April 18, 2014

ガイペロン級多層航宙母艦ランベア 眼環付け終了

【プラモ作ればツミ消えるってマジっすか!?】

20140418a

あぁ~、終わった、終わった。穴ッぽこ開け全部終わった~。

  先輩、"アイボルト"開け作業終わったんスね。

多層空母の甲板4枚あるからさぁ、結構しんどいべ。

  この後、バルグレイで同じ作業するんスね。

……プチ達成感にひたってんのに、なんでそこで水差すようなこと言うかなぁ。

  でも、もう一回おんなじ作業するんスよね。

……そりゃ、ランベアに穴ッぽこ開けちゃったから
バルグレイにも開けなきゃバランスってもんがよぅ…。

  で、静岡HSまでに両方とも完成させるんスよね。

……桜えび食いたくね?桜えびのかき揚げ。

  えっ? 桜えび…っスか?

静岡ったら桜えびじゃん、美味いべ、桜えび。

  そうっスね~…桜えびもいいスけど、自分、鰻の方がいいス。

桜えびったらやっぱさ、駿河湾の恩恵って気がしねぇ?

  駿河湾っスか…生シラスも駿河湾の恵みっスね。

静岡の立ち食い蕎麦屋さぁ、かき揚げ天うどん頼むとするじゃん。

  あ、先輩、うどん派っすねwww

まぁな、ちっちぇ頃からうどんばっかりだったからな。
で、かき揚げ天うどん頼むとすんじゃんよ。

  えぇ。

普通はタマネギとかニンジンとか野菜ばっかじゃん。

  そうっスね。

静岡の立ち食い蕎麦屋のかき揚げ天、桜えび入ってんだよ。

  マジっすか!

それがさぁ、こないだ静岡駅の立ち食いでかき揚げ天うどん頼んだら
入ってねぇんだよ、桜えび。

  マジっすか!

桜えび天、別メニューになってやんの。マジかよ!
悔しいからさ、おにぎり一個追加しちゃったよwww www

  www www

www しゃけにぎり www

  www www

バルグレイの穴ッぽこも開けるかな…

  そうっスね。

ちょっとさぁ、飲み物買って来てくんね?

  いっスよ。

浅草駅の階段上がったとこ、ファミマあんじゃん、
朝のシフトのおねぇちゃんもういないと思うけど。
ポッカサッポロの"ゴールデンキウイ&レモン"な、頼むわ…。
あ、袋いらねぇからwww www

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April 16, 2014

海賊版と海賊盤

海賊版キットというと以前はキャストキットがほとんどで
自作原型を商品化許諾を得ることなく複製し販売するもの、
若しくは正規品をリキャストして販売するいわゆるコピー品が主だった。
インジェクションキットでも正規キットをならい金型を起こし成形した
コピーキットと呼ばれるものは以前からある。

それらコピーキットの多くは寸法精度が曖昧であるため
組み立てにくい、或いは組み立てられないというキットも少なくない。

近年では設計から金型、成形を独力で行った海賊版キットが増えてきている。
寸法管理も行われているため、クオリティも確かに上がってきている。
しかし、版権元より商品化許諾を得ずに生産販売を行っている訳だから
クオリティがいかに高くてもそれらは海賊版であることに変わりはない。

国内にいるとあまり目にする機会のないそれら海賊版キットだが
"ガンプラ"として海外で流通している種類、量は思いのほか多い。

海賊版と知らずにガンプラとして買っている人も勿論いる訳だが
海賊版であることを認識して買っている人も多いらしい。
彼らの言い分は、正規品は高いから安価な海賊版を買っている、
正規品には無いMSが商品化されているから買っている、
という2点にほぼ集約される。
ネットコミュニティの中には海賊版を積極的に応援するものすらあるという。

海賊版をありがたがるという嗜好は確かにあるかもしれない。
海賊盤レコードを手にしたことのある同年輩は少なくなかろう。
レコードの場合、海賊盤の多くは隠し録りしたライブ音源だったりする訳で
スタジオで作られたアルバムとは異なる、
ということから珍重する向きも確かにあった。
「パープル三期のベストはやっぱり"Live in London"だろぅ…」
なんてことを言って悦に入る、今でいう中二病的な小僧は数十年前からいた。

