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「盆栽式ドールメイキング」では、筆者が頻繁に使用する、初期作成のドール構成の作り方を掲載しています。
単に筆者が頻繁に使用するだけのものですので、必ずしもこの作り方が正しいという訳ではありませんし、この方法ではやりづらいと感じる方も居ると思います。
参考程度にご利用頂けると幸いです。

- 目次 -
 1.方向性の決定
 2.主力にするマニューバの決定
 3.クラスの決定
 4.選択肢の中から選んでいく
 5.戦術と構成

立ち絵画像はキャラクターなんとか機を利用させていただきました。


1.方向性の決定


 やあ! 進行役の「マト」だよ。

 今回は私がよく使う、ドールの組み方について説明するね。
 中には例外もあるケド……順序立ててドールを製作することで、キャラクターメイキングに時間をかけ過ぎずに済むようになるんだ。
 あくまで一例程度に参考にしてね。

 何で「盆栽式」かっていうと、まずメインを一本決めて、そこから枝葉を選別していく形がまるで盆栽みたいだなぁって思ったんだ。

 それでまず、一番最初にやるのは「方向性を決める」こと。
 そのドールが手駒を倒しにいく攻撃役なのか、姉妹を守る壁役なのか、姉妹をサポートする支援役なのかを決める。
 攻撃役の中でも少なくとも1人は範囲の広い攻撃マニューバを持っていた方がいいし、壁役が2人居てもあんまり効果がないから、これはプレイヤー同士でちゃんと話し合いながら決める必要があるね。

 ただしちょっと注意。プレイヤー人数が3人以下の時はあまり支援役を選ばない方がいいと思うよ。 攻撃役は最低でも2人居ないと戦闘が長引いてしまうし、ネクロニカにおいて壁役が居るかどうかで戦闘の安定感が段違いだから、プレイヤーが4人以上で攻撃役と壁役が安定している時にこそ、支援役の力が輝くと思うんだ。

 余談だけれど……私はいつも、ポジションやフレーバーをドール製作の最後で考えているよ。
 事前にやりたいロールプレイがあるなら、それに合ったドールの構成を事前に考えていたりするね。
 何せ、私たちの時間は有限だ。 やりたいロールプレイがあるからってキャラクターメイキングに時間をかけすぎてしまうと、セッション中でロールプレイができる時間が減ってしまう……って、私は思うんだ。



2.主力にするマニューバの決定

 ドールの方向性が決まったら、次は主力のマニューバを決定するよ。
 主力に据えるマニューバは、基本的に1ターンに何度でも使えるマニューバを選ぶんだ。

 この時、壁役だったら【庇う】が必要になるね。
 支援役だったら【先読み】や【エンバーミング】、サプリメント『歪曲の舞踏』に収録されてるクラス『サイケデリック』の【盤上の駒】あたりが主力のマニューバにしやすいかな。

 攻撃役だと選べるマニューバが沢山あるけれど……攻撃マニューバによって性能の差があるから、基本的にはレベルの高い攻撃マニューバをメインに据えると安定するよ。
 ネクロニカに慣れてきたら、レベルにこだわらず色んなマニューバを使ってみると楽しいよ!



3.クラスの決定


 主力のマニューバが決まったなら、取らなきゃいけないクラスが少し見えてくると思うんだ。
 クラスによってそれぞれ獲得できるスキルや強化値が違うからね。

 たとえば、もし壁役なら【庇う】を取るためにステーシーを取る必要がある……なんて具合にね。

 もし【エンバーミング】を取りたいなら、3レベル改造パーツを取るために選択肢が絞られることになる。

① ロマネスクスキル【時計仕掛け】で【エンバーミング】を獲得する。
② ロマネスクをクラスに入れ、もう1つのクラスまたは初期作成の割り振り点で「改造」を3以上にする。
③ クラスに「改造」の強化点1を持つクラス(ゴシックorタナトス)を2つ入れる

 ――これらの3つの選択肢に限られるってワケだ。
 【エンバーミング】を取るなら行動値が高い方がたくさん使えるから、3レベル変異パーツの【よぶんなあたま】が欲しい……と考えると、【エンバーミング】と【よぶんなあたま】を両立できない③の選択肢は消えることになる。 つまりロマネスクを取ることが確定する。
 ロマネスクを取らなきゃいけないから、「変異」を3にするには変異が最初から2あるクラスをもう1つに選ばなきゃいけない。となると、ロマネスク・バロックの組み合わせが決定する。
 こうやって、「取りたいマニューバ」を元に「取らなきゃいけないクラス」を見つけてその中から選ぶんだ。



