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ぷろどおむ

Author:ぷろどおむ
元サッカー少年。今はしがない化学屋です。

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しばしのお休みを………
みなさま,またまたご無沙汰してしまっております。

さて,今回はタイトル通りしばしのお休みをいただこうかと思い,そのご挨拶をさせていただくためのエントリを上げさせていただきました。

お休みをいただく第一の理由といたしましては,前回も少しお話しさせていただきましたとおり本業がかなり忙しくなってしまっていることがあります。

また,第二の理由といたしましては,今現在最もホットな話題は,どうしても福島第一原発由来の放射性物質についての話題になるわけなのですが,この件についてはもうこれ以上書く必要も無いかな?と思っているためです。

食品などの暫定規制値となっている500 Bq/kgという値がいかに小さい値であるかと言うこと,またこの基準値がきわめて大きな安全係数を乗じて設定されている値であることはすでに書いております。なので,今さら基準値近辺の数値が検出されたからといって何も慌てる必要はありませんし,今さら書くこともありません。

先日も柏で線量の高いポイントが発見されましたが,街全体があのレベルで汚染されていたのなら問題ではありますが,何らかの理由によりそこに放射性セシウムなどが集積されて局所的に高い値を示しているだけであれば,ある意味それはその周辺地域が除染された効果であると言えなくも無いわけですから,その汚染された土壌を取り除くだけでどうにかなる問題です。今後も様々なポイントが発見されるでしょうが,これまで発見されたポイントを見ていればわかるとおり,その付近の雨水などが集積する場所で高い線量が観測されています。ですから,そういうポイントに注意して生活すれば,あとは発見されたその時々で適宜対応するだけで(今まで発見されたものよりも2桁とか3桁強い放射能が検出されれば別ですが)特に大きな問題が生じることもないでしょう。というか,個人的には先日世田谷で見つかったラジウムのようなケースの方が心配です。幸いにも,当事者の方々に顕著な健康被害はなかったようですが,正直,大学や研究機関において忘れ去られた放射性物質が見つかるのは可能性として考えてはいましたが,一般家屋においてあのレベルの放射性物質が見つかるというのは結構ショックでした。しかし,未だにあのような事例が,しかも一般の民家において存在することがわかった以上,何らかの対応策が必要なのでは無いかと思っています。

また,柏にしろ世田谷にしろ,一般市民によるサーベイ活動があのような比較的高い放射線量を示す場所を発見するのに効果があることが明らかにはなりましたが,一般に流通している測定機器はこのようなサーベイ目的には有用ではあっても,たとえば今手元にある食品が本当に基準値以下の放射能しか持たないのかどうかを調べるような目的には使えないと言うことも再度強調しておきたいところです。とはいえ,その辺の話も,一応以前簡単に書いていますので,今さらつけたす話はありません。

低線量内部被曝の健康影響については,バイスタンダー効果やペトカウ効果などを強調する方々も多いですが,以前書いたとおりLNT仮説よりも大きな影響を人体に与えているとしても,疫学的に検出された実績のある100 mSvを超える被曝よりも大きな健康影響が与えられているという明確な根拠が見いだされていない以上,生物学的な興味としては尽きないものがありますが,社会への影響という意味では考慮する意味を見いだせません。なので,やはりこれ以上記述することもないかな,と言う思いを持っています。

そして第三の理由ですが,「参考になりました」というコメントをそれなりにいただけているのにこんな事を書くのは非常に心苦しい部分はあるのですが,ちょっといろいろありましてこのブログで書いているような文章を書き続ける事への意義を見失いかけていると言う事があります。

こんな風に思うのは,「参考になりました」とコメントしていただいたり,様々な参考情報を教えてくださっている方々には大変申し訳ないんですが,最近は私みたいな文章を書いている人間のことは「安全厨」と呼ぶんだそうですね。で,私のような文章を書く人間は人殺しをしているのに等しいそうでして………。まぁ,なんといいましょか(^^; 正直そういう内容のメールをいただいたりすると,特にこういう文章書いて報酬をもらったり何か直接的な利益を得ているわけでもありませんし,またいただいたのがこういう忙しい時期ともなりますと,心がポッキリ折れてしまいやすくなるのは,ご勘弁いただきたいところです。

個人的には間違ったことはそんなに書いてないと思っていますし,励まして下さったり,参考にして下さっている方もいらっしゃいますので今までの分を削除するつもりは無いのですが,前述したとおり今のところ伝えたいことはすでに伝え終わった気がしてしまっていることもあって,当分更新することは無さそうな気がしております。

ただ,ありがたいことに,今でも定期的にチェックをして下さっている方もいらっしゃるようですので,このままどうなってるかわからないような状態で放置するよりも,新たに書き足したいことが見つかるまでは,当分の間無期限停止と言うことにさせていただくことを宣言させていただこうかな,と思いこのエントリを書いてみました。

せっかくそれなりの数の皆さんに読んでいただけておりますので,もう少々時間が空いてやる気がそれなりに復活したらまた帰ってきたいな,と言う気持ちも多少はありますので,もしかするとまた帰ってくることがあるかもしれません。

ですが,今の段階でいつそう言う時期が来るかは,残念ながら私にもわかりません。

いつか,そう言う日が来ることを祈りつつ,しばしの間筆を置かせていただきたいと思います。

これまで読んでくださっていた皆様,今まで本当にどうもありがとうございました。

テーマ:科学・医療・心理 - ジャンル:学問・文化・芸術

気になる化学リスク | 16:52:52 | Trackback(0) | Comments(4)