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拙作シナリオ「ラストメモリ」用の追加記憶のカケラ表です。
どどんとふでダイスボットとしてお使いいただけます。

ネクロニカ関係の用途に限り自由に使用して構いません。ただし、再配布はおやめください。

■追加記憶のカケラ表δ
1:【かくれんぼ】\n小さな空間に鍵をかけてそっと息をひそめる。楽しいかくれんぼの時間。見つからないように隠れてたら、鬼役の子が歩いてきた。どきどき。見つかっちゃうかな。
2:【泉】\nきらきらした青や緑の泉で、あなたは一人水を浴びる。泉の中には小さなコインが落ちていたり、小魚が泳いでいたり。神秘的な泉をあなたは一人占めする。贅沢な時間だった。
3:【注目の的】\n周りがみんな、あなたを見て歓声をあげる光景を思い出せる。あなたが踊るたび、あなたが歌うたびに観客の皆は喜んでくれる。今の仲間たちにも、輝く私をもっと見てほしい。
4:【やさしい抱擁】\n家族か、それとも恋人なのか? あなたよりも大きな人が、あなたを暖かく抱きしめる。思い出すたびに胸が締め付けられる。あなたは愛されていたのだ。間違いない、きっと。
5:【願い】\n何か強い願いがあった。あなたは、願いを叶えるためにお祈りをした。毎日願って、ずっと願って。……願いは叶ったんだっけ?
6:【暖炉】\nパチパチと燃え盛り、暖炉の中の炎が揺れる。揺らめく熱の塊に、あなたは暖かさを感じ取っていた。あの炎を眺める時間をまた過ごせたら。今は燃えるものさえ少ない世界だけれど……。
7:【子供部屋】\n光る星の天井、おやつのお菓子にジュース、一緒に遊ぶ友達。ずっとそこに居たかった何気ない幸福の時間。そこから動きたくなかった。安全地帯なんてない今では、動き続けなければいけないけれど。
8:【スイートホーム】\nお城のような、すてきな白い家のシルエットが頭に何度も浮かぶ。記憶の中のあなたは、心躍らせて素敵な家に入っていく。入ったら……あれ? なぜか、その家の中を思い出せない。
9:【動物園】\n鉄格子の中に入れられた、かわいらしい動物を眺める。毎日狭い檻に閉じ込められた子たちを眺めていた。今思い出してみれば、檻に閉じ込められた動物たちは可哀想な存在だったかもしれない。
10:【結婚式】\n誰が結婚したのだろう。みんなが喜んで、祝福して、泣いている人もいる。あなたはどうだったのだろう。結婚した人が誰だったかは思い出せない。でも、その結婚式はきっと大切な誰かの晴れ舞台だった。
11:【ダイブ!】\n高いところから下を見ていたあなた。足下に広がる水面は静かに揺れていて、飛び込めば気持ちが良さそうだ。一歩を踏み出すと、心地よい風が頬の横を通り抜けていく。飛び込んだ水の中はどんな世界だっただろうか。
12:【幸福のプール】\n飴玉かお菓子か、あるいはお金のプール。泳ぎ幸福に溢れ埋もれた記憶。幸せな時間はまた訪れるだろうか。これからきっと、きっと……きっと希望が……諦めなければあるはずだ。
13:【花落ちる】\nあなたの目の前で、ひとひらの花びらが落ちていく記憶。なぜだかそれがとても悲しくて切なかった。今死にながら動いているあなたは、もはや死が日常の世界の住人なのに。
14:【憧れの人】\n憧れの人がいた。あの人の隣に居たかったわけでも、あの人に見てもらいたかったわけでもない。ただ、あの人のようになりたかった憧れの人。ああ、でもその人は誰だったのだろう。どんな人だったんだろう。
15:【敬愛】\n誰かを敬い、深い愛を捧げていた。敬愛することで幸せになれると信じていた。それが誰だったのか思い出せない限り自分は幸せにはなれない。あなたはそう考えてしまうのだ。
16:【夜の蝶】\nベッドの上であなたは妖艶に誘惑する。あなたに釘付けの愚かな男が迫ってくる。男を手玉に取る優越感を感じながら、あなたの肌に男の手が触れて……。
