【6w前半〜10w前半】暗いつわりの洞窟を抜けるまで
◎終わりが見えない
6w初期から8wいっぱい、何をしていても「つわりがしんどい」にしかならず
その中でも特に辛かった何日かは、精神的に完全に落ち込んでしまっていた日がありました。
一番身近な母親は、つわりを感じたことがないという幸せな女性だったし
周囲の女性から不妊治療の話を伺う機会はあったものの
「つわりは軽かった」と仰る女性ばかりで、あんまり辛いという話を聞いたことがなくて。
そりゃあ、水分も取れるし体調がいい日にはパンも食べれるし、むしろお腹が空くと気持ち悪いしで
一般的にみたら「軽度のつわり」とはいえ
それでも胃液を吐く時もあったし(むしろ空腹の時に気持ち悪くなるので大抵胃液しか出てこない)
胃液がちょくちょく喉を通るもんだから喉の違和感が物凄い上に、同じ理由で食道もやられて胸焼けに拍車がかかって
個人的にはしんどい毎日でした。
一番ひどい時は、もう妊娠やめにしよっか?って囁きが頭の中でしたくらい。
そんな自分に怖くなって、こんなことで弱音を吐くような奴がママになれる訳がないって大泣きして、旦那をずいぶん困らせました。
◎完璧なママには、なれない
『体重管理もしなきゃいけない、栄養摂取もきちんとしなきゃいけない、運動もしなきゃいけない、けど赤ちゃんに負担をかけるのはもっとダメだ。』
『食べなきゃいけない食材、食べちゃいけない食材、栄養バランスと摂取カロリーを考えて添加物は出来るだけ少ないものが良い。』
いつからか、そんな風に自分で自分を追い詰めてしまっていました。
必死に考えながら食事を極限までへらしているはずなのに、全く体重は減ってくれないし。
断続的にくる物凄い吐き気、何か作業を始めると即お腹にたまり始める空気、場所や状況を選ばない眠気が辛くて辛くて。
食べなきゃいけないって分かってるのに食べられないし、動かなきゃいけないのに動けない。安静の指示は出てないけど、それでももうあの出血の恐怖を味わいたくなくて、ちょっとでも動くことが怖くなって家に引きこもって気分も落ち込んで…。
「妊娠してる間はずっと幸せで一度も気持ち悪くなったりしなかったな。」
「今までの妊婦さんは、全部それを耐えて、こなしてきたよ。」
「妊婦には危険がつきまとうんだから太っちゃダメだよ。」
周囲からの激励の声が、まるで私にはママになる適性…どころか、妊婦になる適性がないと言われているように聞こえてしまって。
これでも私なりに必死に勉強して頑張ってるつもりなんだけど、何がダメなんだろう?
どうして、本当なら幸せの絶頂に居なきゃいけない時期に、ひとりぼっちで暗闇の中にいるような気分になるんだろう?
みんな喜んでくれてるのに、その言葉に傷ついている自分の感情はとても不適切なものなんじゃないか?
そもそも、妊娠に対して少しでも不安を感じたり、幸せを常に感じられない自分は、ママとして失格なような気もしてきて…
そんな私が出来たことは、ただただ襲い来る吐き気に耐えながら引きこもって毎日寝るということだけ。
私はなんてグズな妊婦なんだろう、って自分を追い詰めて、毎日泣くことしかできませんでした。
◎つわりの消失
そんなある日、9w1dだったかな?
突然、すっと吐き気が無くなったんですよ。
「11週までは治らないはず、流産だったらどうしよう!?」って頭の中は大混乱。
次の日には普通に吐き気も戻ってきてくれたものの、やはり段々と良くなる症状に本当にヒヤヒヤしながら9w5dに2週間ぶりの検診に向かったところ
そこに写っていたのは、クルクルと動き回り、こちらに向かってヒラヒラ手を振る我が子…。
うわぁ。元気だ。凄い元気だ…。
妊婦検診の話は、別の記事で書こうと思うんですが
ホッとしたのか、その日以降は体調が良い日の割合がどんどん増えていきました。
私の場合、症状が一気に無くなるわけではなくて
その日以降も胃が口から出てきそうな嘔吐に襲われることもあったんですが
それでも、徐々に楽になっていることを理解できた私にとって、多少の問題など瑣末なこと!
散々吐いてから「生きてるって実感するね!」と喜べる程度に精神が安定(?)してきたのでした。
10週の時点でここまで楽になった、というのは私は本当にラッキーな妊婦だと思います。
冷静に考えたら、
「薬やアルコールは禁忌、カフェインを含む飲み物もできるだけ控え、葉酸をきちんと取り、豆腐などの豆類および野菜をきちんと取るようにして、ナチュラルチーズや魚介類の摂取には注意を払い、毎日栄養士ばりのカロリー計算を行なって体重管理を行う」
なんてことを、つわりで2段階くらいバカになってる頭と体で毎日完璧にこなすなんて、無理ですよね。
なにしろ、生きるだけで精一杯なんですから。
せいぜい、毒物の排除と可能な日に葉酸のサプリを取ることくらいがこなせていれば、十分「頑張ってる妊婦」なんじゃないの?と今になって思います。
私が思い描いていた妊婦像は、あまりにも大きくて美しい理想でした。
つわりが少し落ち着いて冷静になった今、「家事を1つこなせたこと」「赤ちゃんのことをおもって、飲み物を少しでも口に入れられたこと」「カーテンを開けて日の光を浴びたこと」
そんな普段なら取るに足らないような日常が、どれもママとして十分に立派なことだったんじゃないかなって思います。
昨日10w2dだったんですけど
本当に久しぶりに、料理を私一人で作りました。
料理自体を久しぶりに作ったせいなのか、頭がポーッとしてたからなのか
かぼちゃは所々に芯が残ってたし、豆腐の水抜きが不十分でハンバーグの形が崩れるし、失敗感が拭えなかったのですが
旦那に「すげー美味しい味付けだ」って言われて、申し訳なさと嬉しさがこみ上げてきまして。
あぁ、ようやく元に戻れた、って気がして本当に嬉しくて。
まだ、起き抜けや炊きたてのごはんの匂い等、気持ち悪い時も多くあるんですが
徐々に解放されつつある、という希望で、多少の吐き気は抑え込むことができています。
きっと苦しい思いをされてる同じような時期の妊婦さんがたくさんいると思うんですが
(特に10週中盤なので、苦しさの真っ最中な方が多いと思うんですが)
いつか、こんな日が来ます。
それまで、どうか頑張ってください。
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