これがニッポンのジョーシキです(ふるっ)
▼常識力検定が人気 企業や学校、検定ラッシュ (asahi.com)
http://www.asahi.com/life/update/0423/004.html
食べると体が冷えると言われる野菜は? 門松は遅くともいつまでに飾る? 日常生活やビジネス上の知識を問う「常識力検定」が人気だ。自分の常識度を試そうという個人からじわじわと広がり、最近では社員教育に採り入れる企業や、「卒業後を視野に入れた教育に最適」と受講させる大学や高校まで出始めた。
検定が始まったきっかけは、ある出版関連会社の会議だった。参加していた大学教授らから「基本的なマナーを知らない若者が多い」という声が上がったのを受け、「いっそのこと、常識度を測る基準を作ってみてはどうだろう」。会議の参加者らの呼びかけで、賛助企業も現れた。日本常識力検定協会(東京都新宿区)を立ち上げ、01年から試験を始めた。
「勉強法」はあるのか。同協会の鈴木博正・事務局長(50)は、新聞を毎日しっかり読むことだと話す。「報道で知った苦手分野の知識をこまめに記録し、後で読み返せば身につきます」
1級ともなるとマニアックな問題が多くなるが、「自分の苦手分野がわかった」などと発奮、更に上級に挑戦する人が多いという。
ちょ、ちょっと待て。“勉強”しなければならないようなものは、はたしてそもそも“常識”なのか?
むかしからのいわゆる“常識”が常識でなくなってきているのには、悪い面もあれば良い面もある。なぜそれが常識でなくなってきているのかを分析・考察するほうが重要なのではあるまいか? どう考えたって、早く“常識”でなくしてしまったほうがいいような、非合理的な“常識”も少なくない。自分たちの暮らしや仕事に密着していないような“常識”を無理やり“勉強”して、そんな“常識”がクイズ以外のなんの役に立つのだろう? まあ、おれ自身は、そういうトリビアは嫌いじゃないけどね。“知っていて無視する”ほうが、より楽しいことはたしかだ。なに、厭らしい? ええ、どうせおれは常識がないですとも。
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コメント
まぁ、「花市権兵衛」の時代ですからねぇ。
なんとかしないとというのもわからなくはありません (-_-b
投稿: 東部戦線 | 2006年4月23日 (日) 22時14分
>東部戦線さん
た、たしかに(-_-;)。
しかし、“常識を勉強する”ってのは、やっぱり語義矛盾だと思うなあ(^_^;)。つまりアレですかね、われわれの社会は、すでに“ふつうに暮らしているだけでは常識が身に着かない社会”になっているということなんでしょうね。格差社会とかデジタル・ディバイドとかいったこととも関連してくる問題なのかもしれません。
投稿: 冬樹蛉 | 2006年4月24日 (月) 01時56分
実はこの検定で試されているのは、受験者ではなく「常識」の方では?
正答率が50%を切った「常識」からは、それが常識であると云う地位を剥奪される、とか。
投稿: koga | 2006年4月24日 (月) 11時16分
会社などの小さな社会の掟を、社会規範を根拠に無視しようという非常識な連中が増えたからかも。
投稿: 林 譲治 | 2006年4月24日 (月) 15時54分
現在、社会で人の上に立っているのは学生運動やら何やらが流行っていたころの造反有利の世代ですから、当時の流行として在来の価値観を否定するのが良いことみたいに思い込んで育ってます。
つまり会社の経営者もマスコミも、ボスになっている人たちは常識が身についていません。「他山の石」をポジティブな意味だと思い込んでいる人たちです。
その影響も大きいかも。
投稿: 東部戦線 | 2006年4月24日 (月) 21時48分
>kogaさん
それも面白いと思うんですが、以前テレビでやってた企画モノのクイズでは、「二階から目薬」が二十代のほとんどに通用しないなんてことを言ってました。ほんまかいなー、と驚きつつ、そうかもしれんなーとも思ったり。
これひょっとして、“物語”と同じで、“大きな常識”なんてものはもう滅びていて、“小さな常識”が無数に並立しているのかも。
>林譲治さん、東部戦線さん
むしろ、会社などの小さな掟を、きわめて汎用的なものであるかのように錯覚している人のほうをよく目にしますが……。
投稿: 冬樹蛉 | 2006年4月25日 (火) 01時46分