タバコのダメな理由①
「タバコは複利でダメである」
いきなり訳の分からん事を言うようであるが、
これがタバコのダメ具合を最も言い尽くしているのではないかと思っている。
複利とかいうとややこしいが、
言い換えると、タバコは結局「悪習慣の王」だということだ。
「1.01の法則」というものをご存じだろうか。
毎日たった1%でも成長を続けたなら、1年後には37.8倍になるという法則である。もちろん毎日乗数的に成長できるとは限らないが、イメージ的には人生は足し算というより掛け算であることは、歳をとると分かってくる。
逆に「0.99の法則」というものもあって、毎日1%の衰退をしたならば、1年後には-97%になるという事も言われている。
もちろん、そんな極端に乗数的推移が実現される事項は数少ないであろう。ただ、ここで重要なのは、「悪習慣を続けていると、どんどんダメになっていく」という事である。
そしてまた、重要なのは「純粋なる悪習慣」というべきものは、この世界にそう多くない。ということである。
この「純粋なる悪習慣」「0.99の法則」を体現したもの、それが「タバコ」なのである。
確かに、世に悪い習慣はいくつもある。
無駄遣い。
暴飲暴食。
ギャンブル。
人の悪口。
甘いモノ馬鹿食い。
大酒のみ。
セックス中毒。
ポルノ中毒。
(いずれも脳内の快楽系化学物質を放出させるものであるが、ここではこの課題については置いておく。いずれ後述したい。)
悪習など書いていけばいくらでもありそうだ。
ただ、タバコは以下の3点において、他の悪習の上を行く。
1,強烈な依存性
2,ポテンシャル低下
3,金銭面での相乗的マイナス
各項目を見ていきたい。
1,強烈な依存性
タバコの依存性は、麻薬の王と呼ばれる「ヘロイン」と同等である。
これに比べたら覚せい剤やコカイン、MDMA、LSDなんてのは子供のような依存性である。
もちろんヘロインに依存してしまったら、数年で人生は終わる。
タバコはこのヘロインと変わらない依存度で、必ず吸った者を「習慣化」させる。
もしタバコが吸えば吸うほど、健康や頭脳に良かったらそれで良いのだが、そうではない。
次項2,にあるように、少しづつ少しづつ、能力的にも経済的にも人間を蝕むのである。
2,と3,で見ていきたい。
2,ポテンシャル低下
タバコは人間のポテンシャル(能力)を低下させる。
他の非合法麻薬などとは違って、徐々に徐々に人間の能力を低下させる。
なぜか。
血管を収縮させる事が、タバコの最たる特徴であるためである。
やつは皮膚や内臓や、脳内の血管を収縮させる。
そのため、運動能力、身体防衛力、思考力、持続力、瞬発力など、「力」と名の付くものは全て「少しづつ」奪われていく。
ただ「0.99」の法則であるように、一見すぐには分からない。
逆に、タバコを吸っている方が、なんだかカッコ良く見えたりするし、テレビや映画や漫画でも、かっこいいキャラにタバコを吸わせる傾向がある。
そのため、イメージで吸ってしまう悲しい人も存在する。
しかし、上記のように長期的に見て、「力」を徐々に奪われる。
これを10年、20年、30年、40年続けると、奪われた能力によって去っていった機会損失、失敗などが複利をなすため、吸っていない人との差はとてつもなくなるのである。
3,金銭面でのマイナス
これは言わずもがなではあるのだが、金銭は複利を発動しやすいカテゴリーであるため特に記した。
私は色んな人を見てきたつもりだが、お金に苦しんでいる人はほぼ100%タバコを吸っていた。あの独特のにおいがするのだ。
これは本当に不思議なのだが、もちろん日々のマイナス500円は長期的に厳しいと言えるが、それよりも、長期的な能力値のマイナス、0.99効果によって、本当は成功していたであろう局面に失敗し、見つけていたであろうチャンスを見逃し、その匂いによって貴人を遠ざけていたのだろうと思う。その結果としての金銭苦であり、借金ではないのだろうか。
この金銭面でのマイナスが複利的に発動すると、自由や、希望や、豊かさなどが奪われていく。
さらに2、のポテンシャルの低下とも相まって、相乗効果を発動し、その人の人生は「悲惨」となるのである。
以上、総合すると、タバコは「習慣」という人生で最も大切なファクターにおける、「マイナスの王」であるという事を書きたかった。
今後も、様々な面からのタバコのマイナスを記述したい。
参考になれば幸いである。