17:【子分】\n誰かがあなたにつきまとっていた。それは命令すれば聞く下僕や従順な駒。どれだけの人間があなたの手下だったのか、もはや正確な数さえ思い出せない。それだけ沢山の子分がいた。
18:【クラッカー】\n突然の破裂音。あなたはびっくりして、とっさに振り向いて、そしてあなたは色とりどりの紙に祝福される。その日は誕生日だったのだろうか? 突然のサプライズに、あなたの胸の奥はあつくなった。
19:【談笑】\n仲の良い友達たちとくだらない話をして、その中であなたは笑う。あの頃は楽しいことがいっぱいあった。この世界はいやなことでいっぱいだ。
20:【柘榴】\nおいしいおいしい柘榴の果実。赤くてジューシーな実にあなたはやみつきになる。夢中で食べてたら、あとでお腹が痛くなってしまった。ああ、あんなに急いでたくさん食べなくてよかったのに。
21:【密会】\nこっそり恋人と会う秘密の夜、さながらロミオとジュリエット。何度も何度もあの人と会って、愛を確かめ合う。思い出すだけで体中がむずむずする。こんな世界でもまた、あの人と出逢えたらいいのに。
22:【逃げる夢】\nあなたは追いかけ回されている。悲鳴をあげて逃げ惑って。あなたは哀れ、恐ろしい化物の手に捕まって……あなたがハッと目を覚ましたら、そこはベッドの上だった。ああ、夢で良かった。
23:【口付け】\nあなたが誰かと微笑み合う。目の前に素敵なあの人。誰かは思い出せないあの人。見惚れていると、あの人があなたの指か首元か、それとも唇か。身体のどこかにそっと口付けをした。
24:【パン屋さん】\nパンが売れた。店番のあなたは、おいしいパンを差し出して代金を受け取る。お客さんはパンをとても喜んでくれて。あなたはパン屋さんを手伝ったお小遣いで……何を買ったんだっけ?
25:【努力】\nただひたすらに努力をした記憶。起きてから寝るまでずっと同じ努力を繰り替えす。あなたはそこまでして求めるものがあったのだろうか? きっとそうだ。努力の果てに望む夢があったのだ。
26:【まどろみ】\nあなたはベッドの中。手足を包んでいるおふとんが暖かく、あまりにも心地よいものだから、どうしても動けない。目がとろんとしてきて、まぶたがまた落ちちゃう……。
27:【小鳥】\nあなたが森の中をふらふらと彷徨っていると、目の前に小鳥が飛んできた。小柄なかわいらしい小鳥はあなたに警戒もせず首をかしげる。愛おしくて、あなたは手を差し伸べた。
28:【お砂糖】\nついつい食べ過ぎてしまう魅惑の白色。クッキーや飴玉を口に運ぶのがやめられない。もっともっと食べたい。もっとおいしいお菓子をいーっぱい!
29:【降ってくる】\n何かがゆっくりと振ってくる。それは雪か、それとも花吹雪か、紙吹雪だろうか? あるいは羽根か。何かが振ってきて、不規則に揺れながら、あなたの周囲を舞う。
30:【胸の穴】\n胸にぽっかりと穴が開いたような、やりきれないような哀しみの記憶。でも何が悲しかったのか思い出せない。思い出させてくれない。ずっと胸にぽっかり穴が開いたような気持ちのままだ。
31:【FPS】\nあなたが敵を銃で撃つと、画面上に表示される勝利の2文字。最高の瞬間に喜びがこみ上げる。緊迫のゲームに勝利の喜び。でも、今の世界ではそれが現実だ……。そんな現実が嬉しいとはどうしても思えない。
32:【パパ】\nあなたの“パパ”について、ほんの少しだけ覚えている。表情や仕草、着ている服や口調……愛おしく感じるものだろうか? あなたにとって良いパパだったのだろうか?
33:【テラリウム】\n小さな硝子の中で築かれる小さな生態系。あなたはそれを毎日観察していた。少しずつ変化していく風景。見ていて飽きなかったが、ある日突然生態系は壊れてしまった。……何があったんだっけ?
