カテゴリ:カテゴリ未分類
前に別業種の友達に聞いた話。
不景気の影響でどこも大変なのはわかりますが、その会社は業績も堅調、さらに支店を増やし、この不況下に攻めの姿勢でシェアをどんどん大きくしている優良企業としてTVの経済番組でも取り上げられました。が・・・ ある社員が退社と同時にその会社を提訴します。理由は「残業代の未払い」通常の勤務時間を大きく越えた勤務状況が日常化(平均帰宅が0時以降)し、裁量労働を歌いつつ事実上強制労働の日々で体調を崩し、そのための退社になった、ということですから、そりゃ訴えますでしょうな・・・ で、裁判では和解、ということになりましたが、その事実は当然、残った社員にも通達され、過去3年間に渡る残業未払い分を支払い、以後は残業代が支払われる、ということになりました。 どうなったか?当たり前ですがそれまで溜め込んだ利益は一挙になくなり、業績はガタ落ちになります。その会社が今まで好調だった理由は、社員をタダ働きさせていたからこそ出来たことだったと。つまり、幻影だったんです。 裁量労働制という言葉は日本の経営者にとってこれほど便利な言葉はないようで。本人の自主性に任せる、といいつつ、雰囲気や職場の空気を重視する日本人の性格を一番うまく扱った労働制度なのですが。何しろ残業をすればするほど人件費が安くなるシステム。 ただ、それで得た利益を社員に還元するのであれば問題はないのですが、さらなる投資や事業拡張に使っていると、ギャンブルの掛け金と同じで実際の利益ではない。企業が大きくなる事と従業員が幸せになる事は決してイコールではない。というものです 数字を全ての結果としか見ない人にとっては「がんばれ」という言葉は銀の弾丸なんでしょうね。数字を作るのが人間であるという事実を忘れたくないものです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2010.07.11 12:18:19
コメント(0) | コメントを書く |
|