 他の例でも説明しよう。 たとえば3レベル武装パーツ【名刀】を主力にした攻撃役を作りたいと考えた場合、必ず以下のどちらかでないといけない。

① レクイエムをクラスに入れ、もう1つのクラスまたは初期作成の割り振り点で「武装」を3以上にする。
② クラスに「武装」の強化点1を持つクラス(ステーシーorタナトス)を2つ入れる

 もしこれでタナトススキルの【死神】を取りたいと思ったなら、タナトスの他にタナトス・ステーシー・レクイエムのいずれかを取らないと「武装」の値が3以上にできない。
 もしバロックスキルの【怪力】や3レベル改造パーツの【ガントレット】でダメージを底上げしたいと思ったなら、武装を3点以上にするためにレクイエムをクラスに入れる必要がある……って具合だ。



4.選択肢の中から選んでいく


 クラスが決まってしまえば、次は選択肢の中から選んでいく作業だ。

 「武装」が3で【名刀】を取ることが決まっているなら、1レベル武装と2レベル武装を選ぶことになるね。
 「1レベル武装は【カンフー】を取ろうかな」とか、「2レベル武装は【発勁】にしようか、でも【有刺鉄線】もいいなあ」とか……ううん、どうしても、ここは結構悩んじゃうね。

 あ、でも2レベル武装で【手榴弾】を取ってみるのはどうだろう? そうしたら【殺劇】と組み合わせられそうだ。
 【殺劇】と【死神】を一緒に取ることになるから、メインクラスはタナトスで決定だ。

 サブクラスはステーシーだと【失敗作】を取ればドールが壊れやすくなってしまうけど、【手榴弾】の成功率が上がりそうだ。
 タナトスなら【刹那】だと攻撃が避けられにくくなりそうだし、【災禍】なら一網打尽にできる。
 ああ、タナトス・タナトスの特化なら【無限解体】で追撃もできるかな。
 サブクラスがレクイエムなら、【死の手】で【手榴弾】の回数増やせたりする。 【集中】……はちょっと、コストがキツいかな?

 ――って風に、その時点で絞れる選択肢の中からどんどん選んでいくのが「盆栽式ドールメイキング」だ。


 じゃあ……今回はサブクラスをステーシーにして、スキルは【失敗作】を選んだことにしようか。 
 そうすると初期作成の振り分け点1は「武装」に振ることになるから、強化値は武装3/変異1/改造1になる。
 スキルは【殺劇】【死神】【失敗作】……
 武装の強化パーツは【カンフー】【手榴弾】【名刀】……

 この時点で行動値は10だ。ちょっと低いかなあ。
 1レベル変異パーツに【しんぞう】か【しっぽ】があるから、どっちかを選んじゃおうか。
 1レベル改造パーツには【アドレナリン】もあるけど、【ジェットノズル】や【ボルトヘッド】も捨てがたい。
 そうだ、ポジションはオートマトンにして【無茶】を取ろう。 そうすると【ジェットノズル】だとパーツが壊れすぎちゃって怖いな。 じゃあ【ボルトヘッド】を取って、大成功した時にダメージを追加できるようにして……。



5.戦術と構成


 以上が、私がよく使うドールメイキングの方法だよ。

 メリットは、作り方が一定だから慣れるとぱぱっと組めちゃうところかな。
 あと、この方法で組まれたドールはバトルパートでは大きく失敗しにくいよ。

 ただこれにはデメリットもある。 まず1つ、この作り方は確実じゃない点だ。 どうしても、この作り方が合わない構成も存在するよ。

 それと一番大きいのが……ゲーム慣れしていないと、選択肢のうちどれが良いのかが解らなかったりする点が難しいよね。
 選択肢を選ぶっていうのは、その人の経験と考え方・知識によって変わるものだから……ここから先は、私の知ってるコトの一部を書いておくね。 これからゲームを始める人のために、選択肢を選ぶ参考になれば幸いかな。



①コスト
 コストの低さは重要だ。 たとえば【ジョギリ】は1コスト換算で約1.3ダメージなのに対して、【名刀】は1コスト換算で約2ダメージになる。 コストが低ければ低いほど与える総ダメージ量は多くなる傾向にあるし、咄嗟の判断も効きやすくなる。
 有名なのは【殺劇】【子守唄】と【ショットガン】を合わせて、コスト1で「射撃攻撃2+爆発」になった【ショットガン】を撃ちまくる構成かな。

