Windows 10 で Emacs キーバインディングを利用するための設定のメモ ― 2016年01月31日 11時26分
Windows の操作全般および MS-IME で Emacs のようなキーバインディングを利用するための個人的なメモ。
Ctrl キーの位置調整
Change Key を利用。管理者として実行する。
- CapsLock → Ctrl (左)
- カタカナ/ひらがな → Shift (右)
- 半角/全角 → Esc
XKeymacs の設定
XKeymacs のスナップショットバージョンを利用。Explorer を「管理者として実行」し、その上で C:\Program Files
にフォルダをコピー。
dot.xkeymacs
以下の内容でファイル %APPDATA%\dot.xkeymacs
(たいていは C:\Users\{user}\AppData\Roaming\dot.xkeymacs
) を作成。
(fset 'browser-back [browser-back])
(fset 'browser-forward [browser-forward])
(fset 'find-next [f3])
(fset 'find-previous [?\S-f3])
プロパティ全般
- 「ダイアログにはダイアログ専用の設定を利用する」を無効化
- 個人的には設定を共通化したほうが楽。
- 「Microsoft IME (IME)」に対しては「XKeymacs を無効にする」を選択
- MS-IME には後述の設定を適用するので、XKeymacs 側で何かする必要はない。
(2021-04-25 追記)
プロパティの「基本」タブ
- 「アクティブウィンドウから離れる」の C-z 及び M-F12 を無効化
- C-z は素通しさせ、「元に戻す」として扱う。
- 「消去、編集」の C-t 及び C-x C-t を無効化
- C-t は screen でのメタキーとしてのみ用い、他の用途には使わない。
- 「その他」の Esc 及び C-[ を無効化
- メタキーには Alt のみ用い、Esc は Esc としてのみ用いる。
- 「IME の切替え」の全項目を無効化
- IME のオン / オフは変換 / 無変換キーで行う。
- 「その他」の C-x h を無効化
- 「移動」の C-l、「消去、編集」の C-k、「その他」の C-u を無効化
- MS-IME に対して「XKeymacs を無効にする」としていても、Firefox など (IME で入力中の文字列を自前で描画するアプリケーション?) では MS-IME での入力中に XKeymacs の設定が適用されてしまうので、MS-IME のキー設定と干渉するものは無効化しておく。
- 「その他」の C-0 ... C-9 を無効化
- 誤爆しかしない。必要なコマンドの数を事前に算出し、正しい数値のキーを打つのは私には困難。
プロパティの「詳細」タブ
- 「その他」の Esc に Ctrl + [ を割り当て
- C-[ は Meta ではなく単なる Esc として用いる。
- 「その他」の Temporarily Disable XKeymacs に Ctrl + ; を割り当て
- C-; C-○ と打つことでネイティブのショートカットキーを利用できる。";" (セミコロン) はホームポジションなので打つのも簡単。
- 「その他」の Select All に Ctrl + X H を割り当て
- Firefox Nightly で C-x h が期待通り動作しないので、これをネイティブの「すべて選択」に置換する
- 「その他」の newline に Ctrl + J を割り当て
- 「オリジナルコマンド」の browser-back に Meta + , を、browser-forward に Meta + . を、find-next に Ctrl + . を、find-previous に Ctrl + , をそれぞれ割り当て
- "," (カンマ) は "<" (小なり) すなわち「←」(戻る方向) を、"." (ピリオド) は ">" (大なり) すなわち「→」(進む方向) を、それぞれ表す。
オプション
- 「XKeymacs」の「ログオン時に実行」を有効化
- 「コマンド プロンプト」の「ファイル名自動補完」を無効化
- 個人的には使わない。
(2021-04-25 追記)
MS-IME の設定
- 「スペースの入力」を「常に半角」
- 「Shift キー単独で英数モードに切り替える」を有効化
