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みなさん、こんにちは。 またしても高齢者によるブレーキとアクセルの踏み間違い事故が起きてしまいました。にもかかわらず、地方紙でしか報道されなくなってしまったという現状に、何やら恐ろしさを感じます。 近年は、踏み間違いをしても、警報音を鳴らしたり、一時的にアクセルを絞って急加速しないようにする安全装置も開発されていますが、これらは必ず、一定時間(数秒間)アクセルを踏み続ければ、機能が解除されるようになっています。なぜなら、踏切内に閉じ込められてしまった場合、センサーが遮断機を検知していても、ドライバーの判断で脱出できるようにするためなんですね。 一方で、踏み間違いをしたドライバーというのは、自分が踏んでいるアクセルペダルをブレーキだと信じて踏んでいるわけですから、警報音が鳴ったら、止まろうとしてペダルをより深く踏んでしまう可能性のほうが高いわけです。これでは暴走を防止する効果はほとんど期待できないのではないかと思います(ホンダは電気的にアクセルペダルの反力を強めて、体感的に警報を発するシステムを開発していますので、多少はマシかとは思いますが)。 ですから僕は、以前から「AT車のブレーキは左足で踏むようにするべきだ」と主張してきました。足の役割を分担してしまえば、そもそも踏み間違いは起こしようがありません。そもそもブレーキとアクセルを同じ足で踏むのは、クラッチペダルが付いているMTしかなかった時代の名残であって、2ペダルなのに片足にしか仕事をさせないのは、むしろ不合理であるはずなんですね。 とはいうものの、これまで慣れ親しんできた方法をいきなり変えて公道を走るのは危険です。左足は微妙なペダル操作に慣れていませんから、ほとんどのひとはブレーキを踏みすぎてギクシャクしてしまうのではないかと思います。 そこで思い至ったのが、自動車教習所の「ペーパードライバー講習」です。免許を取った後もしばらく運転しなかったため、公道を走るのが不安な人に対して実施する講習ですね。料金は内容によって、数千円から5万円ぐらいまであるようですが、これと同様な考え方で、「左足ブレーキ講習」を実施すればいいんです。どれくらいで習得できるのかについては個人差もあるでしょうけれど、そこは「国から認可された資格を持っている」というドライバーの責任において判断するべきでは無いかと思います。 実はこの件については、2003年の第126通常国会で質問されたことがあるんです。しかし、答弁は「さまざまな有識者に聞いてみた」というだけで、賛否のはっきりしないあやふやなものでした(リンク先の一番下の方です)。おそらく、きちんとした検討が行われたことが無いのでしょう。ならば今こそ、一定数のモニターを使った実験をして、左足ブレーキへ移行するのにどれくらいかかるのか、実際の安全性はどうなのかということを、真剣に考えるべき時期に来ているのでは無いかと思います。
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