Mongoose Publishing
拡張ルール第3弾は偵察局モジュールである。CTの同名のものと異なり、星系データを拡張するルールよりも、偵察局の組織や任務、装備品などに特化した内容のようだ。では詳しく見ていくことにする。
まずはキャラクターメイキング、部門としては、Contact(接触)、Courier(クーリエ)、Explanation(探査)、Special Ops(特殊工作)、Survey(調査)の5つが用意されている。もちろん、それぞれに2~3の専門分野が準備されていて、全部で14種類となっている。Contact部門以外は前職により応募ボーナスがつく場合(例えば、Scholer出身者がSurvery部門に応募等)がある。また、出身世界が、一定の条件を満たしている場合(Asteroidとか)にも+1の応募ボーナスを得られる。各部門は、CTでいう現場部門にあたるものを拡張したような感じだ。ちなみに、Explanation部門と、Survey部門の違いであるが、Explanation部門が、航路探査や、発見した星系の初期調査に携わり、その結果を受けてSurvey部門が詳細の調査・分析に赴くという分け方になっているようだ。
なお、偵察局に応募する際は、除隊後も再召集をかけられることがある、ということを念頭においておくこと(再召集は断ることもできるが、罰金2万Cr.、もし払わなければ2年の懲役刑がまっている)。もっとも、再召集をかけられた場合の稼ぎは悪くない(たいていは、6ヶ月未満の任務で、報酬は最低Cr.24,000)し、長期任務(1年以上)の場合、恩典(金銭以外)もつくので、よほどの事情がない限り、応じておくのがよいだろう(レフェリーにとっては使いやすい導入ポイントだ(笑))。
さて、次の章は偵察局のミッションについて、要するにミッション作成ルールである。ミッションの作成手順は3ステップで構成されており、最初に依頼主(偵察局のどの部門の依頼か)を決定、次に、求められている要員(どのような経歴、スキルの持ち主が必要なのか)の詳細決定、最後に、実際に要求される任務を決定するという流れとなる。与えられる任務は、例えば、Contact部門の依頼であれば、First Contactや、Re-Contact、Courierからの依頼なら、メッセージ配達や、暗号解読、Explanation部門からならさまざまな種類の探査任務と、部門毎に特色のあるものとなっている。
また、この章には偵察局基地に関連するルールおよび、サンプルの偵察局基地(要員データ込み)も記載されている。偵察局基地は、メイン宇宙港のグレードが低いほど存在しやすく、かつ、基地としてのグレードも高くなる傾向にあるようだ(まぁ、主な活動範囲が辺境だし・・・)。サンプル基地は自分で偵察局基地の設定を作る際にも十分参考になるだろう。
その次の章は、装備および宇宙船、装備品は、一般的な装備品から、各部門ごとの特殊装備、輸送機器まで面白いものがそろっている。宇宙船も、モジュールの積み替えによりさまざまな任務に対応できるSX型150トンFronteiersman偵察艦や、複数の調査船を運べるSurvey Rider、小型の高速連絡艦(100トン、J-6 ,6G(ただし、ドロップタンク併用の場合)やら、100トンJ-5,5Gやら)など、特徴的な宇宙船が掲載されている、もちろん、全ての宇宙船にデッキプランがついていることは、言うまでもない。
First Contact and Serveyの章は、それぞれのミッションの際に従うべき手順や、ミッションチームの人員構成などが解説されている。例えば、First Contactミッションの場合、最初に、相互の意思疎通の可能性評価(言語分析が可能なら、通訳モジュールを作成)、および、遭遇が及ぼす直接の影響の評価(攻撃的か?どのくらいの脅威か?etc.)を行い、それから、行動方針を決めるといった具合である。一方、Serveyミッションではそれぞれの調査フェーズ毎に達成すべき目標と、中断事由(こういう状況がおきたら直ちにミッション中止)が解説してある。なお、この章に、拡張星系データの作成ルールが含まれているが、CTの偵察局に含まれているものよりも、だいぶ簡略化されたものとなっている。
IISS Scout Serviceの章には第三帝国における、帝国偵察局の組織構成(組織図含む)や、それぞれの組織の概要説明が記載されており、簡単なものとはいえ、ゲームの背景として使うには十分な情報が含まれている。
最後のサバイバルの章は、さまざまな環境におけるサバイバルについての解説である。サバイバルが必要な状況は、特に偵察局員に限った話ではないと思われるのだが、偵察局の探査部門や調査部門では、日常的に敵対的な環境下でのサバイバルに直面する(コンラッド消耗部隊かい!)ということでここに収録されたようだ。サバイバル装備の心理学に始まり、サバイバル時のストレスの影響や状況の評価方法、必需品(水、食料、住処、etc.)、特殊環境下(極地、砂漠、etc.)でのサバイバルなど、さまざまな状況下でのサバイバル方法が記載されている(もちろん、標準のサバイバルキットも記載されている)。
星系データを拡張するルールがあまり含まれていないのが個人的にはちょっと残念ではあるが、おそらく、詳細な星系データについては、通常のゲームではあまり使われないだろうという判断で、こういう構成となったのだろう(実際、手間の割にはあまり使わないし・・・)。
さて、 順調に出版されているmongoose Travellerシリーズであるが、現時点で、ルールについてはBook 6まで、ラインナップされており、7月発売予定のBook 6はScoundrel(悪党 or ろくでなし)である。Book 4のPsionといい、Book 5のAgentといい、CTをなぞっていたのは、どうやら最初だけだったらしい。なお、Alienモジュールの第1弾は6月に予定されているAslanとなるようだ(最初はVargrあたりだと思っていたのだが・・・)。また、Supplementも5までラインナップされている。