英数字及び記号類を「常に半角に変換」、ただし「~」のみ「変換しない」- 「英字」「数字」のみ「常に半角に変換」とし、「記号」は「前回の変換結果に従う」のまま (2021-04-25 追記)
MS-IME のキー設定
インポート / エクスポート機能がなさそうなので、ひとつずつ設定しなおしている。
キー | 入力/変換済み文字なし | 入力文字のみ | 変換済み | 候補一覧表示中 | 文節長変更中 | 変換済み文節内入力文字 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
無変換 | IME-オフ | 全消去 | 文節戻し | 候補閉 | 文節戻し | 全戻し | 何もなければ IME オフ、ほかは Esc と同じ |
Shift + 無変換 | かな切替 | かな切替 | かな切替 | かな切替 | かな切替 | かな切替 | |
変換 | IME-オン | 何もなければ IME オン、ほかは変更なし | |||||
Ctrl + 変換 | 再変換 | 何もなければ再変換、ほかは変更なし | |||||
Ctrl + A | 文字先頭 | 文節先頭 | 候補先頭 | - | 文字先頭 | Home と大体同じ | |
Ctrl + B | 文字左 | 文節左or文字左 | 文節左or文字左 | 文節左 | 文字左 | 「←」と同じ | |
Ctrl + C | - | - | - | - | - | 握りつぶす | |
Ctrl + D | 1文字削除 | 1文字削除 | 候補閉 | - | 1文字削除 | Delete と同じ | |
Ctrl + E | 文字末尾 | 文節末尾 | 候補最後 | - | 文字末尾 | End と大体同じ | |
Ctrl + F | 文字右 | 文節右 | 文節右 | 文節右 | 文字右 | 「→」と同じ | |
Ctrl + G | 全消去 | 文節戻し | 候補閉 | 文節戻し | 全戻し | Esc と同じ | |
Ctrl + I | 予測候補表示 | - | 候補表示切替 | - | - | Tab と同じ | |
Ctrl + J | 全確定 | 全確定 | 候補選択+確定 | 全確定 | 全確定 | Enter と同じ | |
Ctrl + N | 全変換 | 変換+次 | 変換+次 | 文節変換 | 全変換 | ||
Ctrl + P | 全変換 | 前候補 | 前候補 | 文節変換 | 全変換 | ||
Ctrl + Q | - | - | - | - | - | 握りつぶす | |
Ctrl + R | - | - | - | - | - | 握りつぶす | |
Ctrl + S | - | - | - | - | - | 握りつぶす | |
Ctrl + U | カタカナ | カタカナ | カタカナ | カタカナ | カタカナ | ||
Ctrl + V | - | - | - | - | - | 握りつぶす | |
Ctrl + W | - | - | - | - | - | 握りつぶす | |
Ctrl + X | - | - | - | - | - | 握りつぶす | |
Ctrl + [ | 全消去 | 文節戻し | 候補閉 | 文節戻し | 全戻し | Esc と同じ (2021-04-25 追記) |
Ctrl + H/K/L/M/O/T/Y/Z は変更なし。
MS-IME のキー設定の「機能選択」には「-」という項目がふたつ存在するが、先頭のものは MS-IME を利用しているアプリケーション側にそのキーを伝え、末尾のものは MS-IME 内でそのキーを握りつぶす。
あるキーに対する項目を選択した状態で「キー追加」を実行すると、元の項目をコピーして新たな項目を追加できる。(2021-04-25 追記)
XKeymacs を起動していると「割り当てるキー」を入力できないことがあるので、XKeymacs を終了した状態で設定する。(2021-04-25 追記)
コメント
_ (未記入) ― 2016年03月16日 01時15分
_ (未記入) ― 2018年01月20日 22時10分
_ nanto_vi ― 2018年01月31日 00時19分
あるいは、XKeymacs の設定により、Ctrl + S で検索できますし、何なら Ctrl + ; Ctrl + F でも検索機能を起動できるので、そんなに困っていません。
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