ただ、海賊版キットをありがたがるマインドというのは
海賊盤レコードをありがたがっていた中二病的小僧のマインドとは些か異なる。
どちらも非合法であることには変わらないので
どっちが良い悪いというような話ではなく目糞鼻糞であるのは間違いないのだが
海賊盤レコードの場合、そのバリューである演奏、アーティストは本物ではある。
海賊版キットの場合、どれほど高いクオリティで作られたものでも
商品化許諾を受けていない以上、それはガンプラではない。
海賊盤の例に当てはめるならば、
コピーバンドの演奏を「やっぱ本物最高!」と、ありがたがっているようなもので
見ようによっては甚だ滑稽とも言えるかもしれない。

詭弁っちゃぁ詭弁だけどねw

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March 20, 2014

初めましてな方にお薦めすべきもの

初めてガンプラを作る人にどのキットをお薦めすればよいのか…。
35年ほどの間にガンプラの種類は増殖を続け
ほとんどのガンプラが頻度は別として生産可能な状態に保たれている。
品揃えの良いお店でガンプラ棚の前に立つと
確かに模型の国新入生諸氏は何を買って良いのか判断に迷うことだろう。

カワグチ的には好きなMS、キャラクターがあるのであれば、
それにまつわるキットを手にしていただくのがベストとお答えしている。

世間的には安価でパーツの少ないキットをお薦めするべきという空気がある。
パーツを組み立てて完成させるプラモデルという商材の性質上
慣れない方にとってパーツが少なければ
確かに必要以上の労力を要することもなく完成には至る。
初めてガンプラを手にする人にとって高価なキットは手控えてしまうだろうし
ちゃんと完成しないかもしれないという危惧があれば
確かに安価なキットの方が手軽に感じられるかもしれない。

だが、完成した時の満足度という点ではどうだろうか。

とにかくひとつガンプラを作ってみて飾っておきたいという指向であれば
組み上がりのサイズ的には1/144<1/100<1/60<1/48という具合に
満足度は並べられるのではなかろうか。

変形するものは変形する、合体するものは合体するといった
MS固有のバリューは再現されていて当たり前だと思われるだろう。

組み上がったものと自分が知っているMS像、或いは箱絵と比較して
デザインが異なる、配色が異なる(省略されている)ものはガッカリさんだと思う。
シールで再現された配色よりも部品段階で色分けされていて欲しい…等々、
初めて作る人の満足度のハードルは実はかなり高い。

安かろう悪かろうは初めて作る人にとっては
ガンプラに対し期待外れなものになってしまうのではなかろうか。
そうなるとその人は2つ目のキットを手にすることなく
模型の国を去ってしまうかもしれない。

ガンプラの場合、説明書に従いパーツをランナーから切り出し、
ゲート跡を成形して組み立てるという作業単位を繰り返していくことで
ほとんどの方は完成品を手にすることが出来るような仕様になっている。
それはHGでもMGでもPGでも基本的には変わらない。
完成に至るプロセスに関してはパーツ数と繰り返す作業数は比例する。
そこには特殊な加工やテクニカルな組み立てといったものは基本的には無い。
初めての人にPGをお薦めするのはさすがにどうかとは思うが、
ある程度のパーツ・工程数はそのキットに対する思い入れが強ければ
モチベーションを維持することはある程度までは可能だと思う。

逆に何となく買ってみた…的な気分でガンプラを手にされた方は
HGあたりでも作っている途中で辟易とされるかもしれない。


プラモ製作ツールにしても
安かろう悪かろうはお薦めするべきではないと思っている。
キットよりも高いツールに躊躇する人は多いと思うし
初めましてな人は自分に使いこなせるだろうか…と不安になるかもしれない。
特殊な工具は確かに使うのにそれなりの技量を必要とするかもしれないが
ニッパーやヤスリといったベーシックツールに関しては
お財布事情が許すのであれば多少値が張っても良いものをお薦めしたい。

