺す
死には重さがない
夢から醒めて
いのちの温かさを確認する
見えない季節の中で
もうひとりの私に出逢う
眼差しがあった
故郷の自然を呼吸する
過去という未来
風が鳴る
夢を啄む盲目の鳥が飛んでいく
私は笑った
海が見たい
やがて
空が落ちてくる



2024.08.17 Sat l l コメント (2) トラックバック (0) l top

夢から醒めて
知っている風景と
知らない風景の隙間を
知らない時間が流れていく
名前のない時間が透けて見えてくる
私はどこにいるのだろう
始まりがなければ終わりはない。
終わりがなければ始まりはない。
双子の時間が踞っている。
想像してみよう
現実が夢であると
夢が現実であると
いのちは時を所有することが出来ない
風がみえる
遠くにいこう
掌の中の
掌の形をした血を握りしめて
遠く遥か遠くに



2024.01.24 Wed l l コメント (0) トラックバック (0) l top
私は見知らぬ透明な路を歩いている
月明かりに誘われて
忘れ去られたモノ達が蠢き始める
不完全な風景を埋めるための約束はない
記憶の中を忘れ物が追いかけてくる
見ることの出来ない飢え
知ることの出来ない渇きが
こゝろの隙間にある
私の中の欠けた部分が私そのものだった
世界は思考を共有している
他者たちの中で他者たちと共に私は思考している
私の思考は群集の思考に内包されている
私以外のモノを認識することでしか
私は私の存在を確認できない。
世界を象徴する夢が在り
夢を象徴する世界が在る
世界はひとつではない
複数の世界が入れ替わる瞬間がある
失われたモノと
失われなかったモノが
共に存在する世界で
私は私の隙間を抱きしめる


2023.07.04 Tue l l コメント (13) トラックバック (0) l top
心濡れ
背中合わせの
桜雨


2023.04.09 Sun l 恋歌 l コメント (8) トラックバック (0) l top
透き徹っていく季節を追いかける
名前のない日常の想い
懐かしさを感じる出逢い
寂しい声に私の身体が侵されている
刻が見えない
刻が見る夢の中では存在しないものが存在する
刻はもうひとつの日常をつくる
人は常に未知の中にいる
繰り返される変化という調和
記憶もまた変化し成長していく
風のように記憶の中を刻が流れていく
曖昧な選択肢を残したまま日常が歪んでいく
閉じられた感覚の窓の向こうに見失った私の欠片がある
心を溶かすような雨が降っている
風化する想い
未来という過去
失われるべきものは既に失われていた





2022.10.27 Thu l l コメント (12) トラックバック (0) l top

雨が踊っている
木の葉の揺れる音が聞こえてくる
湿った空気が身体に絡み付いてくる
記憶は明日生まれる
複数の明日が繋がる
なにを探すかではなく
なぜ探すかという所から始まり
時を失った樹木のように生き続け
私は私の沈黙を抱きしめる
風が吹く
低く垂れ込めた雲に
水彩画のように私の影が重なっていく


2022.08.21 Sun l l コメント (0) トラックバック (0) l top

私には私が見えない
あなたには私が見えない
あなたにはあなたが見えない
私にはあなたが見えない
扉の向こうで風の声がする
あなたは記憶として私の中にある。
残された時間を習慣化する不思議
失われた答は失われたまま
待つ事で過ぎ去った時をなぞる
いのちは孤独だ
やがて私もひとつの記憶になる
明日の過去になる



2022.08.09 Tue l l コメント (2) トラックバック (0) l top
  1. 無料アクセス解析