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《櫻井ジャーナル》

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2014.10.06
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カテゴリ:カテゴリ未分類
 ジョー・バイデン米副大統領は10月2日にハーバード大学で講演、その中でIS(イスラム国。ISIS、ISIL、IEILとも表記)との「戦いは長くかつ困難なものとなる。この問題を作り出したのは中東におけるアメリカの同盟国、すなわちトルコ、サウジアラビア、アラブ首長国連邦だ」と述べた。

 こうした国々はシリアのバシャール・アル・アサド政権を倒すため、反シリア政府軍へ何万トンもの武器、何億ドルもの資金を供給して中東を混乱させたと指摘、さらにトルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領は多くの戦闘員がシリアへ越境攻撃することを許してISの強大化させたと後悔していたとバイデンは語った。

 事実を明らかにされると困る人は少なくない。安倍晋三政権が「特定秘密保護法案」の成立を目指している理由もそこにある。事実が隠されれば自分たちに都合の良い作り話、おとぎ話を語れるが、事実が明るみに出ると難しい。自分たちの悪事がばれて責任をとらされてしまう。安倍のような手合いの片棒を担ぎ、「お零れ」を期待しているのが日本のマスコミ。

 バイデンの発言に「アメリカの友好国」は怒り、発言主はトルコのエルドアン大統領やアラブ首長国連邦のモハメド・ビン・ザイード王子に謝罪したというが、彼の発言に間違いはない。ただ、重要な国が欠落している。アメリカやイスラエルだ。その事情は本ブログで何度も書いてきた。少し前、ペルシャ湾岸の産油国からISとイスラエルを結びつける話が流れたが、これと同じで、バイデンの発言は自分たちとISとの関係を否定する宣伝だと見る人は少なくない。

 勿論、ISの歴史をたどっていけば、ズビグネフ・ブレジンスキーの戦略に従ってCIAがアフガニスタンで組織したイスラム武装勢力にたどり着く。この時からアメリカはサウジアラビアに資金や武器を提供させ、自分たちは戦闘員を訓練していた。そうした「ムジャヒディン」の登録リストがアル・カイダだとロビン・クック元英外相は明らかにした。ちなみにアル・カイダとはベース/基地を意味し、データベースの意味にも使われる。

 2003年にアメリカがイラクを先制攻撃してサダム・フセイン政権を倒すが、そうした状況の中、イラクで誕生したのがAQI(イラクのアル・カイダ)であり、この組織を中心にして2006年に編成されたのがISI(イラクのイスラム国)。

 2011年にアメリカはシリアやリビアの体制転覆プロジェクトを実行に移すが、シリアではロシアの抵抗もあって思惑通りに進まない。そうした中、2013年にISIはシリアでの活動を活発化させ、ISIL、ISIS、最近ではISと呼ばれるようになった。この年、アメリカ/NATOはシリアへの直接攻撃に向かって動き始め、「化学兵器話」を必死に宣伝していた。

 エルドアン大統領はアサド体制を倒すためならトルコ領を使わせると語ったようだが、イスラエル政府もアサド体制の打倒を目指している。昨年の9月末まで駐米イスラエル大使だったマイケル・オーレンは退任前、イスラエルはシリアの体制転覆を望み、アサド体制よりアル・カイダの方がましだとエルサレム・ポスト紙のインタビューで語っているのだが、この「アル・カイダ」を「IS」と読み替えても間違いではない。

 ISの雇い主として名前が出ているのはサウジアラビアのアブドゥル・ラーマン・アル・ファイサル王子だが、長い間、アル・カイダを指揮していたいたのはバンダル・ビン・スルタン。1983年から2005年まで駐米大使を務め、2012年に総合情報庁の長官となり、今年4月に「健康上の理由」で辞職するまでその職にあった。今は国家安全保障問題担当顧問だ。バンダルが総合情報庁の長官に就任した2012年、CIAや特殊部隊はヨルダン北部に設置された秘密基地でISの主要メンバーを含む戦闘員を軍事訓練したと伝えられている。CIAとISは師弟関係にあるわけだ。

 現在、アメリカはシリアやイラクでの空爆を始めているが、その引き金はジェームズ・フォーリーやスティーブン・ソトロフの首切り。その首切りに疑惑が存在することは本ブログでも書いたとおりだ。フォーリーの場合、首の前で6回ほどナイフは動いているものの、実際に切っていないうえ、血が噴き出していないというのだ。

 そこで注目されているのが映像を公開したSITEなる団体。ジャーナリストのウィリアム・イングダールによると、SITEはアメリカの国家安全保障省と関係、そのトップは元イスラエル兵、つまりイスラエル人のリタ・カッツ。この女性の父親は1968年にイスラエルのスパイとしてイラクで処刑されたともいう。オサマ・ビン・ラディンのインチキ映像を公開した前科もある。

 日本でもISへ参加しようという人間が出てきたらしいが、欧米ではファシズム化を推進する口実に使われている。日本も同じだろう。すでに安倍政権は「解釈改憲」を推進、情報管理、国民監視を強化、つまりファシズム体制を確立し、集団的自衛権を実現して戦時体制に入ろうとしている。庶民の貧困化を進めれば兵士の募集は楽になる。





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最終更新日  2014.10.07 02:10:31



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