34:【光の向こう】\nあなたは扉を開く。扉の先は光に満ちていた。その中で何があったのか、何を見たのか、覚えていない。けれど、思い出そうとすると胸が熱くなる。きっとその向こうには人生を変えるほどの何かがあったはずだ。
35:【熱狂】\n胸の底に何かがある。じんわりと疼かせ続けるその何かは、あなたの感情を熱く燃え上がらせる。何に熱狂していたのは思い出せないが、あなたには夢中になれる何かがあった。それが生きがいだったのだ。
36:【嵐の前の静けさ】\nあの時、過ぎる時間はとてもゆっくりだった。あなたは何かを待っていた。何を? 何かが来るまでのその時間はとても静かで、美しささえ感じるほどだったことだけが胸に残っている。
37:【解放】\nあなたは辛い日々から解放される。つらい重圧やストレスから逃れたのか、それとも自ら切り開いたのか? ともあれ、あなたは救われたらしい。清々しい気持ちを覚えている。
38:【相思相愛】\nそこには二人しかいなかった。あなたと、そしてもう一人。二人きりの世界で抱きしめあって。自分が愛を施すだけじゃなく、相手から愛を貰うだけじゃない、お互いに愛を与えあった、幸福な記憶。
39:【与える幸福】\n愛情を幸福を充足を、時間を物品を金銭を与えた記憶。それはあなたにとっての幸せだった。与えることが幸せで、少しでも振り向いてもらえたらもっと幸せだった。今の姉妹も、何かを与えたら喜んでくれるだろうか?
40:【第二の家族】\n親とはまた違う大人に育てられた記憶。親の再婚だったのか、それとも親戚かどこかに引き取られたのか。とにかくあなたは親ではない誰かに迎えられて、悪くない生活を送った……と思う。
41:【壊した】\n大切にしていたものを壊してしまった。玩具か、それとも楽器か。それはいくら修復しようとしても元に戻ることはなく、壊れたままで。捨てることもできずに、ずっと未練たらしく傍に置いていた。
42:【選択】\nあなたは何か目前に重要な選択を迫られた。迷った時間、悩む回答。結果は覚えていないが、失敗した記憶はないからきっと正解を選べたのだろう。結果よりも選択したことが大切だったのだ。
43:【恋の炎】\n燃え上がるような一方的な愛情。否、愛と思っていたのは君だけで、実際は恋心と呼ぶべきものだった。嵐のような恋。激しい熱情。……恋に狂っていたあなたを、今のあなたはどう思うだろうか?
44:【いたずら】\nあなたは出来心でいたずらを仕掛ける。ターゲットが引っかかった時の楽しい瞬間といったら! 詳細は思い出せないけれど、楽しかったから別にいいよね。あー楽しかった!
45:【星に手を】\nあなたは星空に向かって手を伸ばす。星には決して手が届かないけれど、伸ばさずにはいられない。ああ、私が綺羅星になれたら、きっと皆が振り向いてくれるのに。
46:【赤い林檎】\nひとくち咥内に含めば、それはとても、甘い甘い味がして。他の誰にもあげたくなくて、両手で持って齧り付く。こんな世界じゃ、林檎なんて見つからないと思うけど。あの味が恋しい。
47:【アトラクション】\n作り物の獣が吠える。背後で絶叫。あなたもキャーと声をあげて、そして直後、ジェットコースターが急転直下して……今の世界からしてみれば、あんなものの何が怖かったのだろう。
48:【悪夢】\n何かに追われる夢。早く早くと気が急くほどに、距離が近付いていく。急がないと! 急がないと! じりりりりと目覚ましの音が鳴って起きてみたら、それはただの夢の中の出来事だった。
49:【病欠】\nいつもは学校に行く日なのに、その日は病気で休んでお布団で寝ていた。静かな部屋に響く加湿器の音。暖かな日差し。じっとしてなきゃいけない時間。明日には治るだろうけれど、それまでの間の少しの休息。
