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- ナショナルジオグラフィック日本版
- 2011年10月号
- ティーンズの脳の驚異
ティーンズの脳の驚異
気まぐれで衝動的、常に親を悩ませる10代の若者たち。未熟に思える行動は、進化の目で見れば、人類の発展を支える大切な役割を担ってきたという。大人になる過程で、脳に何が起きるのか。
気まぐれで衝動的、新しいものに目がなく、欲しいものを手に入れるためには危険も顧みない。10代の若者たちはなぜ、こうした親を悩ませるような行動を取るのだろうか?
最近の研究によって、思春期の若者の脳内で、情報伝達を高速化するための大規模な“改修工事”が進むことがわかってきた。若者たちの行動は、この脳の発達過程と深い関係があるという。研究者の中には、若者の無謀な行動が人類の発展に大きな影響を及ぼしたと考える人もいる。
大人へと成長する過程で、人間の脳に何が起きるのか? 若者たちの行動は、将来充実した人生を送るために必要なステップなのだろうか? 最新の研究により、謎に包まれた若者の脳の中をのぞいてみる。
一見無謀な若者たちの行動が人類の発展に大きな影響を及ぼしたという解釈は、とても興味深いですね。本文には「神経細胞」とか「髄鞘(ずいしょう)」とか「シナプス」といった専門用語が出てきますが、脳科学は苦手という方々もめげずに読んでみてください。記事を読んで、思春期のお子様をもつ親御さんたちの悩みが少しでも解消されたら嬉しいです。(編集T.F)