ニッパーなどは顕著なのだが、ゲートカット~跡処理を行う場合
切れ味の良いニッパーを使うとゲート跡の処理を楽に済ますことが出来る。
お安いニッパーの場合、ニッパーでカットしてカッターで整えヤスリで仕上げる。
切れ味の良いニッパーであれば
カッターでゲート跡を整える作業を省くことも可能だったりする。

ガンプラの場合1パーツあたり、だいたい3箇所のゲートがある。
HGクラスで平均100パーツくらいある訳で×3、
素組みで丁寧に仕上げようと思ったら
300のゲートカット、跡処理を行う必要がある。
MGで300弱のパーツ数なので900の処理を要す。
ゲート跡の処理を楽に済ますことが出来れば
完成までの時間、労力を劇的に減らすことが出来てストレスも軽減される。

箱を開けて成形品の束に尻込みする人は
実際に作業を始めてゲート処理をする段階で嫌になるかもしれない。

先行投資で多少お高いツールを揃えたとしても
継続的に作る意思のある人であればきっと償却できるはず。

お試しで買って作ってみた…という方には無理にお薦めしないが
模型趣味…いいかも、と思っていただける方には
ツールも良いものを揃えていただきたいとかなりマジに思っている。

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March 05, 2014

積みに至る経緯

積み≒罪と称される模型の国。
それなりの模型歴を重ねている人であれば積みプラが皆無という人は少なかろう。
齢を重ねていくと、果たして現在積んであるものを消化できるのだろうか…
という危惧も生まれてくるのだが、
一言で"積み"と言ってもその形成過程は人によって異なる。

カワグチ的には大別すると3つの類型に分かれるのではないかと思う。


ひとつは、作る気満々ながら手が追い付かず山が出来てしまうケース。
自分などは完全にコレなのだが、
ある程度の模型歴のある人なら
キットを前にして完成に至る工程はある程度想像出来てしまう。
箱を開けてから完成するまでには楽しい作業ばかりではなく、
自分が苦手とする作業、手間ひまばかりかかりストレスが溜まる作業といったものも
慣れている人ほど容易に想像できてしまう。

例えば戦車模型で履帯を1ピースづつ繋いでいく…
例えば航空機模型で凸モールドを全て彫り直す…
例えば艦船模型で複雑な形状の船体にエッチングの手すりを張り込んでいく…
例えばガンプラで片腕、片脚を仕上げた後、同じ作業をもう一度繰り返す…

人によってストレスを感じるシーンは異なるだろうが
ドラクエ序盤のひたすらスライムを叩いて僅かな経験値とゴールドを貯めていくような
必ず通らなければならない試練というのはやはり気力が削がれる。
それがわかっているから手を付けられなかったり
試練の前で手が止まっていたりする。

また、知識・情報・道具・環境が整っていても
まとまった時間が取れないから作れないという方もいらっしゃる
一気に仕上げたいという欲求はわかるが、
ガチで仕上げようと思えばそれなりに時間は要する。
スキル維持の観点からも1~2時間ほどでも構わないので
模型を手にする時間を捻出してもらえればやがては完成には至るのだが、
そこにもやがて訪れる試練を思うと手が動かなくなってしまう。
作る気満々だったはずのものが珊瑚礁を形成する要素になってしまう…
という例は昔からある。


次にありがちなのが、コレクションとして模型を買い集めるケース。
絶版品やレアキットなどはコレクター垂涎の的ということになるのだが
輸入品などで今買っとかないと次にいつ入荷するかわからない…
という危機感から買い求めてしまうのもこの類型だろう。
コレクションが主眼だから基本的には作る気が無い。
ひたすら積まれ、消化されることは無い、というのが難しいところで
収納スペースにも限りがあるだろうし、人間には寿命もある。