50:【魔法】\nナチュラルなファンデーション、ピンクのチーク、マスカラ、アイライナー……時間をかけて描いていって、鏡に映っていたのは、己自身がかわいい女の子に変わった姿。それはまるで魔法のように。
51:【スープ】\nあなたは暖かなスープをすする。ほっとする温度、優しい味。暖かなリビングで過ごしたほっとする時間。寒い外ではコートを羽織った会社員たちが歩いている。あなたは彼らとは違う。
52:【ビッグウェーブ】\n轟音。大量の海水が巻き上げられる。波が崩れていって、海水が降り注ぐ。その間をあなたは通り抜けていく。ドキドキと胸が高鳴る。あんな興奮は、この終わった世界ではなくなってしまっただろう……。
53:【浴びる】\nシャワーか雨の中か、あなたは上を向き水の粒を浴びる。目の横を流れていくのが水なのか涙なのか分からない。静寂の中に水音だけが響く。落ちていく、流れていく、洗い流されていく……。
54:【行進】\n整然と並んだ行列、足並み揃った行進。何かのパレードに参加したんだっけ? 充実感か、何かを求めてあなたはそこに居た気がする。行列の中の1人が、かつてのあなたにとっての居場所だった。
55:【運命】\n歩いていると突然誰かが君を引き止めた。手を握られて、あなたが振り向けば男と目が合う。どんな人と出会ったのか思い出せないけれど、その出会いはきっと運命だった。
56:【一筋の光】\n窓から差し込む一筋の光。太陽光に反射して部屋の中の埃がチカチカ光るのを、いつかそこから出たいと思いながら眺めていた。今、そこから抜け出せてはいるが、あの暖かな太陽はこの世界にはない。
57:【一番の親友】\n友達と呼べる人たちの中でも、一番仲が良くて、一番同じ時間を過ごして、一番信頼していた親友がいた。顔も思い出せないけれど、どうしてもあの子のことを思い出したくてたまらない。
58:【父の手】\n普段は厳しい父親が、努力して結果を出したあなたのことを褒めてくれた。大きな手に頭を撫でられて、それが無性に嬉しかった。父に褒められた自分がとても誇らしく、価値があるものに思えた。
59:【生長】\n毎日水をあげて、世話したお花がすくすくと育っていく。あなたの努力に応えるかのように植物は青々と育ってくれて嬉しかった。今こんな世界では、花なんて育てられないだろうその事実が悲しい。
60:【お祭り】\n町をあげての賑やかなお祭り。あなたの故郷はいつもと全く違う姿にドレスアップして、賑やかな祭囃子に心が躍る。あの故郷で過ごした、楽しく幸福な時間のことをもっと思い出せたらいいのに。
61:【キス】\n愛しいあの人の体にそっと口づけをする。それは恋愛か敬愛か、あるいは情愛だったのか。あなたはずっと慕っていたあの人と一緒になりたいと思っていて……それは達成されたのだろうか。思い出せない。
62:【愛される】\nあなたは頭を撫でられる。それがたまらなく幸福で、ついあなたはふにゃふにゃと笑顔になってしまった。愛されることが幸せだったあなた。今の姉妹もあなたを愛してくれるだろうか?
63:【苦しみ】\nあなたの身近な人がベッドの上で苦しみ暴れる。どんな病だったのかは分からないが、目の前で大切な人が苦しんでいて、あなたは助けようと必死に奔走した。あなたはあの人を助けられたのだろうか。
64:【流れ星】\n夜じゃないのに、空を見上げたら一筋の強い光が見えて、あなたは「あ、流れ星だ」と思った。あなたは心の中で何かを願ったのかもしれないが、それからあなたがどうなったのか、記憶がない。