 じゃあコストが高ければ弱いかっていうと、そういう訳でもない。
 高ダメージを先に叩き込んで相手の主力パーツを破壊できれば、後で自分たちが受けるダメージは軽減される
 ……とはいえ、【対戦車ライフル】や【ランチャー】みたいな武器を持ってるのは1人居たら十分かな……。


②「切断」「爆発」
 「切断」および「爆発」はレギオン・ホラーに対して2倍のダメージを与える効果を持っている。
 レギオンやホラーに対して攻撃する時、防御されなかったら【ジョギリ】と【名刀】はダメージが同じ……と言いたいトコだけれど、実は違う。
 ダメージが上昇すると、「切断」および「爆発」を持っているマニューバの威力はそこから倍になるんだ。
 だからもし出目が12だったら……防御のないレギオン・ホラーが受けるダメージは【ジョギリ】で6点、【名刀】で8点っていうことになる。
 ただ、その分「切断」「爆発」は対策されやすい。 逆に言えば、対策さえされなければ非常に強力だ。

 サヴァントを相手にする場合、「切断」は威力が低くてもその部位をまるっと削り取れる可能性がある。 「爆発」なら、威力が高ければ高いほど相手への被害が大きくなる。
 その性質上、「切断」は壁役や支援役がサブウェポンとして持つのに優秀だ。
 「爆発」は攻撃役向きと言える……けど、これは対サヴァントに限っての話だから、レギオン・ホラーを相手にする時は気にしなくていいんだけれどね。


③「連撃」
 「連撃」を持つマニューバは、オートマニューバによる出目+が高ければ高いほど安定する。 なんたって成功しなければ連撃は発生しないのだから、まず成功させなきゃ話にならない。
 その点「歪曲の舞踏」収録の【にくへび】はサイコロを余計に1回振れる分成功しやすくて強力だと言えるね。

 オートマニューバの効果でダメージが追加されれば、攻撃回数の多い連撃マニューバはその分与えられるダメージがぐんぐん上がっていくね。
 出目は+1されるだけでも成功率が1割上がる。 大成功すればダメージにもなるから、出目を+するのも大事かも。

 ……私はあんまりサイコロの出目がよくないから、【無茶】がないと不安かなあ。


④移動と射程
 ネクロニカは他の色んなTRPGと比べて、移動のコストがとっても重い
 だから最初から移動しなくて済む、射程の長いマニューバは相対的に強力だ。

 例外とも言えるのが2レベル武装パーツの【発勁】だね。 ネクロニカの中でも破格の0コストで使用可能な移動マニューバだ。
 ちょっとだけクセがあるけど、扱い方に慣れればとっても強力だよ。


⑤ ゴシ盾
 ネクロニカにおいて唯一の身代わり効果を持つステーシーの【庇う】に、ゴシックの【肉の宴】を合わせた構成の壁役は『ゴシ盾』と呼ばれることがあるよ。
 『ゴシ盾』はルールをうまく利用した戦法を使う。 たとえダメージが10点だろうが100点だろうが、部位が全損したなら超過したダメージは切り捨てられるというルールだ。

 これはつまり、【せぼね】で行動値を溜めておいて、全損した部位にある基本パーツを【肉の宴】で修復すれば、行動値のある限りダメージを帳消しにしまくれるということ。
 ゴシ盾はとっても強力で、これを持ってる壁役が居るのと居ないのでは大きく安定感が変わる。
 ……けど、だからといってNCやPLによってゴシ盾をやれって強要されるのは、私はイヤだな。 やりたいって思った人がやるくらいで丁度いいと思うよ。


⑥先読み
 コートスキルの【先読み】は少し特殊な挙動をするマニューバだ。 自分の行動値を犠牲にして姉妹の行動コストを減らすことができる。
 最大行動値に特化した【先読み】役は初期作成で最大行動値を17以上にすることが可能だ。
 同じ構成の攻撃役ドールが2体居るよりも、攻撃役1体+【先読み】役1体の方が行動値が多く使える分、手数が増える。 単純に言ってしまえばより強いってコト。

 とは言っても、【肉切り包丁】を持ってるドールに行動値をあげるよりは、自分で【名刀】を持った方がいいよね。
 【先読み】役みたいな、姉妹を支援するドールを作りたい時は、周りのPLさんとよく話し合ってみてね。

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