拡張ルール第3弾は偵察局モジュールである。CTの同名のものと異なり、星系データを拡張するルールよりも、偵察局の組織や任務、装備品などに特化した内容のようだ。では詳しく見ていくことにする。
まずはキャラクターメイキング、部門としては、Contact(接触)、Courier(クーリエ)、Explanation(探査)、Special Ops(特殊工作)、Survey(調査)の5つが用意されている。もちろん、それぞれに2~3の専門分野が準備されていて、全部で14種類となっている。Contact部門以外は前職により応募ボーナスがつく場合(例えば、Scholer出身者がSurvery部門に応募等)がある。また、出身世界が、一定の条件を満たしている場合(Asteroidとか)にも+1の応募ボーナスを得られる。各部門は、CTでいう現場部門にあたるものを拡張したような感じだ。ちなみに、Explanation部門と、Survey部門の違いであるが、Explanation部門が、航路探査や、発見した星系の初期調査に携わり、その結果を受けてSurvey部門が詳細の調査・分析に赴くという分け方になっているようだ。
なお、偵察局に応募する際は、除隊後も再召集をかけられることがある、ということを念頭においておくこと(再召集は断ることもできるが、罰金2万Cr.、もし払わなければ2年の懲役刑がまっている)。もっとも、再召集をかけられた場合の稼ぎは悪くない(たいていは、6ヶ月未満の任務で、報酬は最低Cr.24,000)し、長期任務(1年以上)の場合、恩典(金銭以外)もつくので、よほどの事情がない限り、応じておくのがよいだろう(レフェリーにとっては使いやすい導入ポイントだ(笑))。
さて、次の章は偵察局のミッションについて、要するにミッション作成ルールである。ミッションの作成手順は3ステップで構成されており、最初に依頼主(偵察局のどの部門の依頼か)を決定、次に、求められている要員(どのような経歴、スキルの持ち主が必要なのか)の詳細決定、最後に、実際に要求される任務を決定するという流れとなる。与えられる任務は、例えば、Contact部門の依頼であれば、First Contactや、Re-Contact、Courierからの依頼なら、メッセージ配達や、暗号解読、Explanation部門からならさまざまな種類の探査任務と、部門毎に特色のあるものとなっている。
また、この章には偵察局基地に関連するルールおよび、サンプルの偵察局基地(要員データ込み)も記載されている。偵察局基地は、メイン宇宙港のグレードが低いほど存在しやすく、かつ、基地としてのグレードも高くなる傾向にあるようだ(まぁ、主な活動範囲が辺境だし・・・)。サンプル基地は自分で偵察局基地の設定を作る際にも十分参考になるだろう。
その次の章は、装備および宇宙船、装備品は、一般的な装備品から、各部門ごとの特殊装備、輸送機器まで面白いものがそろっている。宇宙船も、モジュールの積み替えによりさまざまな任務に対応できるSX型150トンFronteiersman偵察艦や、複数の調査船を運べるSurvey Rider、小型の高速連絡艦(100トン、J-6 ,6G(ただし、ドロップタンク併用の場合)やら、100トンJ-5,5Gやら)など、特徴的な宇宙船が掲載されている、もちろん、全ての宇宙船にデッキプランがついていることは、言うまでもない。
First Contact and Serveyの章は、それぞれのミッションの際に従うべき手順や、ミッションチームの人員構成などが解説されている。例えば、First Contactミッションの場合、最初に、相互の意思疎通の可能性評価(言語分析が可能なら、通訳モジュールを作成)、および、遭遇が及ぼす直接の影響の評価(攻撃的か?どのくらいの脅威か?etc.)を行い、それから、行動方針を決めるといった具合である。一方、Serveyミッションではそれぞれの調査フェーズ毎に達成すべき目標と、中断事由(こういう状況がおきたら直ちにミッション中止)が解説してある。なお、この章に、拡張星系データの作成ルールが含まれているが、CTの偵察局に含まれているものよりも、だいぶ簡略化されたものとなっている。
IISS Scout Serviceの章には第三帝国における、帝国偵察局の組織構成(組織図含む)や、それぞれの組織の概要説明が記載されており、簡単なものとはいえ、ゲームの背景として使うには十分な情報が含まれている。
最後のサバイバルの章は、さまざまな環境におけるサバイバルについての解説である。サバイバルが必要な状況は、特に偵察局員に限った話ではないと思われるのだが、偵察局の探査部門や調査部門では、日常的に敵対的な環境下でのサバイバルに直面する(コンラッド消耗部隊かい!)ということでここに収録されたようだ。サバイバル装備の心理学に始まり、サバイバル時のストレスの影響や状況の評価方法、必需品(水、食料、住処、etc.)、特殊環境下(極地、砂漠、etc.)でのサバイバルなど、さまざまな状況下でのサバイバル方法が記載されている(もちろん、標準のサバイバルキットも記載されている)。
星系データを拡張するルールがあまり含まれていないのが個人的にはちょっと残念ではあるが、おそらく、詳細な星系データについては、通常のゲームではあまり使われないだろうという判断で、こういう構成となったのだろう(実際、手間の割にはあまり使わないし・・・)。
さて、 順調に出版されているmongoose Travellerシリーズであるが、現時点で、ルールについてはBook 6まで、ラインナップされており、7月発売予定のBook 6はScoundrel(悪党 or ろくでなし)である。Book 4のPsionといい、Book 5のAgentといい、CTをなぞっていたのは、どうやら最初だけだったらしい。なお、Alienモジュールの第1弾は6月に予定されているAslanとなるようだ(最初はVargrあたりだと思っていたのだが・・・)。また、Supplementも5までラインナップされている。