65:【ライブ】\n熱狂するコンサート。ギターの音と歌声が鳴り響く中、あなたは観客たちに揉まれて熱狂の渦に巻き込まれる。あの時代はあれだけ人がいたのに、今はあまり人がいなくなってしまったことが少し寂しい。
66:【手術】\nあなたは重い病を患っていて、毎日ずっとベッドの上にいた。難しい手術を受ければ治ると聞いてあなたは手術に臨んだ。手術は成功したけれど、結局アンデッドになるなら、あの苦しみに意味なんてなかったな。
67:【朝の電車】\n鳴り響く発車メロディに追い立てられて入り込んだ通学電車の中。過密した人数。ぺちゃんこになりながらもあなたは学校へ向かう。今はもはや過密になるほどの人はどこにもいなくて……。
68:【ホラー映画】\nあなたは座っている。とても暗い映画館の中。恐ろしい展開がスクリーンに映って……とても恐ろしいのに、あなたは目が離せない。叫び声を上げることもできず、ただ恐怖に涙をこぼすしかなかった。
69:【人狼ゲーム】\n罪を着せて着せられ、村人を食らう人狼を探し出し吊り上げる言論ゲーム。時にはプレイヤーを恨んで、時には恨まれる。言い合いを制して勝ちを得た時、あなたは言い知れぬ快感を覚えていた。
70:【修道女】\n君はシスターとして教会に住み込みで暮らしていた。神父様の言うことをよく聞いて、神の言葉に従い、誠心誠意つとめる。時にはつらいこともあったけど、救いのある日々だった。
71:【ペット】\n飼い猫か飼い犬か、四足歩行のペットがあなたの顔をべろべろと舐めまわす。うっとおしいほどの愛情表現だったけれど、あの子がいなくなった今、暑苦しい愛情でもそれが恋しい。
72:【箱の中】\nあなたは小さな空間の中で丸くなる。暗闇の中、落ち着く空間。でもその時は、なぜだか無性にそわそわしていた。何かを待っていたんだったっけ? それとも、誰かから隠れていたのか?
73:【同じ顔】\nあなたとまるっきり同じ顔の誰かがいた。それはおそらく双子の姿。姿形さえも、ほくろの場所までおんなじ。あなたはあの子のために生きていたのに、今は近くにあの子がいない。どうしてだろう。
74:【相棒】\n信頼していた人間がいた。それは友であり師であり、家族のようでもあった。せめて顔や名前を思い出せれば、あいつとの記憶を取り戻せるのだろうか。あいつと共に過ごした日々を。
75:【二人】\nいつも一人じゃなかった。すぐ近く、すぐ傍にもう一人……誰かがいた。あなたがよく知る人物、親しい人物とずっと一緒にいた。でも、どんな人だったのか、あれだけ一緒に居たのに思い出せない。
76:【ドジっ子】\nあなたはついほんの小さな失敗をして、皆に笑われてしまった。恥ずかしいとは思ったけれど、別にそれで自分が傷ついたわけじゃない。敵がいるような残酷な世界では、小さな失敗も命取りになりかねないけど。
77:【火照る躰】\n顔が熱い。頭がぼんやりとしてくる。あの人の顔がすぐ近くにある。あなたは荒い息を吐いて……。その記憶を思い出すたび、あなたはいけないことをしたような気持ちになる。
78:【熱意】\nあなたには四六時中ずっと考えていることがあった。寝る前も、ご飯を食べている時でさえ。何に熱意を向けていたのだろう? 病的なくらいに熱望したものだ。それが何だったのか、とても気になる。
79:【無償の愛】\nあなたは愛されていた。無償の愛情を惜しみなく注がれることに、あなたが疑問を抱くことはなかった。あんなに愛してくれたのは家族だったっけ? それとも、当時は恋人がいたんだっけ?
80:【天災】\n激しい風の音。食器の割れる音。強烈な嵐。あなたはじっと嵐が通り過ぎるのを待つ。天災だから仕方ないと諦められた。でも、死者の身体で蘇ったのは明らかに誰かのせいで……あなたは諦められるだろうか?
