この大空に、翼をひろげて あげはルート

ころげて、2ルート目はサバサバ系幼馴染、姫城あげはを攻略。
男女を意識する前からの親友で、昔は女っぽさなんてこれっぽちもなかったのに、しばらく会わないうちにすっかり可愛らしい女の子になってしまっていた系ヒロイン。
たぶん大阪のオバちゃんの幼生。

あげはの声優は、萌花ちょこ。
初めてお世話になる人みたい。
声自体に関してはなにも感じなかったから、別に下手じゃなかったんだと思います。

あげはルートは、グライダーを飛ばすという強い目標を共有するにつれ、「元」親友から変わっていく幼馴染だった二人の関係にスポットを当てる。

---

もう最初に言ってしまうけれど、私はこのシナリオが嫌いだ。
完成度云々ではなく、個人的に好きじゃない。
根っこは、私のハーレムモノ嫌いな性質にあるのだと思う。

前半、あげははソアリング部の活動を快く思っていない教師・飛岡に目をつけられないようにするため、校内で部員同士あまり仲良くしないようにすることを提案する。
その作戦の結果、主人公は部とは関係のない女の子と一緒にいる機会が増える。
(あげはの妹・ほたる、寮生の先輩・佳奈子など)
そのせいで主人公は「女たらし」だの「半径1mに近づくと妊娠する」だの、もうひどい言われよう。
しかも、小鳥やふたごシスターズはともかく、あげはすらsageられてる主人公をフォローしてくれない。
女の子たちはあげはに言われて、主人公のところに来たのに!?

さすがにムカついたので、もうほたるとエッチしちゃおうと思いました。
でも主人公は「ごめん、俺はあげはのことが好きだから、好きな人は裏切れない」とか言い出して、もうコイツとは一生わかりあえないと思いました。
私はあげはのことが好きじゃなかったので、その後はもう全然感情移入できませんでした。

ハーレムモノが好きな人は、こういうお話を楽しめるんだろうか?
女の子に見下されながら、でも俺の周りには女の子がいっぱいだし! ってキモチヨクなっちゃうんだろうか?
あぁ、ひたすら主人公をageてくれた小鳥ちゃんマジ天使……。

---

あげはは、幼少期の関係が突然失ってしまったことを、強く後悔していた。
それが今のソアリング部に投影され、「失いたくない」「このままでいたい」という、どっちつかずな煮え切らない態度を取らせていた。
けれど主人公は、当時成し得なかった大きな目標へと到達することで、あの時と今とは違うことを証明する――
たぶん、そんなシナリオ。だいぶスキップしちゃったから定かではない。

小鳥ルートにおいて、あげはは「私は私が楽しむために部活をやってる」「小鳥がいない部活なんて楽しくないから辞める」とか言っていた。
今回のシナリオでも、主人公に黙って裏で色々動いていたのは、ソアリング部に幼少のトラウマを重ねていた、自分のため。
前半のぐだぐだハーレム展開も含め、あげははずいぶん自己中な女の子なのだ。

彼女を見ていると、「加奈 ~いもうと~」の鹿島夕美を思い出した。
夕美もずいぶんな自己中で、自分が楽しむこと、自分が満足することがすべてなヒロインだった。
でも、自分が幸せになるために、結局は主人公も幸せにしていまう――
だから、私はそんな夕美を、ウザがりながらも気に入っていたのだ。

あげはの自己中気質も、そんな自分と主人公のWin-Winな性質を持たせられればよかったんだけど、結局は「フライトの成功」という一点にしか奏功していない。
もうちょっと工夫すれば、もっといいヒロインになれたと思うんだけどなぁ。

---

主人公とヒロインのセフレな関係はさておいても、シナリオの山場たるモーニンググローリーへの飛翔も、小鳥ルートのほうが断然盛り上がった。
完成度が低いとまでは言わないが、数段落ちてしまうのは否めない。

評価できるのは、ラストの潔さ。
空を飛んで、想いを伝えあって、エンディングが流れて、一枚絵で締める。
小鳥ルートだと、エンディングが流れた後に再び日常シーンがあってHシーンがあって、それでようやく終わったからね。
テンポってやっぱり大事だと思いますね!
関連記事

コメント

非公開コメント