どこかのタイミングですっぱりやめてしまうか墓場まで持っていくかの二択になる訳だが、
高価だったり貴重なものは手放すのが躊躇われるだろうから概ね後者となる。

秋月型12隻を作りたいから…ということでピットの秋月型を12隻ぶん買い、
アオシマから新型が出たから12隻ぶん買い、
フジミの2隻入りキット6箱が積まれた段階で
先の24隻ぶんは最早作られることのない積みとなる。
もしかしたらパーツ取りに使うかもしれないから…ということで
これも珊瑚礁の一角を形成することになる。
この場合はケース1と2の中間くらいに位置すると言えるだろうか。


そして最後のケースがガンプラを買われている人に見られるのだが
新製品だからとにかく買っちゃったけど、
次のが出るので作っている暇が無くて積みに回るというもの。
総体的にはこのケースの人が多いのではないかと思う。

ガンプラというブランドに対しての購買行動の場合、
個々のMSへの思い入れはそれほどでもない、という方も少なくない。
個人的には思い入れの度合いは製作意欲に直結すると思っているので
すぐに従来品と化してしまう自室の積みはやはり顧みられることが無くなってしまう。

以下はあくまでも個人的な仮説。、

実際の販売に於ける流通のシェアでも明白なのだが
購買シーンにおけるネット通販の存在は年々高まってきている。

新製品の情報に関しては3カ月前くらいから模型誌で扱われ始め
ネットを媒介として情報は拡散する。
新製品に関する情報をあらゆるところにアクセスして収集する。
SNSなどでも来たるべき新製品の話題が飛び交う。いわゆる"祭り"の状態。
この"祭り"のタイミングがおそらく購買欲求が最も高まっている状態ではなかろうか。
間もなく通販サイトで予約受付が始まる。
祭りの熱気そのままにポチる。
購入したというアクションとは別に、
ネット上では既に次の新製品の話題で別の祭りが始まっている。

情報収集~祭り~購入という1サイクルに要する期間は
新製品のリリーススピードに比例して早くなる。
やがて発売日となり商品が手元に届くころには
既に気持ちは別の祭りの方に行っていたりする。
商品を手にした後、レビューをすることで祭りが再燃されることはあるが、
誰かのレビューを見ることで疑似プラモ体験が出来た多くの人は
自分で作ることなくキットは積みに向かう。

商品発売前に購買欲求がピークに達し、
ポチった時に自分の中の祭り=エンターテインメントが終了。
そういう人にとってはポチるまでが楽しいのであって、
商品そのものは余禄ということになってるのではないか。
その時の積みはその人にとって残念な山になってるんではなかろうか…
などと思ったりする訳です。

GBFのような過去作品のMSに陽の目を当てる、というようなよっぽどのことでもない限り
残念な山から従来品がサルベージされる機会は無いのかもしれない。


一言で積みと言ってもその山が出来るプロセスはみな同じではないだろう。
永遠に積みを維持し続けることは出来ないのだから、
好むと好まざるとに関わらず
どこかのタイミングで積みと向き合わなければならない時は必ずやって来る。

積みの山をその人の嗜好を具現化した姿と見るならば、
完成させた作品の数々はその人の成し遂げたモノの履歴と言えるかもしれない。

いずれ消さねばならない山を前にすると
出来るならば履歴を重ねる方向で解消したいものだ。
積みの山は業の山でもある。

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January 31, 2014

徒花の果たした役割

去年の12月に自主誕生日イベント的な催しを
同じ誕生日のスタイルキューブのなみぞうさんと一緒にやった訳だが
その折に自分年表を作ることになり、改めてこれまでを振り返ってみた。
年度ごとにトピックを埋めていくと微妙な記憶違いなどもあり
併せてその折々の記憶を更新させることが出来た。

今年ガンダム35周年、そして来年ガンプラ35周年ということもあり
昨年末あたりから生き証人的な形で様々な媒体からのインタビューを
お受けする機会が増えている。
記憶を更新させていたのが功を奏して
部分的ながら確かな記憶に基づくお話をさせていただいている。