81:【恩赦】\nあなたは何か罪を犯した。それから深く反省し続けたことで、あなたの罪は許されてなんとか元の生活に戻れた。だから二度と罪を犯さないよう誓ったのに、その罪が何だったのか思い出すことができない。
82:【分別】\nこれは燃えるごみ、あれは燃えないごみ。使えるもの使えないものを分別し分けて捨てた記憶がある。何もない世界になってしまった今、そんな贅沢はもはや考えられないことになってしまった。
83:【朝の光】\n深い眠りについて、眠りの奥底から覚めていくと……真っ暗闇の世界から、光溢れる朝の世界で目覚めた。それは希望の朝。ああ、なんて暖かいのだろう。それはもう感じることのできない朝の温度……。
84:【安全地帯】\nそれは激しい口論の場だったか、それとも戦争だったか? とにかくあなたは目の前で繰り広げられる戦いを、安全な場所から眺めていた。目の前で苦しんでいる人たちみたいに、巻き込まれるのは嫌だったから……。
85:【永遠】\n物に満たされ、満ち足りていた時間。その時間が永遠に続けばいいと思っていた。その時は永遠なんてこれっぽっちも信じてなかったけど。今は、もしかしたら、永遠も存在するのかと思い始めるようになった。
86:【自由】\n生きていた頃は、好きな物が手に入って、好きなご飯が食べれて、好きな人と遊ぶことができた。あの日々と比べたらこの世界は不自由でたまらない。自由が、もっと自由がほしい。
87:【ブランコ】\n木に板が縄でぶら下がっている。揺れるそれをあなたはじっと見ていた。夕暮れの中で揺れるブランコ。胸の中に残っている寂しさ。今は良くも悪くも、寂しさを感じている暇はない。
88:【小さな看護婦】\n傷付いた人達を手当てしてゆく記憶。あなたは子供なのになぜか医療現場を手伝っていた。感謝の言葉をかけられ、忙しかったが充実感のある日々。手当ての腕ならば、あなたには自信がある。
89:【甘い紅茶】\nお茶を混ぜながら、砂糖を入れる。湯気を立てるティーカップ。見た目は変わらないけれど、甘い甘い紅茶。あなたが好きだったのか、それとも誰かに振る舞ったのか? 子供っぽい味が好きなのは、一体誰だったのだろう。
90:【工場見学】\n目の前でモノが作られていく。淡々と作業してゆく作業員たち。数々の工程を経て作られた製品があなたのもとへ届けられる。君はその技術に……興味を持っていたのか? それとも、どうでもよかったけどなぜか覚えているのか。
91:【再会】\n長い間会っていなかった友人と再会した記憶。なんてこともなく、普通に会話して、普通に触れ合えたけれど……今思えば、それは幸福なことだったのだ。今はもうきっと、再会は叶わないだろう……。
92:【変身】\nウィッグをかぶり華やかな衣装に身を包んで、あなたはいつもの自分とは違う姿に大変身する。たくさんのカメラに囲まれて、あなたは人の目に映る。最高の瞬間だった。ああ、でも今、あなたは醜い身体で。
93:【怪人】\n巨大な影があなたに迫り襲い掛かってくる。あれは……アンデッドだったのだろうか? 巨大な影を、ヒーローが打ち倒して助けてくれた。あれも……アンデッドだったのだろうか?
94:【着せ替え人形】\nかわいらしいあなたは色々な服を着せ替えさせられて遊ばれた。その時はただ嫌なだけだったけれど、色んな服を着ることができなくなるんだったら、たくさん楽しんでおけばよかった。
95:【優しい人】\n記憶の中に残る、優しくて大切な人。いつもあなたを想って、そして守ってくれた。自己犠牲的で優しかったあの人。あの人のようになりたかった。今からあの人みたいになれるだろうか。
96:【応援】\nあなたは家族に友達に、周りの人たちにいっぱいの応援を送られる。気持ちが高揚して、頑張らなくてはという気持ちになって……何をしたんだっけ? そして、結果はどうなったんだっけ?
97:【主役】\n文化祭のような祭りか、何かのお披露目会か。舞台の主役を募集していて、浮ついた憧れと共に、あなたは志願した。……それからが思い出せない。恥ずかしい失敗をしていなければ良いのだけれど。
98:【優しい世界】\n人々が助け合い、協力して、大きな災害か何かに立ち向かって……そして乗り越えた。あなたはあの美しい世界を覚えている。変わってしまったこともあるけど、人の心はどの時代でも変わらないはずだ。
99:【終末世界】\n滅んでしまった世界のことを微かに覚えている。救いがなく、残酷で、狂ってしまった世界の記憶。でも、再び目覚めた世界はあの世界ほど残酷には感じられない。……あれは夢だったのか? それとも……。
100:【見学】\n親に連れられて、君は何かの実験をしている施設の見学に訪れた。硝子で仕切られた白い部屋に、色とりどりのクレヨンやたくさんの本。そして、小さな女の子がいた。一体あの施設では何の実験をしていたのだろう?
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