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子供がYouTubeを見すぎている

5歳の娘がいつもYouTubeを見ている、保育園から帰るとYouTube、休日の朝起きるとYouTube、何かテレビ番組を見ては……?と提案してもYouTube、HuluもAmazonビデオも見られるのにいつでもYouTubeを見ている。

娘が見ているYouTube動画は、幼児に人気のある、家族ぐるみでYouTuberをやっているようなやつとか、リカちゃんやメルちゃんのお人形にアテレコしてストーリーを展開するやつ、子供が新しく買ったおもちゃで遊んでみせるやつ、などのやつで特に害もなさそうだけれども大抵虚無がすごい。そういうのをずーっと見ている。たまに面白いコンテンツもあるけど基本的には全部虚無なので傍で聞いていると発狂しそうだ。

 私は基本的に子供が執着しがちなもの、例えばテレビとかアニメとか、ゲームとか、お菓子とか、そういったものは過度に排除しない方針のお母さんである、なぜならこうしたものを排除するとかえってあとで歯止めがきかなくなるのではないか、と思うからだ。私の実家ではゲームが禁止だったしジュースも滅多に飲ませてもらえなかったが、うちの弟(34さい)はいまだに会うと常にスマホゲームをひたすらプレイしており、毎日ペットボトルのジュースを飲んでいる。これはきっとうちのお母さんが幼年期にゲームとジュースを排除したことによる反動ではないのか。他にも甘いもの禁止のおうちの子がよそのおうちで家庭では禁止されているオヤツを貪り食べる、といった話はよく聞く。だから私は何も禁止しない、チョコもポテトチップスもマクドナルドもモスバーガーもチキンラーメンもスマホアプリも3DSもYouTubeもプリキュアも、何も禁止していない。

 その甲斐あってか娘は、たまにケーキを食べるようなことがあっても一切れ食べきれずに残したりするし、適切に「足るを知っ」ている感じがするんだけど、しかし、YouTubeだけはずっと見ている、ずっと、ずっと見ている、あのクソ面白くない虚無動画を延々、永遠より無限に見ているのだ、こんなことで大丈夫なのだろうか、昔の子供だって「テレビばっかり見ているとバカになる!」と言われていたけど、YouTubeの虚無動画を無限に見ている娘を見ていると、本当にバカになるのではないか……と不安な気持ちになってくる、たとえばこれがEテレの「デザインあ」を執拗に見ている、とかだったらどんなによかったか、「デザインあ」の録画を無限に見ている子供、センスが良さそうな感じがするではないか、或いは「ピタゴラスイッチ」でもいい、賢そうである。「デザインあ」はコーネリアスが、「ピタゴラスイッチ」は栗コーダーカルテットが音楽を担当しており傍で音声だけ聞いていても全くストレスがない、当たり前だが音楽もナレーションも内容も考え尽くされている。

しかしYouTubeはどうか。YouTuberがアップしている動画において、音楽はフリー素材のものか、「それ著作権とか大丈夫なやつ……?」と心配になるようなやつで、無闇につけられた効果音はひたすらうるさく、画面に登場する人物は衣装が工夫されているわけでもなく、発声の仕方もめちゃくちゃで、そもそも幼児が好んでみる動画には同じ年頃の子供が出ていることが多く、幼児の奇声が聞こえてくることも多い。なんでわざわざ他人の子供が奇声を発する様子を動画で見せられなければならないのか?とかく、視覚的に美しくなく、聴覚的にも聴きやすさがなく、内容も面白くない、というコンテンツが延々再生されているのである。つらい。逆にいうと、たまに発声が比較的上手で見目が良いYouTuberの動画があると、ただそれだけのことで「このチャンネルは許せる……」という気持ちになる。内容以前に視覚と聴覚にストレスを感じてイライラしているのである。

 私はいつだって、子供の好むコンテンツに寄り添い、理解を示してきた。「いないいないばあっ!」も「アンパンマン」も「おかあさんといっしょ」も「みいつけた!」も「アイカツ!」も「プリキュア」も、娘と同じように真剣に視聴し、それぞれのコンテンツに感動し、娘と共にワンワンやカレーパンマンやサボさんやかぞえてんぐや星宮いちごちゃんや歴代プリキュアを応援してきた。しかし娘の好きなYouTube動画は無理だ。YouTube動画にも色々あるから上質なものだって沢山あるだろうが、娘が見ている動画を見る限り「こんな低俗なコンテンツを毎日見ていて大丈夫か……?」としか思えない。しかし子供の好むコンテンツを「低俗だし見ていて自分がイライラするから」という理由で排除することは私にはできない、子供の頃、担任の先生から「ドラゴンボール」と「まじかる☆タルるートくん」の視聴禁止を言い渡されていたクラスがあって、ずいぶんバカなことを言うものだな……と思ったのだけれど、そうしたことが「バカげている」ということはわかっているからである、でも、あの先生、こんな気持ちでドラゴンボールやタルるートを見ていたのかな、なるほどね、とも思う、私はドラゴンボールもタルるートも見ていたけど、普通の大人になったし、何も心配することはないのかもしれない、娘はYouTubeを見すぎる以外には何も心配なところのない、賢く優しい子供であり、とりあえずスマホでYouTubeを見ていると目が悪くなりそうだから、リビングのテレビでYouTubeを再生するようにさせており、大画面テレビで毎日YouTubeを見ているから、否が応でも私の視界に入り、イライラは止まらないけど、今後は視聴時間を区切るなど、永遠より無限に視聴し続けることがないよう、気をつけていきたいけど、やっぱり、虚無な動画は見ないでほしい……。

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