ガンプラ35年を振り返る的な企画は
各社各ご担当者によりその切り口や解釈が微妙に異なる訳だが
それは担当された方の経験や価値観に拠るもので
商品個々への思い入れなども人によって違うことがリアルに感じられて
取材を受ける側としてもそれはそれで面白かったりする。

本放送終了後に商品が発売され、再放送と劇場版三部作という映像コンテンツ、
HJとボンボンという異なる読者層を持つ出版メディアを通じた情報発信を背景に
ガンプラブームと呼ばれるムーブメントがあり、
劇中MSの商品化に次ぎMSVそしてTV続編のZガンダムに至る過程というのは
概ね誰しもが思い起こすことが出来るガンプラのメインストリームではある。

その流れの合間にリリーフ的に現れた
リアルタイプモデル、メカニックモデル、情景セットといった商品は
商品化の進展に伴いやり尽くした上でのメーカーの試行錯誤として認識され
徒花として記録にとどめられているに過ぎない感がある。

自分も実際にそういうことだとは思うのだが、
あのタイミングであれらの商品が存在したことには意味があったんじゃないか…
などと最近は思ったりもする。

同スケールでコレクションする、更に設定や劇中のイメージに近づけるために改造する、
というのはガンプラが世に出た時から今に至る代表的なガンプラとの向き合い方だが
シーンを再現・表現するディオラマ、内部メカの作り込み見せるカットモデルといった
それまでの模型シーンで培われてきた手法も
ガンプラの楽しみ方の選択肢として用いられた。

しかし、プラモデル初体験がガンプラであった子供たちにとって
そうした模型の国の様々な楽しみ方の手法は毛頭知る由もなく
雑誌を飾る作例で初めて接する選択肢であったという子も少なくなかろう。

TVと違う好きな色で塗っていいんだ…
小さなマークをいっぱい入れるとカッコよくなる…
弾が当たればガンダムでも壊れるんだ…
対決してるところを作ってみたい…

様々な思いを抱きながら作例を見て真似した子も多かったはずだが
もとより初めての子が最初から上手くできるはずはない。
リアルタイプモデル、メカニックモデル、情景セットに
コレがあれば出来るかもしれないという気持ちを抱いた子もいたかもしれない。
雑誌情報とは縁があまり無かった子はそれら商品に接して初めて
塗装、マーキング、ディオラマ、カットモデルといった
模型的選択肢を認識した子もいたかもしれない。

メーカーの窮余の上での商品ラインナップであったかもしれないそれら徒花は
ガンプラの模型としての選択肢を提示するものでもあり、
ガンプラの持つバリューを商品として広める役割を結果的に担っていたように思える。

翻って現在のガンプラシーンに於いて我々はガンプラの持つバリュー、
楽しみ方の選択肢をお客様に発信できているだろうか。

「ガンプラは自由に作っていいんだ!」というGBFのメッセージは
優れたビルダーであるセイくんの行き詰まりを越えたところで至った境地な訳だが、
"自由"というのも存外難しいもので、
GBF16話で初めてガンプラを作ったレイジに「自由に作っていいんだよ」と言っても
その"自由"というモノがどういうものか多分見当がつかないんじゃないだろうか。

GBF5話の冒頭でラルさんはレイジに対し
ガンプラのバリューはガンプラファイトだけではないことを諭した。

意識的に"自由"なものを作ろうとするとそこにはある程度の知識や経験が求められる。
自分が子供の頃に壊れた模型を集めて多砲塔超戦車や双胴超戦艦をでっちあげたり
委員長ちゃんがベアッガイさんの中に綿を入れるような
無邪気な"自由"とは若干趣が異なる。
それはそれで大事な資質なのだが、いろんなことを知ってしまっている今の自分らには
なかなかそうした無邪気な"自由"を求めることは難しい。

少なくとも"自由"に作るためのきっかけは
やはり我々がガンプラの可能性を考え、選択肢として発信すべきものであろう。
そうした選択肢を受け取ったお客様がどれを選び、
または敢えて選ばずガンプラを楽しんでいただくか、というのも"自由"の範疇にある。

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